長谷部誠 『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』 幻冬舎 2014

渡邊義弘@石垣島でチャリ部が生まれつつあります。

さて、長谷部誠 『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』 幻冬舎 2014。

サッカー選手の著者によるメンタル本。

○「メンタルを強くする」と言うよりも、「調整する」「調律する」と言った方が適している感覚
<まえがき>

・・・と述べているように、心を固定的なものではなく波のように捉えているのが特徴的。

○組織のベクトルと個人のベクトルを一致させれれば、どんな仕事でも自分を生かすことができるのではないか
<第4章 信頼を得る。>

○何が起こっても心が乱れないように、普段から「最悪」の状況を想定しておく
→何が起きても受け止める覚悟があるという「決心を固める」作業でもある
<第7章 想像する。>

・・・などが印象に残った。

この本をamazonで見ちゃう

2017 3/19
エッセイ、メンタル
まろまろヒット率3

塩野七生 『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』 新潮社 上下巻 2013

渡邊義弘@石垣島で自転車で出かけるようになりました。

さて、塩野七生 『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』 新潮社 上下巻 2013。

13世紀に活躍し、ルネサンスを先取りした科学的な視点と合理性を持った君主として知られる、神聖ローマ皇帝兼シチリア王国国王のフリードリッヒ二世の生涯を描いた伝記。

法治国家への改革、ローマ教皇との対立など、既得権益、既成勢力との戦いにその生涯の記述の多くが費やされているけれど、中でも武力を背景にしながらも、粘り強い交渉でイェルサレムを奪還した第六回十字軍が一番印象的。
合理性と強い意思とを兼ね備えた人物像に感銘を受ける一冊。

この本をamazonで見ちゃう

2017 3/19
歴史、ヨーロッパ史、中世
まろまろヒット率3

石垣市立川原小学校・石垣小学校「東京大学大学院情報学環・佐倉統教授 講演会」のコーディネーターをつとめる

石垣市立川原小学校・石垣小学校で開催された「東京大学大学院情報学環・佐倉統教授 講演会」のコーディネーターをつとめる※1、※2。

石垣島には大学が無く、子供たちが研究者という仕事をイメージしにくいという現状がある。
そこで、石垣島の子供たちに研究者というお仕事を紹介して、将来の選択肢の一つとして提供することを目指したのが今回の講演会。

子供たちに仕事のイメージを与えることについては、働くことの意識付けと将来の進路の選択肢を増やすことを目指した石垣市の就業意識向上支援事業(通称:グッジョブ)がある。
これまで自分もこのグッジョブから依頼を受けて、小学校での職業人講話と、中学校での地元水産物ワークショップの講師を担当したことがある。
この事業の枠組を活用して、科学コミュニケーションの専門家でもある恩師の佐倉統教授を招へいして、石垣市立川原小学校の3~6年生・12人と、石垣市立石垣小学校の5~6年生・108人を対象にお話をしていただいた。

当日は少人数だった川原小学校は、子供たちに一人一人に自分の宝物を持って来てもらい、それがどんな研究につながるのかを佐倉統教授が解説していくという講演会となった。
大人数だった石垣小学校でも、子供たちに聞きたいことを事前に募集して、それに佐倉統教授がまとめて応えていくという講演会となった。
どちらも対話重視の講演会となったのは、事前打ち合わせの中で佐倉統教授から「研究者という仕事をよりイメージできるように」としてご提案いただいたため。
その結果、「研究者って何をするのか」、「学校の勉強と研究はどこが違うのか」、「研究の仕事で楽しいこと・大変なことは」などの小学生には理解が難しいと思われた内容も、スムーズに理解してもらうことができた。
(事後アンケートより)
講演を聞いた子供たちが、将来の選択肢の一つとして研究者という仕事があるということのイメージを持ってもらえたことは、石垣島の未来に対する貢献として意義があったと強く感じる講演だった。

