磯部らん 『人から好かれる 話し方・しぐさ 基本とコツ』 西東社 2015

渡邊義弘@挙動が小動物っぽいとよく言われます。

さて、磯部らん 『人から好かれる 話し方・しぐさ 基本とコツ』 西東社 2015。

会話術とマナーをイラストを中心に解説する一冊。
イラストの分かりやすさが特徴的。
ちなみに、女性向けということを図書館で借りて来てから気がついてしまった、てへぺろ(・ω<)) 以下は、チェックした箇所(一部要約含む)・・・ ○聞き下手な人は、相手の話の「内容」を理解しようとしがち→大切なのは会話を通して相手が伝えたい「気持ち」 <PART3 湾ランクアップの話し方・しぐさ> ○切り口は共通体験、結びは感情 <PART3 湾ランクアップの話し方・しぐさ> ○「、」ではひと呼吸、「。」ではふた呼吸一息入れる <コラム3 話しグセの直し方> ○興味がないことは教養のひとつと思う <PART4 会話術・雑談力の磨き方> この本をamazonで見ちゃう

2015 11/28
会話術、マナー、実用書
まろまろヒット率3

西原理恵子・枝元なほみ 『西原理恵子と枝元なほみのおかん飯』 毎日新聞社 2014

渡邊義弘@いまや西原理恵子の代表作になった『毎日かあさん』は、あまり毒気が無いことが気になっています。

さて、西原理恵子・枝元なほみ 『西原理恵子と枝元なほみのおかん飯』 毎日新聞社 2014。

漫画家の西原理恵子と、料理研究家の枝元なほみによる料理本。

ROUND1:家族の胃袋わしづかみ編
ROUND2:白米もお酒もすすむ最強おかず編
ROUND3:ダイエットしたい編

・・・の3部構成になっている。
中でも・・・

・ウスターソースにレモン汁を入れて甘さを抑える(鶏レバーのウスターソースマリネ)

・豆腐に鮭の切り身を乗せてレンジでチンする(豆腐と鮭のレンジ蒸し)

・・・の2つは、なるほどと思った。

また、当初はダイエットが目的の企画だったはずが、だんたんとダイエットが放棄されていくのが読んでいて微笑ましいレシピ集。

この本をamazonで見ちゃう

2015 11/20
料理本
まろまろヒット率3

スティーブン・C・ヘイズ、スペンサー・スミス、武藤崇ほか訳 『ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をはじめる セルフヘルプのためのワークブック』 星和書店 2010

渡邊義弘@LINEのスタンプは苦手ですが、最近はボンレス猫を使っています。

さて、スティーブン・C・ヘイズ、スペンサー・スミス、武藤崇ほか訳 『ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をはじめる セルフヘルプのためのワークブック』 星和書店 2010。

お世話になっているカウンセラーさんからオススメされた、認知行動療法の一つ、ACT (Acceptance and Commitment Therapy=アクセプタンス&コミットメント・セラピー=アクト)の本。
原題は、“Get Out of Your Mind & Into Your Life: The New Acceptance & Commitment Therapy” (2005)

内容は、苦悩や不快感を取り除くのでも、克服するのでもなく、受け容れながら自分の価値に進むことを特徴としている。
特に印象的だったのは・・・

☆心の中で繰り返される言語ゲームについて、永遠に続くチェス・ゲームの比喩を使って、
そのゲームをいつでも降りることができることに気づく、そして相手の駒も盤も自分自身であることに気づく
<第7章 マインドと”あなた”(後編):3つの”私”>

・・・という趣旨の展開がされているところだ。
自分がゲームをしていることに気づくこと、そのゲームがいったい何なのかを一考することに大切さに共感した。
また・・・

☆価値は、判断ではなく、選択
<第11章 ”これ”が価値だ!>

・・・としているところは、心に響いた。
判断には常に理由が必要だけど、選択には理由は必須ではないからだ。

以下は、その他にチェックした箇所(一部要約含む)・・・

○心理的な問題を解決するという目標が、そのままその目標を達成するための手段にならない
<はじめに マインドの沼から・・・>

☆常識とは異なるACTの考え方・捉え方・・・

 ・心理的な苦痛はノーマルなもの。苦痛は重要なもの。そして、誰もが苦痛を感じる

 ・心理的な苦痛を意図的に取り除くことはできない。
  あなたにできることは、それを人為的に増大させないようにすることだけ

 ・苦痛と苦悩は、異なる2つの心理的な状態

 ・自分の苦悩を明確にしていく必要はない

 ・苦痛をアクセプタンスする(受け容れる)ことは、苦悩を取り除くためのひとつのステップ

 ・自分が価値あるものと考える生活は、今すぐにでもはじめることができる。
  ただし、そのためには、自分のマインドの呪縛から解き放たれ、自分のライフ(生活や人生)を生きていく方法を学ぶ必要がある
<はじめに マインドの沼から・・・>

○悲しみをも生み出してしまう言語的スキルは、その一方では、人間が生きるうえで欠くことのできないくらい重要なもの
→苦悩は人間の存在条件として組み込まれている=避けられない
<第2章 言語の”ひみつ”:ことばがあるから苦悩が生まれる>

