大阪府立大学の特認助教に任用される

大阪府立大学のスマートシティ担当、産学官協創コーディネーターとして特認助教に任用される。

産学官協創は、現代の「三方良し」 (売り手良し・買い手良し・世間良し) だと考えて、これまで取り組んできたテーマだ。
中でも今回の担当となるスマートシティは、地域づくり(地方創生、地域おこし)と科学技術が重なる領域なので、これまでの経験を活かすことができる。
また、出身地域である大阪に戻って地域連携の仕事に携われることは、素直な喜びだ。

思い返せば、大阪府立高校に通っていた十代の頃は、大阪府立大学は行きたいと思っても行けない雲の上の存在だった。
そこに、四十代になって働けることは、「人生の伏線回収」として意義があると感じて今回の進路選択となった。
奇しくも、大阪府立高校に通ってい時と同じ路線の同じ方向の先にあるのが今回の勤務先となる。
あの頃の自分では想像できなかった未来に踏み出す新しい一歩。

2021 4/1
出来事メモ、進路関係

ゆうきゆう、Jam 『マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』 三笠書房 2020

渡邊義弘@波照間島に石垣島からの日帰りで3日間行きました。

さて、ゆうきゆう、Jam 『マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』 三笠書房 2020。

嫌なことを言われた時に、「ちょっとだけ反撃」をして、自分の身を守る方法を解説している本。
『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』の関連本として手にとった一冊。
特に…

☆みんなvs自分と思わずに、一対一で自分が勝てる勝負だけしましょう。
→常に分断し、少しずつ打ち破っていくことが大切なのです。
自分だけの「小さな勝ち」を見つけて、ニコリ。
<気持ちがのまれそうになったときは「小さな勝ち」を見つける>

☆今のストレスがゼロになることを願うのではなく、それが「適度なストレスになる」ことを願うべきです。
<多少のいざこざがあっても、きっと大丈夫!>

…などは、なるほどと思った。
ただ、内容としては『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』の方が、より心に残るものが多かった。

以下は、チェックした箇所(一部要約含む)…

○あなたが落ち着いた反応を見せれば見せるほど、(攻撃してくる)相手はがっかりします。
「つまんない」と思わせれば、あなたの勝ち。
<その攻撃を「なかったこと」に>

○意識してゆっくりと落ち着いて話して…こちら側がペースを握るんです。
<強い相手に応戦するには、とにかく、ゆっくり話すこと>

○相手の批判をそのまま要約して返してあげる。
→「要約している」だけ、相手の主張を否定も肯定もしない。
<反射の戦術1、2>

○言葉の意味を考え、理解するのには労力が必要です。
→悪口を言う相手のため労力を使う必要はありません。
<「どういう意味?」と聞いてしまえ>

○「知らないの?」という攻撃をはじく防御魔法はたった一つ、「教えて!」と言ってしまうこと。
→間違っても「知らない」で話を止めないで下さい。
<「知らないの?」と攻撃されたら、「教えて!」と言ってしまえ!>

○「感情一致効果」=無意識のうちに自分の感情と「一致」した情報ばかり集めようとする
<本当に、周りはあなたの敵ばかり?>

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2021 3/25
生き方、心理学、マンガ
まろまろヒット率3

Jam、名越康文監修 『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』 サンクチュアリ出版 2018

渡邊義弘@波照間島に石垣島から日帰りで行ってきました。

さて、Jam、名越康文監修 『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』 サンクチュアリ出版 2018。

ついつい反芻してしまう嫌な気持ちや苦手な人のことを解放する方法を解説した一冊。
まず、各項の冒頭にある4コマの絵が分かりやすい。
絵柄はほんわかしていながら、ズバッと切り込んだセリフがあるので、強く惹きつけらるのが特徴。

特に…

☆理不尽な目にあって、忘れられない
→真剣になるのは、自分にとって大事なことの為だけでいい
→「今ごろパフェとか食ってる」とつぶやいてみる⭐
<人間関係のモヤモヤ 19>

☆自信がなくても、他人がどんな評価をしようと、自分が好きで楽しいこと=「そんなこと」は生きるためにとても大事
→自分の好きな「そんなこと」に、代わるものはない
<自分のモヤモヤ 61>

