カール・J・フリードリッヒ、安世舟ほか訳 『政治学入門―ハーバード大学12講』 学陽書房 1977

総監督:富野由悠季(ガンダムなど)
メインデザイン:永野護(エルガイムファイブスター物語など)
&いのまたむつみ(宇宙皇子の挿し絵など(^^;)
音楽:菅野よう子(エスカフローネが良かった)
・・・という超豪華STAFF(と、言っても最盛期は80年代か?)が
制作に関わっているWOWOWアニメ『BRAINPOWERED』を見たんだけど
まだ第2話しか見れていなくてよく分からない。
話のテンポがのろのろしているのが気になるが期待してみたいと思っている
らぶナベ@意味もなく裸のおねえちゃんがくるくる回るOPだけでも
見る価値あると思うっすよ~。

さてさて、本題本題(^^)
『政治学入門~ハーバード大学12講~』カール・J・フリードリッヒ著
安世舟など訳(学陽書房)を読んだです。
必ずしも政治学を研究分野とするとは限らないので
いまのうちにまともな政治理論をつけるために(政治学は学ぶ機会が少ない)
ゼミの担当教員(さとまん)から借りた本の一つ。
元々ハーバード大学での著者の講義風景を元にして
話し口調で書かれているのでやたらと脱線が多かったり
学生受けするようなギャグを言っている姿が読んでいてほほえましい。
しかし内容の方は入門と銘打っておきながらプラトン、アリストテレス、
マキャベリ、ホッブズ、マルクス、ルソー、カントなどに
それぞれ一章づつ割いて記述していてなかなかに読み応えのあった。
(ニーチェ、トマス・アクィナスなどは引用としてよく使われていたが
章として独立しては記述されていなかった)。
政治学の入門書というよりも政治・哲学的教養の入門書というべき本だろう。
(これが学問の根幹なのだろうが)
著者自身も複雑な背景を持っている政治学者のためか
(ナチスの迫害を逃れてアメリカ移住)「革命と社会正義」や
「ルソーは果たして全体主義を擁護したことになるか?」などの
とても深い題材を扱っている。
やわらかい書き口で堅い内容を扱いきれているまさに良書、
これはお薦めしますよ(^^)
ちなみにローマ法の古い原則「ultra posse nemo obligatur」
(何人もその力以上に義務を負わず)はいろんな意味で深い言葉だろう。
本文とはあんまり関係なかったんだけど何となく忘れられない言葉だった。

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1998 8/13
政治学
まろまろヒット率3

入江昭 『日本の外交』 中央公論新社 1966

就職&大学院関係で東京に行ったついでに南さんたちと
もはやデートスポットとなっている目黒の寄生虫博物館に行ってきました。
規模も小さく標本とか写真とかもその場では
そんなに気持ち悪く感じなかったんだけど後からじわじわと
おぞましさがボディブローのようにせまってきているっす(^^;
でも来館帳なども見ていて楽しいのでかなりお薦めの場所っすよ!
入館料もただなのでみなさんもぜひチャレンジしてみてください。
ちなみに帰り道に『天下一品ラーメン』がご丁寧にあります(_ _;

さて本題、『日本の外交』入江昭著(中公新書)を読みました。
政治系大学院試験では日本政治外交史、政治史、国際政治学で
受けようと思っている僕にとって必要にかられて読んだ一冊。
日本の外交史研究を語る上で欠かすことのできない本という割には
新書ということで気軽に手に取って(悪い癖)読んだ。
これが読んでみるとまた面白い!!
もともとここらへんの歴史は興味深かったが異常に楽しく読めた(^^)

