2001年7月19日から始まったこのまろまろ記(旧まろまろ読書日記)が14周年を迎える。
2014年7月19日の13周年から14周年までのこの1年を振り返ってみれば、療養に合わせて更新もお休みしていた。
ただ、この期間に読んだ16冊の読書日記や、まろまろアワード2014の草稿はあるので、回復後は更新していきたい。
謙虚に続けるために傲慢に休むことの大切さをあらためて感じる14周年。
2015 7/19
出来事メモ、サイト運営
2001年7月19日から始まったこのまろまろ記(旧まろまろ読書日記)が14周年を迎える。
2014年7月19日の13周年から14周年までのこの1年を振り返ってみれば、療養に合わせて更新もお休みしていた。
ただ、この期間に読んだ16冊の読書日記や、まろまろアワード2014の草稿はあるので、回復後は更新していきたい。
謙虚に続けるために傲慢に休むことの大切さをあらためて感じる14周年。
2015 7/19
出来事メモ、サイト運営
渡邊義弘@大阪出身なので、ごはん日記には大阪のお店もよく登場しています。
さて、カタノトモコ 『ご当地グルメコミックエッセイ まんぷく大阪』 メディアファクトリー 2013。
大阪にある大阪らしさを感じるお店を取材するコミックエッセイ。
取材する人が美味しいと感じた時には、本当に美味しそうに食べている姿に描かれているので、思わず行ってみたくなる。
また、「値打ちある」というのが大阪人が飲食に限らず持っている強い価値観、という指摘をしているのには納得した。
ちなみに、この本で紹介されたお店の中でごはん日記にも登場したお店が以下(☆は特にお気に入り)・・・
○だるま
☆オモニ
○千とせ
○重亭
☆空
○たこ梅
2015 6/14
大阪、食文化、エッセイ、マンガ
まろまろヒット率4
渡邊義弘@今まで食べたことのある沖縄スイーツで一番美味しいと思ったのは、石垣島にある「さよこの店」のサータアンダギーです。
さて、沖縄ナンデモ調査隊 『沖縄のハ・テ・ナ!?』 双葉社 2014。
沖縄の風土、文化、歴史を幅広く紹介する一冊。
特に、気の毒な状態にいる相手のところまで降りて、相手の痛みを自分の痛みとして感じる心の動きという意味がある沖縄の言葉、
「チムグリサ」を紹介している箇所は印象に残った。
この「チムグリサ」について・・・
○沖縄は人情の島といわれるが、そうなった理由もこのチムグリサという一語でひもとけるのではないか
<第1章 沖縄式セーカツ文化の極意>
・・・と解説しているところは、沖縄に日本の原風景を見出した『沖縄文化論―忘れられた日本』(岡本太郎)とも通じるところがあり、
自分の沖縄に対する印象とも重なるところだったので注目した。
2015 6/6
沖縄、歴史、文化
まろまろヒット率3
渡邊義弘@石垣島の塩せんべいも好きです。
さて、神里純平 『沖縄 裏の歩き方』 彩図社 2013。
ガイドブックには載っていない沖縄を紹介することを目指した一冊。
読んでみると、タイトルから想像するほどの濃さは無く、マイルドな内容になっている。
ただ、実際に服役した体験を基にした「沖縄刑務所見聞録」(第2章)は、生々しさが伝わって来て印象に残った。
2015 6/5
沖縄、ムック本
まろまろヒット率2
渡邊義弘@126歳まで生きようと思っているので健康と長生きが趣味です。
さて、平良一彦 『沖縄おばぁの健康レシピと長寿の知恵袋―この1冊であなたも元気になれます!』 エクスナレッジ 2010。
長寿で知られる沖縄の女性高齢者=おばぁ、のレシピと生活習慣、民間療法を紹介する一冊。
読んでみると、沖縄そばは使う前に、ラップをせずに電子レンジで加熱して水分を飛ばすと、縮んだ麺がスープを吸って美味しくなる、などは参考になった。
ちなみに、風邪の時にハンバーガーチェーン店のA&Wで有名なルートビアを温めて飲む民間療法が紹介されていたのは驚いた。
A&Wに行くと、ルートビアはいつもお代わりしているものの、そんな活用方法があったとは沖縄の食文化の特徴である混合性(チャンプルー)をあらためて感じさせられた。
2015 4/1
料理本、健康、沖縄、八重山
まろまろヒット率3
渡邊義弘@日本最西端の与那国島に訪問したことがあります。
さて、奥野修司 『ナツコ 沖縄密貿易の女王』 文藝春秋 2007。
太平洋戦争終結から朝鮮戦争までの約5年間、沖縄には密貿易が盛んになった時期があった。