…などは、心に残った。

以下はその他にチェックした箇所(一部予約含む)…

○自分の悪口を言われていると感じる
→持ち主不明のゴミは、無理に持ち帰らない
<SNSのモヤモヤ 3>

○人の幸せを羨ましがる間に、自分の幸せの為に頑張る方が早く幸せになれるかもしれない
→SNSで目に見える幸せは、映画のハイライトだけ見ているようなもの
<SNSのモヤモヤ 8>」

○人の自慢話にイライラする→イライラするものを見ているのは自分
<SNSのモヤモヤ 9>

○SNSに書かれてあることが、全部自分のことに感じる
→宛名のないものは、自分宛にしなくていい
<SNSよモヤモヤ 13>

○人からの嫌な言葉に傷つく
→嫌な言葉は呪文だから、気にしなければいい
(作者はゲームデザイナーなので、表現も含めてとてもイメージしやすい)
<人間関係のモヤモヤ 18>

○嫌な人への怒りがおさまらない
→頭の中でどんなに戦っても自分がつらいだけで何も変わらない
→嫌な人のことは自分のために忘れる
<人間関係のモヤモヤ 20>

○嫌な人のことをずっと考えてしまう
→嫌な人のことを考えるのは、一緒に住んで家賃を払ってあげてるのと同じ
<人間関係のモヤモヤ 21>

○外の声は「その人には効く薬」みたいなもの
→自分が楽になるために、外の声より、自分の本音
<人間関係のもやもや 26>

○人の為に自分のことを後回しにしてしまう
→自分を大事にすることも、大切な人の為になる
<人間関係のモヤモヤ 37>

○大切な人を失うことが怖い
→失いたくないものは、自分のものではなく、借りているものだと思ってみる
<人間関係のモヤモヤ 42>

○身体や心に不調を感じる
→「疲れたから休む」ではなく、「疲れる前に休む」
<職場のモヤモヤ 49>

○自分で自分のことを決めつけてしまう
→頭の中で書いた脚本なら、嫌なら書き直してしまえばいい
→役者じゃないんだから、嫌な役は演じなくていい
<自分のモヤモヤ 54>

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2021 3/20
生き方、心理学
まろまろヒット率4

佐倉統 『科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点』 講談社 2020

渡邊義弘@2年ぶりに石垣島に来ました。

さて、佐倉統 『科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点』 講談社 2020。

「科学技術とどうつきあっていけばいいのか?」という問いに、専門家と一般人という2つの枠組みを越えて、答えようとする一冊。

読んでみると、紹介されるエピソードやトピックスはどれも面白く、また考えさせられるものがあった。
科学に不信感を持つ反知性主義とも、妄信する権威的専門家主義とも違う違う、より良い立場を模索する著者の姿勢に深く感銘を受けた本でもある。

以下は、チェックした箇所(一部要約含む)…

○専門家か一般の人たちかという二者択一が、もはや実情にあっていないのだ。
専門家とも一般の人たちともつながる場で、どちらの意見も取り入れて問題を解決していくしかないのである。
<はじめに>

○科学知を日常生活場面でどのように使うかは、その人それぞれだ。
いいかえると、誰もが、科学知を自分の日常知にどのように変換するか、自分で決める必要があるということだ。
わけあり物件を借りるかどうか。それはあなたが決めることだし、あなた以外の人には決められない。
<第5章 科学知と生活知ー科学技術の飼い慣らし方・理論編>

○科学は、使いようによっては、ぼくたちの日常生活における無意識の偏りや気づかないことを、あらためて意識的に気づかせてくれる力をもっている。
<第6章 「二正面作戦」を戦い抜くためにー科学技術の飼い慣らし方・実践編>

○順番が逆なのである。何が善かは、ぼくたちが決める。
その際に考慮すべきさまざまなー実にたくさんの、しかも多様なー条件や要因のひとつとして、科学的知見があるのだ。
<第6章 「二正面作戦」を戦い抜くためにー科学技術の飼い慣らし方・実践編>

○最新の科学的知見を取り込んで人生観や社会観をアップデートしていく作業も、現代社会に大きく貢献する実用的な作業のはずである。
(中略)自然観、人生観を、科学的知見をもとに描き直すのは、基礎科学でなければできない社会的貢献である。
<第7章 「今」「ここ」で科学技術を考えること>

