定金伸治 『ジハード』 集英社 第5巻 1997

らぶナベ@吉本インターンの面接は1時間20分を越えて
けっこう疲れた(就職の最終面接もあんな感じなんかな?)っす

さてさて、ひさびさに新刊が出たので思わず購入して読んだ本を・・・
『ジハード(第5巻)』定金伸治著、集英社
この本は僕が高校のときから続きが出るのを楽しみにしている小説です。
これの著者は最初京大生だったんですけど、院生、今では社会人と
巻がでるたびに身分が変わっています(^_^)
だいたい感じはちょっとミーハー入っている歴史小説と思ってください。
『銀河英雄伝説』に近いかも??

さてさて内容なんですが、第三次十字軍を舞台にして
ヴィザンツ帝国の貴族でキリスト教徒でありながら十字軍の不明、残虐性に
疑問を持ち、イスラーム側に亡命してサラーフ・アッディーンの下で
活躍するヴァレリー(ヴァレリアヌス)の知謀を駆使した戦いを中心として
フランスの謀略王フィリップ二世、イギリスの最強の男リチャード一世、
モンゴルのテムジン(チンギス・ハーンねっ)、
ロビン・ロクスリー(ロビン・フッド)などの13世紀の伝説的英雄たちを
描いています。
基本は宗教戦争、つまり自分が認められない存在との戦いなので
これがまた深い!!そして戦闘指揮の描写も丁寧なので
とってもおもしろいっす!!
ぜひおすすめっす!

この本をamazonで見ちゃう

1997 8/2
小説、歴史
まろまろヒット率4

白川一郎 『景気循環の演出者』 丸善 1995

「経済政策」のテスト対策に読んだテキスト指定の本。
基本的に著者が経済企画庁の人なので主に景気動向の分析をメインにしている。
特にDI(Diffusion Index)の記述が多く、DIの専門家らしい本。
第四章「古典的景気循環の幕開け」はテストに出るといわれている平成不況の特
徴がもろ書いてあり、読んでいて壮快だった(^^)
平成不況の特徴とは、主にディスインフレーションと資産価格の下落が
顕著であり、資産下落の影響としては
1:企業の資産・負債バランスシート調整の乱れ、2:金融機関の負債、
3:建築投資の低下、4:アニマルスピリットの減少の四つがメイン。
逆に景気回復の要因としては1:政策面からの下支え効果、
2:民間住宅投資、3:ディスインフレによる消費者の実質購買力の上昇、
4:94年に在庫調整がおおかた終了の四つがメイン。
全体として一般消費者による消費需要の広大による回復が特徴。
また、著者はGDP自体は低下しない今までの「成長率循環」
(いわゆる景気後退)からGDP自体も低下する
「古典的景気循環」(まさに不景気)に平成不況と
ターニングポイントとして変化したとみている。

この本をamazonで見ちゃう

1997 7/17
経済学
まろまろヒット率3

佐々木秀一 『財務諸表入門』 日本経済出版社 1989

「予算過程論」のテスト対策のため、友達から借りた会計の本。
実はこれがはじめてよむ会計系の本で貸借対照表、
損益計算書などの基礎をこの本を通じて知り、いかに自分が
基礎的な財務感覚が無かったのかを痛感、はずかしい思いをした。
この本は入門とか言いながらも、「良い会社の見分け方」や
「粉飾決算を見破る」などの項目でかなり実践的なことまで
書かれているので読んでいて飽きなかった。
ただ、まったく基礎知識がなかったので用語に慣れるのに
かなりの時間はかかった。

この本をamazonで見ちゃう

1997 7/11
会計学、経営学
まろまろヒット率3

青木雄二 『さすらい』 マガジンハウス 1997

ひさびさに「これはおもんないなあ!!」と思った一冊。
『ナニワ金融道』の著者がいままでの作品をまとめて、
『ナニワ金融道』の名声にのっかって出した本。
現代社会の底辺にいきる人々を描く視点はおもしろいのだが、
あまりにも表現がマルクスがかったヘーゲル一辺倒。
自分の考えをここまで押しつける人間をひさびさに見た。
こうした人物を見ると学生運動ってほんとうに
意味がなかったんやなあと思える。

