「経済政策」のテスト対策に読んだテキスト指定の本。
基本的に著者が経済企画庁の人なので主に景気動向の分析をメインにしている。
特にDI(Diffusion Index)の記述が多く、DIの専門家らしい本。
第四章「古典的景気循環の幕開け」はテストに出るといわれている平成不況の特
徴がもろ書いてあり、読んでいて壮快だった(^^)
平成不況の特徴とは、主にディスインフレーションと資産価格の下落が
顕著であり、資産下落の影響としては
1:企業の資産・負債バランスシート調整の乱れ、2:金融機関の負債、
3:建築投資の低下、4:アニマルスピリットの減少の四つがメイン。
逆に景気回復の要因としては1:政策面からの下支え効果、
2:民間住宅投資、3:ディスインフレによる消費者の実質購買力の上昇、
4:94年に在庫調整がおおかた終了の四つがメイン。
全体として一般消費者による消費需要の広大による回復が特徴。
また、著者はGDP自体は低下しない今までの「成長率循環」
(いわゆる景気後退)からGDP自体も低下する
「古典的景気循環」(まさに不景気)に平成不況と
ターニングポイントとして変化したとみている。
1997 7/17
経済学
まろまろヒット率3