安藤隆ほか 『日本のコピーベスト500』 宣伝会議 2011

渡邊義弘@同世代に地元産水産物のPRをしていただく中学生向けワークショップを開発中です。

さて、安藤隆ほか 『日本のコピーベスト500』 宣伝会議 2011。

複数のコピーライターが選んだ戦後日本のキャッチコピー選集。
キャッチコピーだけでなく、コピーライターによる解説も興味深く、
「おいしい生活。」(西武百貨店)のキャッチコピーについて、著者の一人である安藤隆が・・・

○いつもの言葉の垢を落として、生まれ変わらせる。これこそが言葉の使い手の仕事です

・・・と解説しているのは、コピーライターとしての誇りを感じた。
また、500あるキャッチコピーの中では・・・

「母が恋した頃の夏に、娘が近づいていく。」(味の素ゼネラルフーズ・ブレンディ)

・・・が切なくて印象に残った。
(娘はいないけれど、てへぺろ(・ω<)☆)

ちなみに、「キャッチコピーは時代を現わす」と何度も解説で強調されているけれど、
この本にはキャッチコピーの発表年が書かれていないのは残念に思った。

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2016 11/1
広告、キャッチコピー

大石直樹 『なぜなぜ八重山の民話 (空・動物・草木・海の物語)』 沖縄自分史センター 2012

渡邊義弘@石垣市立西部地区4小学校合同「職業人講話」で講師をさせていただきました。

さて、大石直樹 『なぜなぜ八重山の民話』 沖縄自分史センター 2012。

八重山諸島の民話を集めた一冊。
大型本で挿絵もあるので読みやすい。

中でも、北斗七星の2番目の星は、人間の妻になった天女が帰って行ったものだとする天女伝説は印象に残った。
(「北斗七星は八つ星」)
巻末の解説によれば、星が人間の妻に話は中国南部や南米にも伝承があるとのこと。
キレイに北斗七星が見える南の島ならではの伝説だと感じた。

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2016 10/29
民話、寓話、八重山諸島、石垣島
まろまろヒット率3

崎山直 『八重山の歴史と文化』 崎山直 2000

渡邊義弘@石垣市地域おこし協力隊として働き始めました。

さて、崎山直 『八重山の歴史と文化』 崎山直 2000。

石垣島の郷土史家による自費出版。
1970年代の講演録を中心にまとめられているので、当時の世相と八重山諸島の関係が読み取れる内容になっている。

中でも、かつて「エーマ」や「ヤイマ」とも呼ばれていた、「ヤエヤマ」の漢字を「八重山」としたのは、
自然の地形を考えて、「字義的な解釈はさておくとしても妥当な漢字」と述べているところは印象に残った。
(「沖縄の島々のなかで」)

2016 10/27
歴史、八重山諸島、石垣島
まろまろヒット率2

樋口雅一・池田香代子・西村佑子 『まんがグリム童話』 講談社 全6巻 2002

渡邊義弘@昔話や寓話が好きです。

さて、樋口雅一・池田香代子・西村佑子 『まんがグリム童話』 講談社 全6巻 2002。

グリム童話の漫画化はいくつもあるけれど、こちらは原著を忠実に再現することを目指しているシリーズ。
読んでみると、「ねずの木の話」 (Von dem Machandelboom, KHM47) が、
軽快なリズム感とおどろおどろしさが合わさって、とても寓話的だと感じた。

ちなみに、各話の冒頭にある「グリムなるほど百科」では丁寧な解説があるけれど、
構成の面では、冒頭ではなく末尾にあった方がより分かりやすかったのではないのかと感じた。

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2016 7/8
童話、メルヘン、寓話、おとぎ話
まろまろヒット率3

森田義之・樋口雅一 『マンガ メディチ家物語 フィレンツェ300年の奇跡』  講談社 2005

渡邊義弘@イタリア料理好きです。

さて、森田義之・樋口雅一 『マンガ メディチ家物語 フィレンツェ300年の奇跡』  講談社 2005。

ルネサンス期に活躍したフィレンツェのメディチ家の歴史をマンガで描く一冊。
同名が多くて混乱しがちなメディチ家の人物たちを分かりやすく物語化していて読みやすい。
また、メディチ家がパトロンとなったルネサンスを代表する作品や、芸術家の視点も盛り込んでいる意欲的な内容となっている。