また、佐倉統教授には東京大学大学院情報学環・学環長(大学院長)の任期中というお忙しい中にも関わらず、石垣島までお越しいただけた。
恩師のありがたさをあらためて感じる機会となった。
加えて今回、地域側と研究側の相互コミュニケーションを通してコーディネート(かけ橋作り)したことは、地域おこし協力隊客員研究員を兼務している自分の特性を発揮することができた
そのような機会をいただけた、子供たちも含めた石垣島のみなさん、佐倉統教授に感謝したい。

2017 2/23、24
出来事メモ、講演会、コーディネーター

※1:2017年2月24日 『八重山毎日新聞』・第9面 「『研究者の仕事』学ぶ 佐倉氏講師 川原小でグッジョブ講演会」

※2:2017年2月26日 『八重山日報』・第5面 「勉強は量より質 東大佐倉教授が講演会」

佐々木雅幸 『創造都市への挑戦―産業と文化の息づく街へ』 岩波書店 2012

渡邊義弘@石垣島に来て5ヶ月が経ちました。

さて、佐々木雅幸 『創造都市への挑戦―産業と文化の息づく街へ』 岩波書店 2012。

イタリアのボローニャや日本の金沢などの事例を紹介しながら、創造都市の取り組みを紹介する一冊。
中でも、創造都市の定義を以下のようにしていることは注目した。

○創造都市=人間の創造活動の自由な発揮に基づいて、文化と産業における創造性に富み、同時に、脱大量生産の革新的で柔軟な都市経済システムを備えた都市
<第1章 「都市の世紀」の幕開け>

また、創造の場を創るために必要なものを以下のようにまとめているのは、興味深かった。

○創造の場をつくるための要素=
1:芸術的才能と編集的才能をもった人の出会いをコーディネートすること
2:人間的信頼関係を基礎にしたネットワークの結び目の機能
3:グローバルな異文化との交流や伝統工芸や芸能と現代のハイテクや芸術と出会いをおしすすめる機能
<第5章 「創造の場」から創造都市の連携に向けて>

この本をamazonで見ちゃう

2017 2/11
創造都市、都市論
まろまろヒット率3

山崎亮 『コミュニティデザインの時代 – 自分たちで「まち」をつくる』 中央公論新社 2012

渡邊義弘@石垣島白保地区の白保日曜市に参加しました。

さて、山崎亮 『コミュニティデザインの時代 – 自分たちで「まち」をつくる』 中央公論新社 2012。

コミュニティデザインに関わる著者が、講演会などでよく聞かれる質問を軸にコミュニティデザインの全体像や、
著者が関わるきっかけになった経緯、取り組んだ事例を紹介する一冊。

特に、「なぜいまコミュニティなのか」について語る第1章は印象に残った。。
人の生活には「自由を安心のバランス」・が必要で、「つながりとしがらみ」の中で、最終的には「いいあんばいのつながり」を目指すという展開は納得した。
<第1章 なぜいま「コミュニティ」なのか>

また、話題になることが多いお酒の席とファシリテーターとの関係については、以下のように述べているのは思わず笑ってしまった。

○酒を飲まないと本音が引き出せないというのはファシリテーターとしての能力が低い
<第4章 コミュニティデザインの方法>

この本をamazonで見ちゃう

2017 2/5
コミュニティデザイン
まろまろヒット率3

筧裕介 『ソーシャルデザイン実践ガイド―地域の課題を解決する7つのステップ』 英治出版 2013

渡邊義弘@石垣市立図書館で「情報発信・活性化勉強会」を開催しました。

さて、筧裕介 『ソーシャルデザイン実践ガイド―地域の課題を解決する7つのステップ』 英治出版 2013。

ソーシャルデザインの実践を森に見立て・・・
1:森を知る、2:声を聞く、3:地図を描く、4:立地を選ぶ、5:仲間をつくる、6:道を構想する、7:道をつくる
・・・の7つのステップで紹介する一冊。