内容は明治以来日本の近代外交がどのようなイデオロギーの下で
おこなわれてきたか、またイデオロギーが外交政策に果たした影響とは
どういうものであったのかという視点で外交史を見ている。
この人の主張は明治から一貫して明確なイデオロギーが外交に
影響を与えたという事例は例外的で、日本外交は常に実利的、
現実の状況に即した対応というかたちで外交をおこなってきた。
イデオロギーは個々の事象の理由付け(言い訳)の域を出ることはなかった
という意見で統一されている。
一貫した強力なイデオロギーが外交を指導したという例が少ない理由として、
日本の外交イデオロギーと言われる東西対抗観、融和論やアジア公益論などは
すべて明確な拠を持っておらず
(ホントは多様なのに一口に西洋などと語ってまとめた気になるなど
「気分」の域を出なかった)けっきょくは唯一明確な拠を持ち
強力に答えを出したのが軍部による英米直接対決だったという流れで
見ているのが面白かった。

日本人が戦後も長い間、思想や政治を語る上で必要以上に感情的になって
しまったりする傾向は、このただ一回イデオロギー主導による国策が
太平洋戦争だったという不幸にも
かなり原因があるのかなと読んでいて感じた。

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1998 8/6
政治学、歴史
まろまろヒット率3

大矢浩史 『図解雑学 算数・数学』 ナツメ社 1996

さてさて、大矢浩史監修『図解雑学 算数・数学』(ナツメ社)を読んだです。
数学的センスが無く、かつ数字に対しても拒絶反応を示す自分を
そろそろ変えていこうとチャレンジした一冊目。
左ページに記述、右ページに図形で構成された見開きごとに
項目が簡潔していて読みやすかった。
題名はいかにも内容のなさそうな表題だが、
項目項目で数学の基本はちゃんと押さえてくれていた。
算数から数学に移行した中学の時にこの本を読んでいたらと
ちょっと悔やまれる(^^;

どれも「なるほどそうやったんか!」と思わせてくれる親切な内容だっが、
特に僕としてはゼノンのパラドックス、ギリシアの三大難問
(頭がぱふんってなりそうになったが)、
幾何学と代数学がいかにしてパスカルによって統合されたか(結果から見れば
何だこれだけかということだが)などが興味深く感じられた。

しかしメビウスやケイリーによって主張され、
後にヒースウッドとイリノイ大学のコンピューターで証明されたという
いわく付きの数学テーゼ、どんな複雑な境界線がかかえれている
地図も四色の色で塗り分けられるという「四色問題」と
トポロジーの発祥のきっかけとなったオイラーの一筆書きについて
「ホンマなんかい?」と納得できなかった。

総じて幾何学の方が面白く感じた、
やっぱりパズルのおもしろさだからだろう。

しかしこれは良い一冊っすよ~!!
僕みたいな数学がアレルギーになっているような人にはぜひお薦め!

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1998 7/8
自然科学、数学
まろまろヒット率4

シュテファン・ツヴァイク、高橋禎二・秋山英夫訳 『ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像』 岩波書店 1979

らぶナベ@最近忙しくて同じ系統の本しか読めていないんだけど、
「まあ、いざというときは新しい何かじゃなくて
今までやってきたモノが活きてくるもんだろう」と開き直っています(^^;

さてさて、そこで『ジョゼフ・フーシェ~ある政治的人間の肖像~』
シュテファン・ツヴァイク著(高橋禎二、秋山英夫訳)岩波書店を
読んだです。
この本は政治家の伝記小説においては古典的な一冊っす。
司馬遼太郎が「ツヴァイクのように運命の一瞬をとらえる小説家になりたい」
と言っていたり、ヨーロッパの歴史小説家の書いたモノに引用としてよく
出てくるツヴァイクの代表作で僕がけっこう好きな
『小説吉田学校』などの中でも「小説として政治を取り上げるのは難しい。
唯一成功したのはツヴァイクの『ジョゼフ・フーシェ』だ・・」
という記述があったりもするという前々から興味をそそられた本っす。
ちょうどさとまんが「やっぱり政治家っていうのはフーシェやで」と
言っていたので彼から借りて読んでみたです。