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2016 6/26
歴史、イタリア史、フィレンツェ史、ルネサンス
まろまろヒット率3

ラリー・ローゼンバーグ、井上ウィマラ訳 『呼吸による癒し―実践ヴィパッサナー瞑想』 春秋社 2001

渡邊義弘@誕生日です。

ラリー・ローゼンバーグ、井上ウィマラ訳 『呼吸による癒し―実践ヴィパッサナー瞑想』 春秋社 2001。

お世話になったカウンセラーさんからオススメいただいた一冊。
マインドフルネスの基になったという、呼吸を中心にした瞑想について解説している。

中でも「気づき」について解説・・・

☆気づきはしばしば鏡に喩えられる
→鏡はそこにあるものをただ映し出すだけ
→それは考えるプロセスではなく、概念以前、思考以前のもの
<第1章 身体と共に呼吸する>

☆経験と親しむことが気づきの任務
→本当の親密さというのは何か特別な経験を求めたりするのではなく、物事をあるがままに見ること
<第1章 身体と共に呼吸する>

・・・というのは、印象に残った。
また、解放について・・・

☆真の解放はすべての貪欲、嫌悪、そして迷妄から自由になること
→苦しみは物事を私だとか私のものとして執着するところからやって来る
→消滅はしがみつく心からやってくる不必要な苦悩の終わり
→消滅というのは抹殺ではないことを理解することが重要
<第4章 智慧と共に呼吸する>

・・・と、述べているところ(問題を「溶ける」とも表現している)は心に響くものがあった。

以下は、その他にチェックした箇所(一部要約含む)・・・

○感情を抑圧することなく、感情を感じつつ呼吸していれば、すべてが変化していく
<第1章 身体と共に呼吸する>

○混乱をはっきりと深く見つめることが、純粋な明晰さと果断さへの最も信頼できる道
→混乱もやって来ては去って行くひとつの心理状態として見つめる
<第3章 心と共に呼吸する>

○無執着に至る確実な道は、執着について学び、観察して理解すること
<第3章 心と共に呼吸する>

○置かれた状況が滅茶苦茶に混乱している場合は、その混乱と共にいてその混乱をじっとよく見つめる必要がある
→行動への誘惑に駆られることなく不確実性の存在を受け容れることができるなら、それは明晰さに到達するための非常にいいチャンス
<第6章 日常生活と共に呼吸する>

○人生の真の満足は、たえず新たな目標を熱望しつづけることによるのではなく、人生を構成している小さなことどもに喜びを見出すことによって得られる
<第6章 日常生活と共に呼吸する>

○沈黙とはエゴのない場所であり、行為における沈黙とは、その行為を「私」だとか「私のもの」にすることなく、世間の中で行為すること
<第7章 沈黙の中に呼吸する>

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2016 5/26
呼吸法、マインドフルネス、瞑想、スピリチュアル、仏教
まろまろヒット率4

心屋仁之助・横山裕二 『人間関係や仕事、恋にも有効! マンガで学ぶ 心屋仁之助の「非常識」でコミュニケーションはラクになる』 KADOKAWA/メディアファクトリー 2014

渡邊義弘@常滑市情報政策担当員を任期満了で退職しました。

さて、心屋仁之助・横山裕二 『人間関係や仕事、恋にも有効! マンガで学ぶ 心屋仁之助の「非常識」でコミュニケーションはラクになる』 KADOKAWA/メディアファクトリー 2014。

テクニックやコツではなく、「常識」として固定観念になっていることを解きほぐすことで、コミュニケーションを円滑にすることを提案する一冊。
特に心に響いたのは、「”褒める力”が欲しいならばまずは”褒められ力”を鍛える」(非常識発想4)というところだ。
照れ屋なので褒められることを自然に受け入れられるようにしたいと感じた。
また、「”報われない”から卒業すると自然と大きな結果がついてくる」(非常識発想7)というところも心に残った。

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2016 4/21
心理学、コミュニケーション論、実用書、マンガ本
まろまろヒット率3