特に、4:立地を選ぶ、は日頃から重要だと感じていたので、下記のように述べているところは深く共感した。

○立地=プロジェクトイシュー(project issue)の定め方
・住民視点:誰の気持ちを動かすかが明らかか? 始めてもらいたい行動が具体的か?
・あなた視点:必要なリソースにアクセスできるか? あなた自身がモチベートされているか?
→住民視点×あなた視点で選択
<Journey4 立地を選ぶ>

以下は、その他にチェックした箇所(一部要約含む)・・・

○ソーシャルデザイン=人間の持つ「創造」の力で、社会が抱える複雑な課題の解決に挑む活動
<Prologue 社会課題とソーシャルデザイン>

○データとは、ある人がある明確な視点のもとに、加工した数値や事実
→データを集めれば集めるほど、そのデータをつくったいろいろな人の視点が手に入る
<Journey1 森を知る>

○人の気持ちを動かす原動力となるのが「企画がシンプルであること」
→聞いただけで「いいね」と言ってもらえる「わかりやすさ」は優れたデザインの一つの条件
<Case Study4 コミュニティトラベルガイド>

この本をamazonで見ちゃう

2017 1/28
ソーシャルデザイン
まろまろヒット率3

石垣市立図書館「情報発信・活性化勉強会」の講師をつとめる

石垣市立図書館「情報発信・活性化勉強会」の講師をつとめる※1,2,3,4。

公立図書館は、その地域の情報の集積と拡散の基点となる公共施設。
誰でも利用することができる公立図書館をより良くしていくことは、地域活性化に直結するという考えの下で今回の職員向け勉強会を開催した。

当日は、まず街歩きを図書館の地域資料にする「てくてく」の取り組みなど、テーマとしている「情報のかけ橋」の紹介させていただいた。
その後は、職員のみなさんが課題に感じていることや困っていることなどについて、自由に情報交換をする場とさせていただいた。
その流れの中で、石垣市立図書館の利用者の方々が、どこに良さを感じているのかを把握してみようという話になり、
「ここがいいね!」アンケートを取ること、それをワークショップでまとめることを提案し、職員の方々もやってみたいとのことで実施することとなった。

このアンケートは、普段は声を挙げることが少ない「静かな多数派(silent majority)」の声に耳を傾け、
自分たちの良さや売りを把握して、今後の活動の参考とすることを目的としている。
この良さや売りを言語化して見える化していないと、たとえ一部であっても否定的な声に揺らぎ過ぎてしまう。
どのような情報発信や活性化をしていくにしても、現状の良さを把握することが最初に必要なことだという認識を共有しての取り組みとなる。
特に、これまでセミナーごとのアンケートはあっても、このような全体的な利用者アンケートを取るのは石垣市立図書館では初めてのこと。
この結果が利用者と職員との間のかけ橋になれればと考えている。

また、石垣市立図書館での研修は、2013年8月にソーシャルメディア講習会を担当して以来、約3年半ぶりとなる。
当時聴講していただいたスタッフさんもいて、この期間の変化や課題なども活発に情報交換することができた。
石垣島でのご縁がつながることのありがたさを感じた研修でもある。

2017 1/27
出来事メモ、研修

※1:2017年1月29日 『八重山日報』・第5面 「ここがいいね!を募集 図書館がアンケート」

※2:2017年3月26日 『八重山日報』・第6面 「市立図書館 180いいね! 利用者、雰囲気など評価」

※3:2017年4月2日 『八重山毎日新聞』・第8面 「市立図書館 「本がたくさんなどの声」 ここがいいね!アンケート実施」

※4:2017年5月7日 『八重山毎日新聞』・第9面 「行こう 行こう 石垣市立図書館 来館呼び掛け歌が完成」

姜尚中 『悩む力』 集英社 2008

渡邊義弘@講義を受ける機会は無かったですが、かつて姜尚中さんが教授をしていた学校にいたことがあります。

さて、姜尚中 『悩む力』 集英社 2008。

日々の生活を全面肯定できるわけでもなく、かといって宗教や精神的なものに逃げ込むこともできない・・・
そんな「生きづらい」とも表現される現代に生きる我々の悩みについて語った一冊。

