高橋英夫 『西行』 岩波書店  1993

渡邊義弘@波照間島にある民宿、「たましろ」に泊まり、宿泊すること自体が冒険という体験をしました。

さて、高橋英夫 『西行』 岩波書店  1993。

平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した歌人、西行についての評伝。

読んでみると、やはり自分は西行に惹かれていることをあらためて確認した。
振り返ってみると、この本は『西行花伝』に続いて12年ぶりに読んだ西行関連の本になる。
その理由はどこにあるかは、やはり判然としなかったけれど、西行伝説についての章で・・・

やわらかさも固さも、情感も面魂も、どちらも西行の特質である。
ただ、その両面をいかに関係づけて了解できるかに、西行理解のむずかしさがある
<第四章 西行伝説>

・・・と、著者が評している箇所は印象に残った。
最後に、西行の歌の中で一番有名なものを・・・

願はくは 花のしたにて 春死なん そのきさらぎの 望月のころ

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2017 10/1
歴史、文化
まろまろヒット率4

「石垣市地域おこし協力隊と石垣市立図書館の協働による”ここがいいね!”利用者アンケートと職員ワークショップの報告~地域おこしの拠点として図書館を位置づける日本最南端の試み~」を寄稿

「石垣市地域おこし協力隊と石垣市立図書館の協働による”ここがいいね!”利用者アンケートと職員ワークショップの報告~地域おこしの拠点として図書館を位置づける日本最南端の試み~」が、日本図書館協会発行の『日本図書館雑誌』Vol.111 No.9の査読コーナーに掲載される。

これは、石垣市立図書館で開催した「ここがいいね!」利用者アンケートと職員ワークショップをまとめ、地域おこしの拠点として図書館を位置づける試みを提案したもの。
1907年に発行された『図書館雑誌』の歴史の中で、石垣市立図書館が掲載されるのは20年ぶり、査読コーナーに掲載されるのは初めてとのことで、日本最南端の図書館の取り組みを図書館関係の方々に広く認知する機会となった。

「石垣島モデル」を提案した『漁協』163号に続いて、外の人が水平展開できる程度にまとめていくことは自分の役割の一つだと感じた。
まとめ、伝えることをこれからも続けていきたい。

抜き刷りはここから確認可能。

2017 8/20
出来事メモ、研究、ま論

沖縄県立八重山商工高等学校・課題研究「石垣島の水産業の現状と高校生が関わる意義」の講師をつとめる

沖縄県立八重山商工高等学校・商業科・観光コース・3年生を対象にた課題研究、「石垣島の水産業の現状と高校生が関わる意義」の講師をつとめる※1、2。

これは、石垣島にある「さしみや」を調査してマップ作り、分かりやすい買い方、新しい食べ方の提案などを視野に取り組む課題研究の始まりとして講義をおこなったもの。
学生が主体的に動くことを目的としていることもあり、当日は天ぷらを買って行き、味の感想や前に魚を食べた日を言い合うなど、対話を取り入れた講義に設計した。
解説部分では、全国漁業協同組合連合会発行の『漁協』163号に掲載された『石垣島の中学生による地元水産物をPRするPOP広告作りのワークショップ~若者の水産物消費促進に向けた「石垣島モデル」の提案~』をテキストにして、石垣島の水産業の現状と共に、高校生が関わることが地域おこしの視点からも意義があることを強調。
ワイワイした雰囲気の中で、石垣島モデルの理解を促す講義となった。
学生の自主性と明るい雰囲気を活用した「さしみやマップ」ができるように、これからもバックアップしていきたいと感じた講義。

2017 9/15
出来事メモ、ま論

※1:2017年9月16日 『八重山毎日新聞』・第9面 「水産物消費拡大へ対策探る 八商工商業科観光コース生徒 天ぷら食しアイデア沸く 3学期に成果発表」

※2:2017年9月16日 『八重山日報』・第7面 「沖縄天ぷらをPR 八商工 プロジェクトで学習会」

インフォビジュアル研究所 『図解でわかる ホモ・サピエンスの秘密』 太田出版 2017

渡邊義弘@石垣島に来て一番美味しかったのは何かと聞かれたら「ぜんざい」と答えます。
(小豆ではなく金時豆、氷がかかっている)

さて、インフォビジュアル研究所 『図解でわかる ホモ・サピエンスの秘密』 太田出版 2017。

様々な研究成果から明らかになった人類=ホモ・サピエンス(Homo sapiens)の特徴を図解で解説する一冊。

内容は、「・・・のようだ」と比喩を使うことができ、相互に関連ずける入れ子構造の思考をすることができる「認知革命」が人類の最大の岐路だったと主張している。
あとがきにあるように、ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』の要約という面が強い本。