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2021 3/18
科学論、科学コミュニケーション、科学技術社会論、STS
まろまろヒット率4

まろまろアワード2020

読書アワード:『嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見一郎・古賀史健)
→13年ぶりに東京に戻ってきて、これまで振り返る時期に読んだということもあり、ハッと身につまされることが多かった一冊。

出来事アワード:東京大学生産技術研究所の学術支援専門職員に任用される
→地域と大学のかけ橋作りという13年前に目指したことを、発端となった母校で取り組むことになった出来事。

2020 12/31
まろまろアワード

マベル・カッツ、イハレアカラ・ヒューレン、石原まどか訳 『さとりのホ・オポノポノ』 ヒカルランド 2020

渡邊義弘@4月から13年ぶりに東京に戻ってきて、旧交を暖めています。

さて、マベル・カッツ、イハレアカラ・ヒューレン、石原まどか訳 『さとりのホ・オポノポノ』 ヒカルランド 2020。

『たった4つの言葉で幸せになれる! 心が楽になるホ・オポノポノの教え』に続いて読んだ、ホ・オポノポノの解説書。
より実践的な内容として紹介された本だけど、いまいちピンとこなかった。
そんな中でも、以下は印象に残った一節…

○本来の自分を認めていないせいで心に空いた穴は、なにものにも埋めることはできない
→自分を第一に考えると、人に認められたいという欲求とは無縁になり、外側の世界に頼らなくても喜びに満たせるようになる
〈第19章 他人を喜ばせようとするのをやめて、自分を第一に考えましょう〉

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2020 12/18
心理学、ホ・オポノポノ
まろまろヒット率2

岸見一郎・古賀史健 『幸せになる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え』 ダイヤモンド社 2016

渡邊義弘@13年ぶりに東京に戻ってきて旧交を暖めています。

さて、岸見一郎・古賀史健 『幸せになる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え』 ダイヤモンド社 2016。

アドラー心理学を解説した『嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え』の続編。
前作は読んでいて、身につまされるところが多かった。
今作で一番身につまされたのは、カウンセリングについて哲人が三角柱を使って解説する下記のシーンだ…

☆カウンセリングの机にある三角柱に折られた紙は、「悪いあの人」、「かわいそうなわたし」の面が相談者から見えている
(思い悩んだ人が訴えるのは結局このいずれか)
→三角柱を回転させて見える最後の面には、「これからどうするか」が書かれてある
→「これからどうするか」以外は、相談者がどんなに大きな声で訴えても、そこに語り合うべきことが存在しないから聞き流す
〈第一部 「これまで」と「これから」について〉

…「悪いあの人」、「かわいそうなわたし」は語り合うものではなく、「これからどうするか」を語り合うものだというのは、身につまされた。

また…

☆「わたし」の価値を、他者に決めてもらうこと=依存
「わたし」の価値を、自らが決定すること=「自立」
→「普通であることの勇気」=「人と違うこと」に価値を置くのではなく、「わたしであること」に価値を置く
〈第三部 ほんとうの承認について〉

…という、自らの価値を自己決定することを自立としているところと、普通であることの勇気を唱えているところも心に響いた。

一方で、前作からの特徴である哲人と青年との対話については、今作は演出過剰すぎて白けてしまい、内容に集中しきれないところもあった。

以下は、その他にチェックした箇所(一部要約含む)…

◯教育が目標とするところ=「自立」
→教育とは「介入」ではなく、自立に向けた「援助」
〈第一部 アドラーと教育について〉

◯世間一般で考えられている共感=「私も同じ気持ちだ」は単なる同調
→共感とは、他者に寄り添う時の技術であり、態度
〈第一部 共感という技術について〉

◯「怒りとは、人と人を引き離す感情」
→「変えられないもの」に執着するのではなく、眼前の「変えられるもの」を直視する
〈第二部 叱責の無効性について〉

◯「すべての悩みは、対人関係の悩みである」という言葉の背後には、「すべての喜びもまた、対人関係の喜びである」という幸福の定義が隠されている
〈第四部 人生のタスクについて〉