ロバート・D. パットナム、猪口孝訳 『流動化する民主主義: 先進8カ国におけるソーシャル・キャピタル』 ミネルヴァ書房 2013

渡邊義弘@好きな言葉の一つは「かけ橋」です。

さて、ロバート・D. パットナム、猪口孝訳 『流動化する民主主義: 先進8カ国におけるソーシャル・キャピタル』 ミネルヴァ書房 2013。

イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、オーストラリア、日本の8ヵ国を取り上げて、民主主義と社会関係資本の関係を模索する論文集。
原題は、“Democracies in Flux: The Evolution of Social Capital in Contemporary Society” (2002)

読んでみて特に興味を持ったのが、各国の論文の中で、社会関係資本の中で結束型社会関係資本よりも橋渡し型社会関係資本の変化と減少について指摘しているものが多いところだ。
まとめのところでも・・・

○より新しい形態の社会参加は、狭く、架橋的でなく、集合的あるいは公共的目的にあまり焦点を当てていない
→社会関係資本のある種の私化を示しており、より解放的かもしれないが、あまり連帯的でない
<終章 拡大する不平等>

・・・と指摘しているのは印象深い。

以下は、その他にチェックした箇所(一部要約含む)・・・

○集合的交流は、集合行為につきものの様々なジレンマを解消して、交流がなかったならば人々がお互いに信頼し合って行動しそうにないような状況でも、人々に互いを信頼し合って行動するように促す
→相互信頼は社会の潤滑油→あらゆる交換をその都度決済する必要がなければ、我々は多くのことを達成できる
<序章 社会関係ションとは何か>

○社会関係「資本」の意味→物理的資本や人的資本(道具や訓練など)と同様に、社会的ネットワークは、個人にとっての価値と集団にとっての価値の両方を産み出すからであるし、また我々はネットワークの形成に投資することが可能だから
<序章 社会関係ションとは何か>

○社会関係資本の変化の基本的問い=
誰が利益を得て、誰が得られないのか?
この形態の社会関係資本は、どのような社会の実現を推進するのか?
より多くあることは、必ずより良いことなのか?
<序章 社会関係ションとは何か>

○メンバーたちの忠誠の対象がまちまちであるとか、考え方が多様である場合には自然に働くはずの抑制作用がないと、結びつきが密で同質な集団は、不吉な結末に向けて簡単に暴走しかねない
→橋渡しを伴わない接合は、ボスニアとなる
<序章 社会関係ションとは何か>

○狭義と広義の社会関係資本=
・狭義の社会関係資本=個人が自発的に参加し、定期的に対面の集会を開く集団の中でつくられ、埋め込まれた社会資源のみを指す
→公式の自発的非営利団体、非公式な友達の集まり、近所づきあい、教会の仲間など
・広義の社会関係資本=個人が参加するグループ内で、個人の自由意志というよりも偶然、抑制、社会向上の過程などの結果として形成されたり創造されたりするものを指す
→家族、会社、民族的なグループ、地域、都市、国家など
<第4章 フランス―新旧の市民的・社会的結束>

○関心=社会・政治生活についての一連の考えや意見と関係している
→その主たる対象は、ある程度の共同性を有する生活状態―必ずしも「他の全員」の生活状態ではないにしても、同じ市民仲間と見なされ、共通の政治的コミュニティに所属していると考えられる相当数の人々の生活状態―の物質的幸福、道徳的行為、個人の発展、美的特質などの特徴
<第5章 ドイツ―社会関係資本の衰退?>

○カラオケ民主主義=政治のメイン・メニューは官僚によって用意され、政治家はこのメニューの中から、自分好みの政策を選ぶ日本の政治の特徴
→カラオケと同様なシステムが官僚の手で用意されているため、多くの人たちが自分も政治に参加できると感じているし、実際に誰が政治家になってもそこそこの実績を上げることができる
<第9章 日本―社会関係資本の基盤拡充>

○日本の社会関係資本の変化=
・閉鎖的な社会名系資本から開放的な社会関係資本へ
・安心指向型の社会関係資本から信頼醸成型の社会関係資本へ、
→名誉型集団主義から協調型個人主義へ
<第9章 日本―社会関係資本の基盤拡充>

