弁松の「並六・赤飯弁当」


弁松の並六・赤飯をいただく。

こちらのお店は嘉永三年(1850年)創業の老舗。
一節には日本初の仕出弁当専門店で、折詰弁当を開発したお店としても知られていて、今でも折詰には経木が使われている。
並六・赤飯弁当は、そんな弁松を代表するお弁当。
玉子焼、魚の照焼、しょうがの辛煮、野菜の甘煮、豆きんとん、というお店を代表するお総菜が、並六(折詰弁当のサイズ)に詰められている。

食べてみると、江戸時代から味付けを守り続けているというだけあって、どれもがとても濃くて甘い。
特に玉子焼はまるでスイーツのような味わい。
この味付けの濃さは、「日持ちさせるため」、「肉体労働のため」、「砂糖が高価な時代に見栄っぱりの江戸っ子が沢山入れた」、「中途半端な味は江戸っ子は好まなかった」などの説があるとのこと。
(お店のHPには「弁松の弁当は味が濃すぎるとお感じになっているお客様、ごめんなさい。でもこういう味なのです」と銘打たれているほど)
また、赤飯も「お強」と呼ばれていた江戸時代からの製法を守っているので堅く炊き上げられている。

現代的な味ではないけれど、時代に迎合せずに今も江戸時代以来の味付けを守り続ける姿勢に江戸っ子気質の清々しさが感じられるお弁当。
まろまろと今日ももぐもぐ。

東京都中央区、東京駅(八重洲)の「日本橋 弁松総本店」大丸東京店にて購入。