読んでみると・・・おもろい!!めちゃめちゃ読ませるっすよ!
彼はわりとマイナー系の歴史人物なのでまず説明をすると、
フランス革命初期から国民公会選出の政治家として
ジャコバン派による恐怖政治、反動政治、総裁政治、ナポレオンによる帝政、
その失脚による王政復古時代とめまぐるしく価値観や状況が変わっていく中で
裏切りと転換、策謀を持って権力の中を泳ぎ切り、
強大な警察機構を握ってどんな支配者に対しても
一定の発言力と影響力を持ち続けた人物っす。
主義主張はあくまで生きていく上の方便と割り切っている人間で
リヨンで王政派を虐殺し教会をぶっつぶしたと思えば王政時代には徹底して
教会を保護、逆に革命派をその警察権で大弾圧したりもしているっす。

典型的な暗躍型の政治家なのでわかりやすい見せ場とかは少なくて
紹介しずらいんだけど、基本的に人前にあまり出ることはなく
この時代特有の華々しい演説や前線指揮などはほとんどしなくて
いっつも自室でたんたんと事務処理をしながら情報を集めて相手の弱みを握り
少しずつ権力を握っていくといういわばいやらしい人間っす。
何度か失脚も経験しているし命の危機にもさらされているんすよ。
特にロベスピエールを中心にして人を殺しまくった
ジャコバン恐怖政治時代にはあと一歩で彼自身も
ギロチンにかけられるところだったんだけど
フーシェは逃げに逃げて、いろんなところに隠れながら画策し
逆にクーデターでロベスピエールをギロチンにかけるんす。
これが世界史でお馴染みのテルミドールの反動(懐かしいねぇ)。
それから一時失脚してすっごい貧乏を経験するんだけど
バラー(総裁時代をリードした政治家)に汚れ役の下っ端として使われつつ
富を蓄え、最後はバラーをナポレオンと共に追放してオトラント公爵の
称号を得るだけでなくフランスで二番目の資産家にまで登りつめるっす。
またナポレオン帝政時代も警務大臣として絶大な権力を握るんだけど
またもご主人であるナポレオンを裏切ってけ落とすんです。
ここまで徹底していやらしく生きているのを見ると
ある種すがすがしいものを感じてしまったっすよ(^^)
ちなみに僕としては彼と同時代、同じような政治的スタンスを
持ちながらもユーモアと明るさを持ち続けたタレーランの方が
個人としては好きなタイプです。
タレーランについての小説とかは無いのかな?

ちなみに記述の方ではフーシェのしたたかさや駆け引きの描き方は
特徴あるなあって気がしていたんだけど、
後書きでツヴァイクはロマン・ロランの影響を受けているという
記述を見て納得したっす。
いやらしい駆け引き、したたかな生き方、どろどろした世界を
泳ぎ切る人物が見たい人にはお勧めの一冊っす(^^)

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1998 6/30
小説、歴史、政治
まろまろヒット率5

司馬遼太郎 『花神』 新潮社 上中下巻 1976

倒幕軍総司令官で日本陸軍の基礎を創った大村益次郎(ちなみに海軍の父と
呼ばれているのは『坂の上の雲』で過大評価されていると噂の山本権兵衛)
の生涯を書いた一冊。
面白いのは元々彼は軍事の専門家ではなく村の医者だということ。
生涯の半分以上を(暗殺されるんで短い人生なんだけど)村医者、
蘭学者として平凡にすごし、急に一躍して歴史の表舞台に立つんだけど
熱い意気込みとか思想とか気負いとかいうものが
ほとんど無かったのが興味深い。
彼の周りや状況はまさに激動そのものなんだけど
彼自身は本当に淡々として生き続けていた。
司馬遼太郎はこの本の中で「激動の時代の技術者」をえがこうとしたらしいが
まさに大村益次郎はその技術者そのもの。
医師、蘭学者、軍人という一見何の関連性も無い職業も大村が持っていた
西洋技術(外人大嫌いだったが)にとっては一貫性のあったもので
騒ぎ立てるような転身とは自分自身思っていなかった。