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2017 8/9
人類学、歴史
まろまろヒット率3

『月刊やいま』281号「石垣市・平成29年は肉の年宣言!」特集のコーディネーターをつとめる

南山舎と石垣市が連携した『月刊やいま』281号「石垣市 平成29年は肉の年宣言!」特集のコーディネーターをつとめる。

石垣島は、もともと多様な畜産がある地域。
29がニクと読めることから、その地域性に光を当てるプロモーション事業「石垣市 平成29年は肉の年宣言!」を地域おこし協力隊として成果物にしたのが今回の特集。

内容は、「石垣島産の肉の美味しさと安全のこだわり」を軸に、育てる人(牛・豚・鶏・山羊の畜産農家の方)→届ける人(食肉センター)→守る人(畜産保健所)という肉の生産から消費者に届けるまでの流れを追いかける取材記事となっている。
そして未来をつくる人として、産学官連携で実施したジビエ調理開発ワークショップも取り上げ、石垣島で食肉に関わる人々を深掘りした特集となっている。

また、特集だけでなく、通常の連載コーナーも、気になることbest3→好きな肉料理best3、昼ごはん紹介→精肉店のお昼ご飯、など、できる限り肉に関するものにして、「まるごと石垣島産の肉特集号」という色合いにした。

振り返ってみれば企画段階から取材のコーディネートと同行、校正までトータルで関わったコーディネートは初めての経験となる。
石垣島の肉の美味しさと安全のこだわりが伝わる機会となることを祈っている。

2017 7/29
出来事メモ

大城敦・豊川明佳 『沖縄の業界地図』 沖縄大学 2017

渡邊義弘@石垣島生活10ヶ月目です。

さて、大城敦・豊川明佳 『沖縄の業界地図』 沖縄大学 2017。

沖縄県の産業別に企業の資本・人的関係を図解する一冊。

文章面では句読点、内容面では売上高・営業利益・経常利益が統一されていないなど、読みにくさはあるものの、本州とは違った産業の状況を視覚化しようとしている。
中でも興味を持ったのは…

ラジオ聴取習慣率=沖縄11.0%、岩手9.4%、鹿児島9.0%で全国1位
(ビデオリサーチ 「J-RADIO 全国ローカルラジオ聴取状況レポート」 2016)

…という点だ。
これについては、「車社会に加えてラジオが流れる小規模店舗で働く人が多いからではないか」、「昼間の聴取率が高いことは沖縄の独自性」としているのは注目した。

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2017 7/28
沖縄経済
まろまろヒット率3

まろまろ記16周年

2001年7月19日から始まったこのまろまろ記(旧まろまろ読書日記)が16周年を迎える。

2016年7月19日の15周年から16周年までのこの1年を振り返ってみれば、石垣島に引越をしたという大きな変化があった。
これまで石垣島や沖縄関連の本を読んできたことが、現在の仕事や生活につながり、基礎力としての読書の重要性をあらためて感じさせられた。

また、ファシリテーターをつとめたワークショップの報告をまとめて寄稿した
「読むこと」と「書くこと」が自分の根幹であることを確認することになった。
加えて、サイトも復旧。

これからも「読むこと」と「書くこと」を続けていきたいと感じた16周年。

2017 7/19
出来事メモ、サイト運営

和田一雄 『ジビエを食べれば「害獣」は減るのか―野生動物問題を解くヒント』 八坂書房 2013

渡邊義弘@ジビエ調理開発ワークショップに参加した生徒さんが農業クラブ大会の意見発表部門で最優秀賞を受賞しました。
(2017年7月2日 『八重山毎日新聞』・第11面 「八重農が5分野で最優秀 県学校農業クラブ大会 3分野でも優秀賞に」、2017年7月2日 『八重山日報』・第7面 「県農ク大会 八重農が躍進 意見発表部門で1位独占」)

さて、和田一雄 『ジビエを食べれば「害獣」は減るのか―野生動物問題を解くヒント』 八坂書房 2013。

霊長類と鰭脚類を主として研究してきた著者が鳥獣害問題を書いた一冊。

読んでみると、タイトルにあるようなジビエ(野生の鳥獣肉)利用についての記述は少なく、ほとんどが著者の研究の歴史に分量が割かれている。
タイトルと内容にギャップを感じた一冊。