読んでみると、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した夏目漱石とマックス・ウェーバーを「悩み抜いた人」として引用しているのが特徴的。
この2人の思想、言葉を取り上げながら・・・

○自分でこれだと確信できるものが得られるまで悩みつづける。
あるいは、それしか方法はないということを信じる。
それは「不可知論だ」と言う人もいるでしょう。
でも、中途半端でやめてしまったら、それこそ何も信じられなくなるのではないかと思います。
<第五章 「信じる者」は救われるか>

○私にはどうしなさいともアドバイスできるわけではありません。と言うより、それぞれの人に悩んで考えてほしいと思います。
「脳」に特化して上滑りになったり、「私」に閉塞して城を作ったりしないで、つながる方法を考えてほしいと思います。
<第八章 なぜ死んではいけないか>

・・・という風に、悩み続けることが大切だとしている。
また、仕事については・・・

○社会というのは、基本的には見知らぬ者同士が集まっている集合体であり、だから、そこで生きるためには、他者からの何らかの形で仲間として承認される必要があります。
そのための手段が、働くということなのです。
働くことによて初めて「そこにいていい」という承認が与えられる。
→人間というのは、「自分が自分として生きるために働く」のです。
「自分が社会の中で生きていていい」という実感を持つためには、やはり働くしかないのです。
<第六章 何のために「働く」のか>

・・・として、存在を相互承認するために必要だとしているのも印象的な一冊。

この本をamazonで見ちゃう

2017 1/20
哲学、エッセイ、人生指南
まろまろヒット率3

石垣愛子 『珊瑚の島の家庭料理』 1995

渡邊義弘@石垣島関係の自費出版本の多くは石垣市立図書館で借りています。

かつて石垣島にあった「民宿石垣島」を経営していた著者が、石垣島(「珊瑚の島」)の家庭料理を紹介する一冊。
内容は、八重山諸島の農作物の料理法の解説が中心になっている。
好物の一つのイナムドゥチ(沖縄風豚汁)のレシピもあったのが嬉しかった。

2017 1/5
料理本、石垣島
まろまろヒット率3

木下斉 『地方創生大全』 東洋経済新報社 2016

渡邊義弘@今年の正月2日は石垣島崎枝地区で過ごしました。

さて、木下斉 『地方創生大全』 東洋経済新報社 2016。

地方創生・地域活性化に携わって来た著者が、「ネタ」、「モノ」、「ヒト」、「カネ」、「組織」の5つに体系化して問題の構造を解説する一冊。
特に、各章の最後に危険度チェックシートがあるように、地方創生・地域活性化でよく陥りがちな間違いや失敗のパターンを強調している。
その結果、地方創生・地域活性化は、行政主導ではなく、民間主導で取り組むべきだと主張している。

以下はチェックした箇所(一部要約含む)・・・

○成功事例を見分けるポイント
1:初期投資が交付金・補助金のような財政中心ではなく、投資・融資を活用しているか
2:取り組みの中核事業が、商品やサービスを通じて売上を立て、黒字決算となっているか
3:始まってから5年以上、継続的に成果を出せているか
4:トップがきれいなストーリーだけでなく、数字について語っているか
5:現地に行ってみて1日定点観測して、自分の実感としても変化を感じるか
<第1章 ネタの選び方>

○最初に需要の確保を行い、その実需に沿って、実行する事業の規模を最適化するという、従来とは「まったく逆のプロセス」が計画論の基本
<第4章 カネの流れの見方>

○計画主義の限界
1:計画段階こそ、最も情報量が少ない
2:予算獲得が目的化し、計画は「タテマエ」になる
3:「合意」を優先すると、未来は二の次になる
<第4章 カネの流れの見方>

この本をamazonで見ちゃう

2017 1/3
地方創生、地域活性化
まろまろヒット率3