渡邊義弘@常滑市で「ええね!三陸」を開催してみました☆
さて、宮台真司 『きみがモテれば、社会は変わる。 宮代教授の<内発性>白熱教室』 イースト・プレス 2012。
社会学者である著者が、現代社会の特徴と、その中で幸せに生きるための倫理を展開する一冊。
内容は・・・
○日本社会=任せてブーたれる→参加の放棄と自覚のない過度の依存
<2時間め 悪い心の共同体>
○「いい人」になること=それ自体が思考停止であり、<悪い共同体>の同調圧力による<悪い心の習慣>を温存する
→「いい人」であり続けることは、クソ社会をそのままに生きることであり、君たちを100%不幸にする
<3時間め 「うまく」生きればモテるのか>
☆<内発性>がある、「内から湧き上がる力」を持っている人間にならなくてはいけない
<4時間め <内発性>白熱教室>
☆社会で幸せになろうとするただ一つの方法=他人を幸せにすること
→その時代の社会的枠組み(政治や経済、文化など)を問うことが、「幸せ」について考えることになる
<3時間め 「うまく」生きればモテるのか>
☆<包摂>によって人を幸せにする人間、社会貢献的で、利他的である人間だけが、自らもまた幸せになれる
=人が幸福に生きられる社会には必ず<包摂>がある
<4時間め <内発性>白熱教室>
・・・という展開をしていて、著者のこれまでの研究成果を根拠としながら、その思想を簡潔にまとめたものになっている。
他者による承認を同調圧力(空気を読む)ことではなく、他者を幸せにすることによって求めることは、読んでいて心からの底から共感できた。
ちなみに、著者とはシンポジウムのパネリストとしてご一緒したことがある。
著者らしい言葉使いやリズムも伝わってくる本でもある。
以下は、その他のチェックした箇所(一部要約含む)・・・
○社会と社会学:
・社会=ひとりひとりの思惑を越えた不透明な全体性
・社会学=ひとりひとりの思惑を越えた不透明な全体性が秩序を持つ(ように見える)のはどうしてなのかを探求すること
<2時間め 悪い心の共同体>
○ヨーロッパ=<近接性>を重視するコミュニティ主義、アメリカ=自由で対等な人間関係とそのネットワークを重視するアソシエーション主義
→両者とも国家をあくまで中間集団を補完するものとして位置づける
→日本には中間集団と、市場・国家の両立の可能性を問う枠組み自体がなかった
<4時間め <内発性>白熱教室>
○共同体の位置づけ:
<悪い共同体>=参加主義でなく権威主義、知識主義でなく空気主義、<自立>的でなく<依存>的
<良い共同体>=権威主義を退けて自ら参加し引き受け、空気主義を退けて知識や科学を基盤とする、<依存>という思考停止を退ける
→<良い共同体>における自治を通じた<自立>は参加者に強度=濃密さを与えてくれる
<4時間め <内発性>白熱教室>
○政治の<最終目標>=「内から湧き上がる力」によって、共同体自治を「引き受け」ようとする徳のある人が一人でも多く増えること
<4時間め <内発性>白熱教室>
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2014 2/20
社会学、倫理
まろまろヒット率4