しかしこの小説は以前大河ドラマになったらしいけど
主演は誰だったのだろうか?
演じるにはとても難しい役どころだろうと思う。

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1998 6/10
小説、歴史
まろまろヒット率4

アンリ・トロワイヤ、工藤庸子訳 『大帝ピョートル』 中央公論新社 1981

そんなこんなの合間に『大帝ピョートル』アンリ・トロワイヤ著、
工藤庸子訳(中央公論新社)を読んだです(何か選書が暇人みたいやな(^^;)
古本屋で見つけたピョートル1世モノ(みんな世界史覚えているかい?)。
昔から僕はピョートル大帝に好感を持っていて、
特にのピョートルの人生を取り上げたロシア・アメリカ合作大河ドラマが
好きだったので思わず購入した一冊。
著者は『女帝エカテリーナ』で有名な人。
読んでみると、服装や食事風景、女関係などピョートルの
日常生活での悪い面、がさつな面ばかりを強調して
肝心の政治的先見性、軍事的指導力に対する記述がすごく少なかった。
特に残念だったのが彼のライバルであるスウェーデン王カール12世
(カッコ良いんだこれがまた)との北方戦争での対決場面も
あまり詳しくは書かれていなかった。
ううんっ!ここは彼自身が身分を隠して留学したヨーロッパ使節団と同じく
彼の人生の中で一番の見せ場の一つなのにぃい!
全体的に著者の視点がゴシップ的で表層的なことを感じだ。
これは著者が女で『女帝エカテリーナ』でゴシップ的な記述で成功したから?

ちなみに現在の世界史ではエカテリーナじゃなくてロシア現地語風に
エカチェリーナって表記されているっす。
・・・こっちの方が何か響きが良いよね?
確か高校の時にロシア史の中で「やったりーなエカチェリーナ」と
覚える事象があったんだけど今思い出せない(^^;

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1998 5/26
歴史
まろまろヒット率3

故事ことわざ研究会 『名言名文句辞典』 アロー出版社 1979

まえぷーの家に泊まったときに発見し、題名に惹かれて借りて読んだ本。
読んでみると引用する人物が偏っている(欧米、日本、中国がほとんど)
上に解説にやすっぽい教条主義的センスが感じられた。
また、女性蔑視的な記述も多かった。これは教授の「政策マン」という記述、
発言をあえて「政策パーソン」と置き換えるフェミニストな僕としては気になった(^_^)
また、名言の選出自体も「なんやそれ?」というものがあった。
例えば恋愛についての項でヴィクトル・ユゴーの名言
「恋愛とは、その二人が一体となることであり、一人の男と一人の女とが
一人の天使となって融け合うことである。それは天国である。」
・・・何言うとんねん。

○天才とは勤勉の結果のみ(ハミルトン)

○習慣は第二の天性となり、天性に十倍する力を有する(エリントン)

○天才とは異常なる忍耐者をいう(トルストイ)

○天才ってのは、自分を信じることなんだ(ゴーリキー)

○恐怖の魅力に酔いうる者は強者のみ(ボードレール)

○真の勇気とは全世界を前にしてなおなし得ることを、
目撃者なしにやってのけることにほかならぬ(ラ・ロシュフーコー)

○思慮分別は最上の勇気である(フレッチャー)

○勇断なき人は事を為すこと能はず(島津斉彬)

○其の人を識らざれば其の友を視よ(司馬遷)

○恋は結婚よりもおもしろい。小説は歴史よりもおもしろいからだ(カーライル)

○絶望とは愚者の結論である(ディズレーリ)

○酒と女を愛さぬものは、一生の間ばかのまま(ルター)

○われ三日、書を読まざれば、まつげ暗し(王安石)

○鎖につながれて正しく歩くよりも、自由のうちに誤って歩むほうが人間にとってはましである(ハックスリー)

1998 5/5
名言集
まろまろヒット率3

司馬遼太郎 『新史 太閤記』 新潮社 上下巻 1973

らぶナベ@陽子の陽は太陽の陽(誰も知らないかな?(^^))

『新史 太閤記』を読んだです。
もともと僕は豊臣秀吉のことが嫌いではないんだけど、
(後半の失敗が無ければなおのこと良い)
彼自身の政治的、軍事的活動についてあんまり詳しくは知らないので
史実に基づいた信頼の置ける記述を一度読んでみたいと前から思っていたので
就職活動の合間に思わず読んだ一冊。