○認知的フュージョン(cognitive fusion)=思考が意味するとおりに、自分の思考を取り扱うこと
→体験の回避の根本的な原因は、認知的フュージョンにある
<第5章 マインドと”あなた”(前編):マインドと「距離」をとる?!>

☆思考「から」何かを見るのではなく、思考そのものを見る方法=脱フュージョン(cognitive defusion)
→苦悩の大半は、「評価」を「記述」と取り違えることによって生じる
→自分の評価的な意見が一時的な特性であると信じ、それによって、それらが記述であると考えてしまいがち
<第6章 マインドと”あなた”(中編):買ってはいけない>

○思考、感情、記憶、身体の感覚を生じるままにキャッチする方法の一つ=考えにラベルを貼る
 例:「今日中にすべきことがある」→「今日中にすべきことがある、と考えている」
<第6章 マインドと”あなた”(中編):買ってはいけない>

○マインドの鑑賞=マインドが悩みや意見に句とを挟もうとしていることに気がついたら、マインドにお礼を言う
=マインドが生み出すものを完成で鑑賞する=”今日は1日とてもよく心配してくれました、その働きに感謝します”など
→言語マシーンは、何千年も前から与えられた仕事=「問題解決」と「危機回避」を真面目にこなしている
<第6章 マインドと”あなた”(中編):買ってはいけない>

○言語的な能力から生じる自己・・・

 ・概念化された自己

 ・継続的な自己認識のプロセスとしての自己

 ・観察者としての自己
<第7章 マインドと”あなた”(後編):3つの”私”>

○メディテーションは、痛みを伴った情動や思考、身体の感覚を切り離すことはできない
→それらが浮かんで消えるのを、ただ見つめるということを教えるもの
<第8章 マインドフルネス:Just Do It!>

☆価値=一瞬一瞬の時間を紡ぎあわせて、一つの意味ある道のりを創り出すような意図的な性質をもつ
<第11章 ”これ”が価値だ!>

○自分の価値に気づくエクササイズの一つ=自分自身の葬儀に出席するというイメージ
<第12章 選ぶのは”あなた”>

この本をamazonで見ちゃう

2015 8/13
心理学、認知行動療法、ACT
まろまろヒット率4

カタノトモコ 『ご当地グルメコミックエッセイ まんぷく大阪』 メディアファクトリー 2013

渡邊義弘@大阪出身なので、ごはん日記には大阪のお店もよく登場しています。

さて、カタノトモコ 『ご当地グルメコミックエッセイ まんぷく大阪』 メディアファクトリー 2013。

大阪にある大阪らしさを感じるお店を取材するコミックエッセイ。
取材する人が美味しいと感じた時には、本当に美味しそうに食べている姿に描かれているので、思わず行ってみたくなる。
また、「値打ちある」というのが大阪人が飲食に限らず持っている強い価値観、という指摘をしているのには納得した。

ちなみに、この本で紹介されたお店の中でごはん日記にも登場したお店が以下(☆は特にお気に入り)・・・

だるま

オモニ

うさみ亭 マツバヤ

千とせ

道頓堀 今井

釜たけうどん

重亭

純喫茶 アメリカン

アラビヤ珈琲店

丸福珈琲店

平岡珈琲店

カシミール

八尾蒲鉾店

たこ梅

北サンボア洋酒店

墨国回転鳥料理 Que Rico

この本をamazonで見ちゃう

2015 6/14
大阪、食文化、エッセイ、マンガ
まろまろヒット率4

沖縄ナンデモ調査隊 『沖縄のハ・テ・ナ!?』 双葉社 2014

渡邊義弘@今まで食べたことのある沖縄スイーツで一番美味しいと思ったのは、石垣島にある「さよこの店」のサータアンダギーです。

さて、沖縄ナンデモ調査隊 『沖縄のハ・テ・ナ!?』 双葉社 2014。

沖縄の風土、文化、歴史を幅広く紹介する一冊。
特に、気の毒な状態にいる相手のところまで降りて、相手の痛みを自分の痛みとして感じる心の動きという意味がある沖縄の言葉、
「チムグリサ」を紹介している箇所は印象に残った。
この「チムグリサ」について・・・

○沖縄は人情の島といわれるが、そうなった理由もこのチムグリサという一語でひもとけるのではないか
<第1章 沖縄式セーカツ文化の極意>

・・・と解説しているところは、沖縄に日本の原風景を見出した『沖縄文化論―忘れられた日本』(岡本太郎)とも通じるところがあり、
自分の沖縄に対する印象とも重なるところだったので注目した。

この本をamazonで見ちゃう

2015 6/6
沖縄、歴史、文化
まろまろヒット率3

神里純平 『沖縄 裏の歩き方』 彩図社 2013

渡邊義弘@石垣島の塩せんべいも好きです。

さて、神里純平 『沖縄 裏の歩き方』 彩図社 2013。

ガイドブックには載っていない沖縄を紹介することを目指した一冊。
読んでみると、タイトルから想像するほどの濃さは無く、マイルドな内容になっている。
ただ、実際に服役した体験を基にした「沖縄刑務所見聞録」(第2章)は、生々しさが伝わって来て印象に残った。