その時期に活躍した、ナツコという伝説的な女性がいた。
沖縄の密貿易時代と、その時代の象徴的な存在であるナツコの軌跡を追いかけたノンフィクション。
ナツコ(金城夏子)について残された資料はほとんど無く、当時を知る人々も高齢化している中で、
与那国島、石垣島、糸満、本部半島などの密貿易の拠点となった地域を取材していく本書の流れは、
歴史から忘れ去られようとしているものを追いかけていく迫力があった。
読み終えてみると、混乱の時代をたくましく生きながらも、裏社会から表社会に転身しきれずにこの世を去ったナツコの悲しさが印象的な一冊。
2015 3/25
ノンフィクション、戦後史、人物伝、沖縄、八重山
まろまろヒット率3
渡邊義弘@波照間島のニシ浜周辺は、これまで訪れたことのある中で一番綺麗な場所の一つです。
さて、佐野眞一 『沖縄 誰にも書かれたくなかった戦後史』 集英社 上下巻 2011。
警察機構、反社会的勢力、経済人、エリート層、離島関係者、そして芸能人など、沖縄社会を特徴づける勢力、人物、事件を幅広く取り上げたルポタージュ。
沖縄を単なる悲劇の島としてだけでなく、「自分らが置かれた歴史的境遇を、時代状況に応じて最大限利用してきた、きわめてしたたかな島」という視点の下で、
「したたかに生き抜いてきた人間たちのひとりひとりの物語」を書こうとしているだけに、沖縄で力強く活きた人々の人生が取材によって明らかになっている。
教科書的な正史とは違った視点で、沖縄の歴史に触れることができる一冊。
2015 3/21
ノンフィクション、戦後史、沖縄、八重山
まろまろヒット率3
渡邊義弘@ソーキそばは麺類の中で一番好きなものの一つです。
さて、岡本太郎 『沖縄文化論―忘れられた日本』 中央公論社 1996。
沖縄がまだアメリカ統治下だった昭和34年(1959年)当時の旅行記を中心に、芸術家である著者が紀行文と文化論を展開する一冊。
副題にあるように、日本文化の源流を沖縄文化に見出しているのが特徴で、
中でも「ひとっ風呂浴びる」や「生き返る」などの慣用句を使って「入浴文化説」と評しているミソギハラエの文化(「神と木と石」)。
病いや災害も他界から来る神として一応は讃め迎え、快く送り出す「ちゅらさか」(美ら瘡)の文化(「ちゅらさかの伝統」)などは、
日本文化の根底にあるものだと指摘しているところが印象に残った。
また、単純な紀行文としても、悲歌に注目した石垣島と、儀式(イザイホー)を取材した久高島などは興味深く、
「何もないことの目眩」という著者らしい表現も含めて心に残った。
2015 3/12
文化論、旅行記、エッセイ、沖縄、八重山
まろまろヒット率3
渡邊義弘@八重山そばが好きです。
さて、外間守善 『沖縄の歴史と文化』 中央公論社 1986。
沖縄の歴史と文化を概観する一冊。
内容は、沖縄の歴史と文化を・・・
○陶芸、染織、漆芸、芸能、音楽等々、東アジア・東南アジア、そしてポリネシア系諸文化とのつながりを、
現代に確かに伝えている四百年の王朝文化を考えるためには、日本の一地方文化としてではなく、
太平洋文化圏の中で広くとらえなおすという、新たな視点が必要
<序章 太平洋文化圏の中の沖縄>
・・・として、位置づけている。
また、その特徴を・・・
○北から南から西からの伝播を示すさまざまな文化的要素を含みこんだ「複合的文化」
=一見矛盾のようにみえる個別的変差も無理なく生きてくるし、全体の見渡しが楽になってくる
<序章 太平洋文化圏の中の沖縄>
・・・としているのは、説得力があった。
2015 3/9
歴史、文化論、沖縄、八重山
まろまろヒット率3
渡邊義弘@八重山諸島にはご縁をいただいています。
(「八重山の島々めぐり」)
さて、中田竜介 『八重山歴史読本』 南山舎 2004。
八重山諸島の歴史を先史時代、英雄(古琉球)時代、近世、近現代、戦争、戦後に分けて、それぞれの時代区分に沿った43編の読物がまとめられた一冊。
中でも八重山諸島の苗字の特徴を解説した「八重山の苗字」(近現代)や、岡本太郎の視察の案内役になった元記者による回想、「文化の根源を追求する岡本太郎の見た八重山」(戦後)などは興味を感じた。
特に、「人頭税、人頭税と、まるでとっておきの文化財みたいにおっしゃるが、そんなのこの島の専売特許みたいにされたんじゃ、かなわない」という岡本太郎の言葉を伝えているのは、生々しくて印象深い。
2015 2/20
歴史、沖縄、八重山
まろまろヒット率3