内容の方は秀吉の商人的感性、思考法に注目して彼の人生をえがいている。
仕事上で実績をあげること、信頼を勝ち得ること、俸禄をもらうこと
これらのすべてをあくまで投機の「もとで」とみなし、
1を10に20を40にどんどん肥大させていく姿勢はまさに商人そのもの。
(この意味で家康は土着農民と例えているがまさにその通りだと思う)
そのヴェンチャー精神が彼自身を明るく華やかな存在にし、
彼の人生はこの投機精神に満ちあふれていた。
そう記述しながらこの本は徳川家康との外交に勝利して
家康が上洛するところで終わっている。
その投機感覚によって実行し破綻した朝鮮侵略についての記述が
書かれて無かったのがかなりがっかりした。
登場人物を愛するあまり彼自身の良い側面ばかりを取り上げたがるのは
司馬遼太郎の良さでもあるがこの場合僕にとっては不十分の感はあった。
彼の投機的人生の結末を最後までえがいて欲しかった。
ちなみに豊臣政権が続いていれば日本はいまごろになって
自由化、流動化くらいでいちいち騒ぐことにはならなかったのでは
と思ったりもした。
最後のところで彼の辞世の句が書かれていた・・・
「露と置き露と消えぬるわが身かな
        浪華のことは夢のまた夢」
・・・ホントに彼らしい詩だなあと感じる(^^)

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1998 5/3
歴史、小説
まろまろヒット率3

佐々淳行 『完本 危機管理のノウハウ』 文藝春秋 1991

去年の12月に藤江から「結構おもろいでぇ~」ということで借りた本。
この著者については時々雑誌とかでもコメントが載ってたりするので
知っていたのだが、彼の著作を読むのは始めて。
(だって表層的なイメージがあるもん(^^))
もともと3冊分の本を一冊にまとめたのものなので分量自体は多いのだが、
一項一項は短く構成されている。
だいたい一日につき一項、三ヶ月以上かけて少しづつ読み終えた。
それだけ長いこと読み続けたものだが、もっとも印象に残っているのは
ごく最初の方に述べられていた「危機管理は損な仕事」というところだ。
危機管理とは何も無くて当たり前、害は0にして当然で、
もし万が一何かあれば囂々たる非難を受ける仕事だからだ。
これは危機管理が「一利を出すことよりも一害を取り除くことが仕事」
(大久保利通の口癖)と言われる政治の領域に属しているんだということを
強く感じさせられることだ。
だいぶ飛躍するようだがゴールキーパーのつらさに似ている
・・・でもかっこいいぞ川口!(笑)
事例として香港暴動をちょっと多用し過ぎた点とあまりに自己の体験を
事例として使い過ぎていて「ほんまにそうなんかい!」と思えた面が
少し気にはなった。
しかし僕がよく知らなかった歴史的事例、特に1960年代の事件を
事例として詳しく述べているのは新鮮だった。
またフィンランド戦争時のマンネルハイム元帥の指導の下に展開された
フィンランドの戦術的、戦略的勇戦は僕が今後戦史の研究をする上での
チェックリストに入れる価値があるのだろう。

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1998 3/22
危機管理、問題対処
まろまろヒット率3

中谷彰宏 『面接の達人98 バイブル版』 ダイヤモンド社 1996

どうすれば受かるかというような就職するための就職本は嫌いで
中谷彰宏はさらに大嫌いなのだが、NTTに内定した友達(磯野)から
薦められて本までもらったので読まなくては悪いと思い
しぶしぶながら読み始めた一冊。
案の定、ところどころにおりばめられているこの本自体の売り込みや
自慢話が鼻についたが、それ以外は意外と考えさせられた一冊。
単なる個々のノウハウについてではなく、どう考えていくのかどういう
準備心構えが求められるのかというものを示そうとしている。
実際に初めてのセミナーと面接を受けた直後に読み終えたので
含蓄のある章が多かったと感じた。
就職の事前準備や練習に限ればこの本は最適の本だろう。

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1998 2/27
就職関連
まろまろヒット率3