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2017 7/11
鳥獣害、ジビエ
まろまろヒット率2

祖田修 『鳥獣害――動物たちと、どう向きあうか』 岩波書店 2016

渡邊義弘@八重山農林高校・八重山調理師会・石垣市の産学官連携で開催したジビエ調理開発ワークショップのコーディネーターをしました。

さて、祖田修 『鳥獣害――動物たちと、どう向きあうか』 岩波書店 2016。

鳥獣害とされる野生の動物と人間はどう接し来たのか、これからどう接していけばいいのかについて述べられた一冊。
内容は、動植物の命をいただかなければ生きていけない人間の本質について・・・

○自然や動物に対する「感動と畏敬、祈り、感謝」の心のプロセスは、どうにもならない矛盾の過程であるとともに、”矛盾の昇華”ともいうべき心の過程
→矛盾を昇華する心の働きこそ、庶民のなかに息づいてきたものであり、いつの時代も、またいずれの地域にいても、動物観の原典となるべきもの
<第8章 新たな動物観への展望>

・・・と、まとめ・・・

○「感動と畏敬、祈り、感謝」の念をもって動物たちと向きあい、私たちの「恐れながらの管理」によって、人に害を及ぼす野生獣を含む動物たちと折りあい「形成均衡の場所」、持続性に富んだ人と動物の「共存・共棲の場所」を創出する必要がある
<第9章 人と動物、共存の場所>

・・・と、結論づけている。

また・・・

○ジビエ食の普及は、日本の肉食化を特徴づける家畜肉とは異なる、もう一つの肉食の始まり
<第8章 新たな動物観への展望>

・・・と、ジビエ食を位置づけているのは印象的だった。

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2017 7/7
鳥獣害、ジビエ
まろまろヒット率3

沖縄県立八重山農林高等学校・八重山調理師会・石垣市共催「ジビエ料理開発ワークショップ」のコーディネーターをつとめる

沖縄県立八重山農林高等学校・八重山調理師会・石垣市共催「ジビエ調理開発ワークショップ」のコーディネーターをつとめる※1、※2。

石垣島では、キジやクジャク、イノシシなどの鳥獣被害が多く、その野生の鳥獣肉の活用が課題となっている。
イノシシはすでに食べる文化があるために活用するルートはあり、クジャクは羽を装飾として利用することもあるものの、キジは埋蔵処分されている。

その現状に対して、野生の鳥獣肉(ジビエ)の活用をしようという課題意識を持った学生が八重山農林高校にいることが、「平成29年は肉の年」の取り組みの中で分かった。
さらに畜産のコースを持つ開校80年の農業高校でも、野生の鳥獣肉の活用はこれまで実績が無かったとのこと。
「平成29年は肉の年」の冊子作りの企画の中で「未来をつくる人」というコーナーを提案した自分としても、新しい肉の利用を学生が取り組むというのは、企画の趣旨に合致すると感じ、コーディネートを担うことになった。

コーディネートを担った自分は、実施に向けた課題整理と意義の確認をしながら、石垣市の畜産課や鳥獣対策をしている農政経済課などの行政とジビエの調理経験がある八重山調理師会をつなげた。
また、八重山農林高校の担任の先生と協議しながら当日のプログラムも作り、産学官の連携がスムーズに進むように取り組んだ。

当日は、八重山農林高校の調理実習室にて、今回のワークショップの目的と自己紹介、調理師の方から野生肉の特徴や調理をする際に気をつける点のレクチャー、そして学生も加わっての調理の実習が実施された。
対話しながらのワークショップだったので学生の意見も入れながら完成したのは、キジの燻製、キジから出汁を取ったキジそば、真空パックによる湯煎調理などの複数の試作品。
どれも滋味深くて、キジ肉の美味しさを感じられるものばかりだった。

コーディネーターとしては、石垣島で初めての産学官連携のジビエ調理開発ワークショップとなったという意義に加えて、何よりもこれからの未来を担う学生と、提供側の調理師の方々とが笑顔でワークショップを進めることができたことが成果だと感じた。
石垣島の未来に貢献できる機会をいただけて嬉しく感じた取り組みでもある。

2017 6/12
出来事メモ、講師

※1:2017年6月13日 『八重山毎日新聞』・第8面 「キジでジビエ料理開発 八重農が調理師会と連携」

※2:2017年6月13日 『八重山日報』・第7面 「八重農 ジビエで農家を救え! キジのアイデア料理11品」

追記:論文発表