この本をamazonで見ちゃう

1997 7/7
マンガ
まろまろヒット率1

国分康孝 『リーダーシップの心理学』 講談社 1984

カウンセリングの専門家が書いた心理学の視点から見たリーダーシップの本。
経験的に理解しているものも「心理学ではこういう風に議論するのか?」とわかって新鮮だった。
読みやすく、その分内容も薄い面があったが(^^;
押さえておくべき一冊と認識するべきだろう。

また、この本でのリーダーシップの定義とは「リーダーシップとは
集団目標達成のために各メンバーが連帯感をもちながら、
自分の能力をフルに発揮できるように援助する能力である」だった。

それ以外で印象にのこった箇所・・・

「リーダーとは集団目標という旗印を高くかかげるところは父性的であり、
役割遂行状況を観察するところは冷静なサイエンティストであり、
ひとりひとりをケアするところは母性的である」

「役割とは権限と責任の束」

「上手な甘え方とは、自分が甘えん坊であることを許容し、
甘えた分だけは人にお返しすることを知っている人である」

「同僚や部下に上手に甘えることはソーシャル・ワークでは『人的資源の活用』という」

「今の自分の一ランク上になったつもりで勉強すること」

「リーダーシップとは実存哲学でいう世界内存在に徹することである」

「リーダーシップとは、けっして相手を意のままに動かす技法ではない。
いうなれば、グループ全員がひとつの世界をつくるための技法といったほうがよい」

「なおそうとするな、わかろうとせよ」

「他のグループに転進するときは、自分は人生で何をしたいのか、
何をできるのかを自問し、自答できるのでないと、たいした意味はない」

「春もよければ冬もよし、リーダーは複数の価値観になじみがあるのがよい」

この本をamazonで見ちゃう

1997 7/1
リーダーシップ論、心理学
まろまろヒット率4

加茂英司 『自分で選ぶ・学ぶ社会人大学院入学・活用ガイド』 日本実業出版 1996

松下電器に勤めながら夜間の神戸大学大学院経営学研究科に通った著者が書いたhow to本。
まったく大学院についての知識がない社会人を対象に書かれているのでわかりやすかった。
「研究計画書」の重要性や、だいたいイジメ役、お助け役、評価役の3人の面接官がいる
「面接(口答諮問)」のセオリー、 修士課程を終了するには修士論文を提出するコース
(30単位)と研究課題を提出するコース(38単位)があることなどの
今まで知らなかったが基本とされていることがわかった。
また、「論文の練習には普段から電子メールを書くのが良い」という箇所と
「社会人大学院に来る人は多様だがアクが強いという点では共通している」という箇所が気に入った(笑)

この本をamazonで見ちゃう

1997 6/28
資格・就職関係
まろまろヒット率3

ロナルド・A・ハイフェッツ、幸田シャーミン訳 『リーダーシップとは何か!』 産能大学出版 1996

佐藤ゼミリーダーシップ部隊のパートナー矢部ちゃんから借りた本、原題は『Leadership without easy answer』。
本自体は厚いが文字が大きいのでおもったより早く読めた。

内容のほうはオーソリティに視点をあてて公式のオーソリティ、非公式のオーソリティを持つリーダーシップについてそれぞれの記述がある。
このオーソリティの記述についてはさとまんも僕もしっくりくるものを感じなかった。
特に有益だと感じたのは第3部第11章「個人的な挑戦」だが、心に強く残ったのは幸せなブキャナン一家にガン告知という死の宣告をするパーソンズ医師の話だ。
厳しい現実をうけとめることが出来ない人々に対して、リーダーがいかに接し方向性を示すと言うことはどういうことかというのを感じさせてくれる、この箇所は感動的だ。

ただ、著者はハーバード大学医学部出身でもあるがジュリアード音楽院を出たくらいの音楽家でもあるので(ちなみに今はハーバード大学J・F・ケネディ校の講師)音楽の例えがおもしろかった・・・
「音楽は、不協和音も全体の調和を構成する重要な一部であることを教えてくれる」
「音楽はまた、何種類もの沈黙(無音)を聞き分けることを教えてくれる」
「音楽は、構造や聴衆との関係の中で、そうぞうされるものだ」
「それは感情というものを大事にし、それを負債でなく資産と見ることである。また、含まれた意味を見つけだす忍耐を持つことである」
・・・など、また他の部分で印象に残っているのは・・・
「リーダーシップを行使するということが、そしてその研究ですら感情を刺激するのは、リーダーシップが私たちの価値観を呼び起こすからである」
「リーダーシップは、傑出と支配なのである」
「リーダーシップを活動として定義する方がずっと有益」
「『リーダーは生まれながらのもので、作られるものではない』とみなし、リーダーシップという言葉に共通の個人的特性を見出そうとする方向は、極めて危険である。自己欺瞞と責任逃れを育てるからだ」
「対立する価値観の視点を取り込むことが適応の成功には不可欠なのである」
「リードする人にとって重要なのは、後で振り返ることではなく、出来事を現在進行形で判断することである」
「注目はリーダーシップの通過である」