この本をamazonで見ちゃう

2015 6/5
沖縄、ムック本
まろまろヒット率2

平良一彦 『沖縄おばぁの健康レシピと長寿の知恵袋―この1冊であなたも元気になれます!』  エクスナレッジ 2010

渡邊義弘@126歳まで生きようと思っているので健康と長生きが趣味です。

さて、平良一彦 『沖縄おばぁの健康レシピと長寿の知恵袋―この1冊であなたも元気になれます!』  エクスナレッジ 2010。

長寿で知られる沖縄の女性高齢者=おばぁ、のレシピと生活習慣、民間療法を紹介する一冊。

読んでみると、沖縄そばは使う前に、ラップをせずに電子レンジで加熱して水分を飛ばすと、縮んだ麺がスープを吸って美味しくなる、などは参考になった。
ちなみに、風邪の時にハンバーガーチェーン店のA&Wで有名なルートビアを温めて飲む民間療法が紹介されていたのは驚いた。
A&Wに行くと、ルートビアはいつもお代わりしているものの、そんな活用方法があったとは沖縄の食文化の特徴である混合性(チャンプルー)をあらためて感じさせられた。

この本をamazonで見ちゃう

2015 4/1
料理本、健康、沖縄、八重山
まろまろヒット率3

奥野修司 『ナツコ 沖縄密貿易の女王』 文藝春秋 2007

渡邊義弘@日本最西端の与那国島に訪問したことがあります。

さて、奥野修司 『ナツコ 沖縄密貿易の女王』 文藝春秋 2007。

太平洋戦争終結から朝鮮戦争までの約5年間、沖縄には密貿易が盛んになった時期があった。
その時期に活躍した、ナツコという伝説的な女性がいた。
沖縄の密貿易時代と、その時代の象徴的な存在であるナツコの軌跡を追いかけたノンフィクション。

ナツコ(金城夏子)について残された資料はほとんど無く、当時を知る人々も高齢化している中で、
与那国島、石垣島、糸満、本部半島などの密貿易の拠点となった地域を取材していく本書の流れは、
歴史から忘れ去られようとしているものを追いかけていく迫力があった。

読み終えてみると、混乱の時代をたくましく生きながらも、裏社会から表社会に転身しきれずにこの世を去ったナツコの悲しさが印象的な一冊。

この本をamazonで見ちゃう

2015 3/25
ノンフィクション、戦後史、人物伝、沖縄、八重山
まろまろヒット率3

佐野眞一 『沖縄 誰にも書かれたくなかった戦後史』 集英社  上下巻 2011

渡邊義弘@波照間島のニシ浜周辺は、これまで訪れたことのある中で一番綺麗な場所の一つです。

さて、佐野眞一 『沖縄 誰にも書かれたくなかった戦後史』 集英社  上下巻 2011。

警察機構、反社会的勢力、経済人、エリート層、離島関係者、そして芸能人など、沖縄社会を特徴づける勢力、人物、事件を幅広く取り上げたルポタージュ。

沖縄を単なる悲劇の島としてだけでなく、「自分らが置かれた歴史的境遇を、時代状況に応じて最大限利用してきた、きわめてしたたかな島」という視点の下で、
「したたかに生き抜いてきた人間たちのひとりひとりの物語」を書こうとしているだけに、沖縄で力強く活きた人々の人生が取材によって明らかになっている。
教科書的な正史とは違った視点で、沖縄の歴史に触れることができる一冊。

この本をamazonで見ちゃう

2015 3/21
ノンフィクション、戦後史、沖縄、八重山
まろまろヒット率3

岡本太郎 『沖縄文化論―忘れられた日本』 中央公論社 1996

渡邊義弘@ソーキそばは麺類の中で一番好きなものの一つです。

さて、岡本太郎 『沖縄文化論―忘れられた日本』 中央公論社 1996。

沖縄がまだアメリカ統治下だった昭和34年(1959年)当時の旅行記を中心に、芸術家である著者が紀行文と文化論を展開する一冊。

副題にあるように、日本文化の源流を沖縄文化に見出しているのが特徴で、
中でも「ひとっ風呂浴びる」や「生き返る」などの慣用句を使って「入浴文化説」と評しているミソギハラエの文化(「神と木と石」)。
病いや災害も他界から来る神として一応は讃め迎え、快く送り出す「ちゅらさか」(美ら瘡)の文化(「ちゅらさかの伝統」)などは、
日本文化の根底にあるものだと指摘しているところが印象に残った。

また、単純な紀行文としても、悲歌に注目した石垣島と、儀式(イザイホー)を取材した久高島などは興味深く、
「何もないことの目眩」という著者らしい表現も含めて心に残った。

この本をamazonで見ちゃう

2015 3/12
文化論、旅行記、エッセイ、沖縄、八重山
まろまろヒット率3