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2016 3/15
社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)、比較政治学、政策学、経済学、コミュニティ論、アメリカ社会、イギリス社会、フランス社会、ドイツ社会、スペイン社会、スウェーデン社会、オーストラリア社会、日本社会
まろまろヒット率3

岩谷誠治・基井直 『マンガでやさしくわかる決算書』 日本能率協会マネジメントセンター 2015

渡邊義弘@決して得意意識を持っている訳ではありませんが、数字は世界共通言語だと思っています。

さて、岩谷誠治・基井直 『マンガでやさしくわかる決算書』 日本能率協会マネジメントセンター 2015。

マンガのストーリー仕立てで、決算書の読み方を解説する一冊。
特に貸借対照表の「バランスシート似顔絵分析」(右目が上がっていれば安全)や、損益計算書の「会計ブロック」(左右同じ大きさのブロックを積む)などは視覚的に分かりやすい。
数字で表わしたものは視覚的に捉えれば理解が進むということをあらためて確認。

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2016 3/10
会計学、経営学、マンガ本
まろまろヒット率3

ロバート・D. パットナム、柴内康文訳 『孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生』 柏書房 2006

渡邊義弘@日本語の中で好きな言葉の一つは「ご縁」です。

さて、ロバート・D. パットナム、柴内康文訳 『孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生』 柏書房 2006。

アメリカ社会が人と人とのつながりが低下してる現状を明らかにしながら、その原因と影響を分析し、解決策を提案する一冊。
個人の間やコミュニティのつながりが、資本のように機能するという概念=社会関係資本(ソーシャルキャピタル=Social capital)の古典ともされている。
原題は、“Bowling Alone: The Collapse and Revival of American Community” (2000)

読んでみて特に印象に残ったのは、社会関係資本の中で橋渡し型と結束型の違いについて述べているところだ・・・

☆社会関係資本の形式の中で、最も重要なものは「橋渡し型(bridging)」(あるいは包含型)と、「結束型(bondding)」(あるいは排他型)の区別
・結束型=特定の互酬性を安定させ、連帯を動かしていくのに都合がよい→「なんとかやり過ごす(getting by)」に適す=社会学的な接着剤
・橋渡し型=外部資本との連繋や、情報伝播において優れている→「積極的に前へと進む(getting ahead)」にのに重要=社会学的な潤滑剤
→結束型と橋渡し型の区分けは、それにより「どちらか一方」に社会的ネットワークがきれいに分けられるといったカテゴリーではなく、社会関係資本のさまざまな形態を比較する時に使える、「よりその傾向が大きい、小さい」という次元のこと
<第1章 米国における社会変化の考察>

☆結束型と橋渡し型の差違=集合的視点からは、われわれが必要とする社会関係資本の範囲は、直面している問題の規模に依存している
→小さい子どもが必要としている刺激と秩序を確保するという目的であれば、結束型の社会関係資本が最適
→福祉システムを置き換える場合どれにすべきか決定するなどに対しては、橋渡し的な社会関係資本が、公共の議論の質を最大限高める
→われわれの抱える最大の集合的問題に対しては、まさに橋渡し型の社会関係資本が必要とされるが、それは創り出すのが最も難しい
<第22章 社会関係資本の暗黙面>

○社会関係資本を促進するのは、必然的に等質なコミュニティ内の方が容易であるので、その創出を強調することは、社会のバランスを意図的でなくとも移動させ、橋渡し型社会関係資本から遠ざかり結束型社会関係資本に向かう可能性がある
<第23章 歴史からの教訓―金ぴか時代と革新主義時代>

・・・これらは、「情報をかけ橋」をテーマとして社会貢献に取り組んだ際に、「ご縁のご利益」が味方に、「内弁慶」が敵となる経験知を、形式知として説明できるものとして強く惹かれた。

また、芸術・文化活動と社会関係資本との関係について述べているところも印象に残った・・・

○社会関係資本の構築には、われわれが社会的、政治的、職業的アイデンティティを乗り越え、自身とは似ていない人々とつながることが必要となる
→重要であるにもかかわらずあまり活用されないのが、芸術、文化活動
→社会関係資本は、主目的が純粋に芸術的なものである文化活動の価値ある副産物となることがしばしばある
<第24章 社会関係資本主義者の課題に向けて>

