内田重久 『それからの三国志』 文芸社 2009

渡邊義弘@三国志を題材とした作品では、北方謙三版『三国志』『蒼天航路』が好きです。

さて、内田重久 『それからの三国志』 文芸社 2009。

『三国志』の主役の一人、諸葛亮孔明は五丈原での司馬懿仲達との対峙中に没する。
この物語は、諸葛亮孔明の死後から始まり、普が三国を統一するまでの30年の群像劇と社会変革が描かれていく…

最近よくお茶をご一緒する方からお聞きして手に取った一冊。
読んでみると、個々の人物に焦点を当てるだけでなく、古代社会から中世社会へと社会が変化していく様子を描写しようとしているのが印象的。

筆者は、研究者でも作家でもないが、独自研究をして書き上げたということで、巻末の評論でも指摘されているように、歴史としても小説としても突っ込みどころは多々見受けられる。
ただ、吉川英治版『三国志』などを代表にして、これまで取り上げられることが少なかった諸葛亮孔明死後の時代を題材にしたことや、独自研究で書き上げた筆者の自己実現力も合わせて感じるものがあった歴史小説。

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2022 7/30
歴史小説、三国志
まろまろヒット率3

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