アルトゥール・ショーペンハウアー、鈴木芳子訳 『読書について』 光文社 2013

渡邊義弘@哲学書を読むと心が落ち着きます。

さて、アルトゥール・ショーペンハウアー、鈴木芳子訳 『読書について』 光文社 2013。

「自分の頭で考える」、「著述と文体について」、「読書について」の三編から成る哲学書。
特に印象に残ったのは…

○読書をしていると、ものを考える活動は大部分、棚上げされる
→自分の頭で考える営みをはなれて、読書にうつると、ほっとするのはそのためだ

○たくさんの本を読んでいると、何も考えずに暇つぶしができて骨休めにはなるが、自分の頭で考える能力がしだいに失われてゆく

…と、読書による安心感と、それによって思考力が衰えることを指摘しているところだ。
著者は思考力の低下という読書の負の面を強調しているけれど、読書をすると安心する点については、今風にいうとmindfulnessとして共感が持てた。

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2022 7/5
哲学、読書法
まろまろヒット率3

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