・・・これは課題としてでなく、活用できる分野(伸びしろ)に感じた。

以下は、その他にチェックした箇所(一部要約含む)・・・

☆ネジ回し(物的資本)や大学教育(人的資本)は生産性を個人的にも集団的にも向上させるが、社会的接触も同じように、個人と集団の生産性に影響する
→物的資本は物理的対象を、人的資本は個人の特性を指すものだが、社会関係資本が指し示しているのは個人間のつながり、すなわち社会的ネットワーク、およびそこから生じる互酬性と信頼性の規範
<第1章 米国における社会変化の考察>

○社会関係資本と市民的美徳の違い=市民的美徳が最も強力な力を発揮するのは、互酬的な社会関係の密なネットワークに埋め込まれている時
→美徳にあふれているが、孤立した人々の作る社会は、必ずしも社会関係資本において豊かではない
<第1章 米国における社会変化の考察>

○社会関係資本は同時に「外部性」を有しているコミュニティに広く影響するので、社会的つながりのコストも利益も、つながりを生み出した人のみにその全てが帰せられるわけではない
→つながりに富む個人であってもつながりに乏しい個人であっても、つながりに富む社会に住んでいる場合はそこからあふれ出た利益を得ることができる場合もある
→社会関係資本は「私財」でありまた「公共財」であり得る
<第1章 米国における社会変化の考察>

☆一般的互酬性という効果的な規範は、社会的交換の密なネットワークにより支えられる
→誠実性は密な社会的ネットワークにより促進される
<第8章 互酬性、誠実性、信頼>

○参入と退去があまりに容易だと、コミットメント、誠実性そして互酬性は発達しない
→バーチャル世界の匿名性と流動性は「出入り自由」の「立ち寄り」的な関係を促進する
→この偶発性が、コンピュータ・コミュニケーションの魅力であるというサイバースペースの住人もいるが、社会関係資本の創造を阻む
<第9章 潮流への抵抗?―小集団、社会運動、インターネット>

○社会関係資本は、人々の願望を現実に返還するのを助ける数多くの特徴を持つ
1:市民が集合的問題解決をより容易にすることを可能とする
2:コミュニティがスムーズに進むための潤滑油となる
3:自らの運命がたくさんのつながりを持っている、ということへの気づきを広げる(積極的で信頼深いつながりを持つ人々は、周りの社会にとってよい性格特性を形成し、維持する)
4:目標達成を促進するのに役立つ情報の流れるパイプとして役立つ
5:心理学的、生物学的プロセスを通じて、個人の生活を改善する
<第16章 序論>

○社会関係資本のストックが消滅したことが、最もダメージを与えてしまう領域の一つは、われわれの子弟が学校の内外で受ける教育の質
<第17章 教育と児童福祉>

○貧しい人々は定義的に経済的資本がほとんどなく、人的資本の獲得においても圧倒的な障害に直面しているので、社会関係資本はその福祉に対して、不均衡なほどに重要
<第18章 安全で生産的な近隣地域>

☆社会関係資本、一人当たりの所得、所得格差、人種構成、都市化、教育水準の各州ごとの差違を検討した場合、社会関係資本が納税遵守を予測することに成功した唯一の要因
→自分の負担分を支払おうとする意向は、他者も同じようにしているという知覚に決定的に依存している
→社会関係資本に富むコミュニティにおいては、政府は「われわれ」であって「彼ら」ではない
<第21章 民主主義>

○民主主義は、市民が無私の聖人であることを必要とはしないが、適度な仕方で、大半の人々が多くの瞬間において不正の誘惑に抵抗することを仮定している
<第21章 民主主義>

○本書の構造:
第1部:社会関係資本の背景と分類
第2部:社会関係資本の急減
←第3部:その原因
→第4部:その帰結
第5部:解決策に向けて
<訳者あとがき>

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2016 2/3
社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)、社会学、政治学、政策学、経済学、コミュニティ論、アメリカ社会、研究方法論
まろまろヒット率4