また最後にリーダーシップについて提言をおこなっているがそれは・・・
1:バルコニーに上がる
2:自分自身と自分の役割を区別する
3:対立を外部化する
4:パートナーを利用する
5:自分自身をデータとして利用し人の意見をよく聞く
6:避難所を見つける
7:目的意識を持つ
・・・の7つだ。

この本をamazonで見ちゃう

1997 6/26
リーダーシップ論、経営学
まろまろヒット率3

鈴村進 『上杉鷹山に学ぶ』 三笠書房 1992

上杉鷹山についてもっと知りたかったので購入した本。
去年の8月頃一度読み終えたはずだが、
記録がなかったしゼミで話題になったのでもう一度読書した。
『小説 上杉鷹山』よりも歴史的記述が多く、
正確なので深く鷹山について知れたのは良かったが
現代の企業経営に無理矢理ねじりあわせたような解釈が
かなり主観的で鼻についた本。

この本をamazonで見ちゃう

1997 6/22
経営学、歴史
まろまろヒット率3

グローバルシュミレーションに参加

国関・政策の合同企画である国際政治をシュミレートする
グローバルシュミレーションに参加した。
シンガポールを担当し、僕:首相、高野:外相、平岩:通産相、
段田:国連大使、島田:外交官のメンバーで前日から衣セミで合宿、
作戦会議をおこなった。
概略は・・・
シンガポールは再び監禁されたアウンサンスーチー女史の
生命を守るためにヴェトナムの特殊部隊に情報、資金を提供して
ミャンマーに侵入し、救出作戦をけっこう!
しかし膠着状態にいたるりメディアから「軍事侵攻」と報道され
ASEAN諸国の反感を買うも、巧みな外交交渉によって
ASEAN諸国の承認を得て、
さらにタイ、インドネシア、アメリカを加えた派遣軍からなる
「スーチー女史解放軍」を設立、アメリカ第七艦隊による
ミャンマー軍事政権への空爆と空挺部隊投入を決定しました。
(そこでシュミレーションは終わったの(^^;)
実はこの背景には事前にアウンサンスーチー女史から
政権獲得後には「1:シンガポールの最恵国待遇」
「2:ミャンマーにおける情報インフラ整備の完全独占」
「3:ミャンマー鉄道(略ミャン鉄)の株価1/3の取得」
という裏取引があった。
また、経済面ではドリアン会議なる企業、海外資本にたいした
説明会をおこない、ポスト香港をめざすため大々的に資本を誘致。
・・・という感じ。
反省点としてはいくらスーチー女史がいきなり監禁状態にされたとはいえ、
もう少しミャンマー軍事政権と対話を持っても良かったかな?とも思う。
ただ、極秘裏に作戦を決行し成功すれば内政干渉という批判を
無意味なモノにできたのでこれでも良かったのかな?
とも思う(どっちやねん!)
僕自身はかなり楽しめたし、今後リーダーシップの勉強材料に
使えるので有益だった(^^)

1997 6/21
出来事メモ

アビナッシュ・ディキシット&バリー・ネイルバフ、菅野隆・嶋津祐一訳 『戦略的思考とは何か―エール大学式「ゲーム理論」の発想法』 TBSブリタニカ 1991

ゲーム理論をやっている友達から「とても簡単!実践的!!」という
誘いで借りて読んだ本。
科学的な理論を出来るだけわかりやすく
実社会の例を通じて解説している入門書。
スヌーピーやテニスのサーヴィスの例、賭事の例などを使っているため
とっつきやすかった。
しかし計算が弱いため、読み終わるのに今年一番長い時間がかかった(^^;
なんとか明日のグローバル・シュミレーション合宿には間に合うように
読めたのでよしとしよう。

この本をamazonで見ちゃう

1997 6/19
意思決定論、ゲーム理論、戦略論
まろまろヒット率4