◯自立とは、「自己中心性からの脱却」
〈第五部 自己中心性からの脱却について〉

◯運命とは、自らの手でつくり上げるもの
→運命の下僕でなく、主人であらねばならない
→運命の人を求めるのではなく、運命といえるだけの関係を築き上げる
〈第五部 愛の対象について〉

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2020 12/14
アドラー心理学、心理学、幸福論
まろまろヒット率3

田房永子 『しんどい母から逃げる!! いったん親のせいにしてみたら案外うまくいった』 2018

渡邊義弘@最近有楽町線をよく使っています。

さて、田房永子 『しんどい母から逃げる!! いったん親のせいにしてみたら案外うまくいった』 2018。

母から離れて自律した自己体験を描いた『母がしんどい』を基にして、実際にどのような方法や心の過程を経たのかを解説する一冊。

『母がしんどい』は体験談だったため、読んでいて痛いと思うエピソードが印象的だったけど、こちらは方法や過程を具体的に書いているので、実践の参考として読むことができた。

特に、過干渉の人やその影響を受けた人は、自分で「不安」を持っていることができなくて人に押し付けたりまき散らす。
まき散らさないようにするためには、「不安をちゃんと自分で持っていられることが大切」だから、「不安に自分で向き合って自分で処理する」。
その悪戦苦闘をしながら気がつけば、「もう一つの別の土台に着地していた」という過程には、参考になった。
過干渉や他人をコントロールしようとする人は、自分自身の不安を処理できずに「まき散らしている」という表現がぴったりだと感じたからだ。

また、親から受けたことを子供にしてしまうかもしれないという「負の連鎖」については、それは自分への連鎖をやめていないからと指摘して、「自分の加害に向き合うためには、(自分の受けた)被害から」としているのは印象深かった。

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2020 11/29
人間関係、親子関係、家族、エッセイ、マンガ
まろまろヒット率3

田房永子 『母がしんどい』 KADOKAWA 2012

渡邊義弘@最近千川に行くことが多いです。

さて、田房永子 『母がしんどい』 KADOKAWA 2012。

幼少期の母との関係から、自己認識や人間関係に影響を受け、それに気づいて離れ、自立する自己体験をエッセイ風にしたマンガ。
読んでみると、とても痛い。
幼少期から親から過干渉を受けていた私は、「100%私の味方」が自分の中に無いため、身近な人に「100%私の味方」をやってもらおうとして不適切な関係になるところは、特に痛みを感じた。
自分の味方は自分でなるしかなく、自分が判断したことを自分が引き受けることで土台にしていく、という過程に共感した一冊。

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2020 11/29
人間関係、親子関係、家族、エッセイ、マンガ
まろまろヒット率3

イハレアカラ・ヒューレン、丸山あかね 『たった4つの言葉で幸せになれる! 心が楽になるホ・オポノポノの教え』 イースト・プレス 2009

渡邊義弘@最近ウニヒピリとの対話をしています。

さて、イハレアカラ・ヒューレン、丸山あかね 『たった4つの言葉で幸せになれる! 心が楽になるホ・オポノポノの教え』 イースト・プレス 2009。

文京区友の会の方からお借りしたハワイ発祥のセルフ・アイデンティティ・ホ・オポノポノ (Self I-dentity through Hoʻoponopono, SITH) の本。

SITHは、内なる自分自身の子供版=インナーチャイルド(inner child)である、ウニヒピリ(Unihipili)に語りかえることを特徴としている。
手法はかなり簡単で、負の感情が生まれたら、「ありがとう」、「愛しています」、「ごめんなさい」、「ゆるしてください」の4つの言葉を心のなかで唱えるというもの。

内なる自分自身の子供版をイメージするというのは面白いと思っていて、自分も実践している。
自分の内なる自分自身の子供版(ウニヒピリ)は、いつも怯えていて焦っている。
そこで、「怯えさせてごめんね」、「もう焦らなくていいよ」と声をかけるようにすると、気持ちが落ち着くような気がしている。

ただ、この本の中には、特定の疾患や社会的な不利益もこのSITHで解決したという体験談や、出典や根拠がよく分からない科学的な表現が散見されたので、有益と思える箇所だけ読み取るようにした一冊でもある。

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2020 11/24
心理学、ホ・オポノポノ
まろまろヒット率2