いま立命で毎年この時期恒例の「古本市」なるフェアをやっていて、
以前、藤江から借りて良かった本『化学入門』原光雄著(岩波新書)や
心のベスト本でありながら音信不通の知り合いに貸したままで
返ってくる見込みのない『社会科学の方法』大塚久雄著(岩波新書)
などの既読の本をストックとして購入しているっす。
もちろんまだ読んだことのない本も買ったんだけど、
それらは読み終わり次第アップするっす~。
さて、『英語の名句・名言』ピーターミルワード著、別宮貞徳訳
(講談社学術文庫)をちょうど読み終えました。
名句・名言集といってもそのほとんどは詩文や戯曲から引用させている。
著者は基本的にシェイクスピアの専門家なので
彼や彼の時代の詩人からの引用が多かった。
もちろん対訳はあったが英語をあんまり勉強していない僕にとって
詩文で使う単語や古語はなじみが薄く、辞書を手放さずには読めなかった。
総じて良い意味でも悪い意味でもいかにもイギリス人といったな感じを受けた。
以下、気に入った句言集・・・
○We look before and after;
We pine for what is not.
from Percy Bysshe Shelly “To a Skylark”
「人は前を見、後ろを見、
ないものに恋いこがれる。」
○Heaven is for thee too high
To Know what passes there. Be lowly wise.
Think only what concerns thee and thy being.
from John Milton “Paradise Lost”
「天は高くして、汝そのできごとを知る由もなし。
謙虚に賢くあれ。汝自身とその存在にかかわることのみを考えよ。」
○Men must endure
Their going hence, even as their coming hither;
Ripeness is all.
from William Shakespeare “King Lear”
「人間、万事、辛抱がかんじん。
世を去るのも、世に出るのも同じこと、
すべてに熟しの頃合いあり。」
○Gather ye rose-buds while ye may,
Old Time is still a-flying.
from Robert Herrick “To Virgins”
「乙女よ、バラのつぼみを摘めるうちに摘むがよい。
時の翁は相も変わらず飛んでいるのだから。」
○There is a tide in the affairs of men,
Which taken at the flood leads on to fortune;
Omitted, all the voyage of their life
Is bound in shallows and in miseries.
from William Skakespeare “Julius Caesar”
「人間のなすことすべて潮どきあり。
潮に乗れば、首尾は上乗。
時を逸せば、人生万事苦難の船旅、
塩瀬にはまって動きがとれぬ。」
○Grow old along with me!
The best is yet to be,
The last of life for which the first was made.
from Robert Browning “Rabbi Ben Ezra”
「いっしょに年をとろう!
最上のものはまだ先がある。
人生の最後、そのためにこそ最初は作られた。」
○Sleep after toil, port after stormy seas.
Peace after war, death after life does greatly please.
from Edmund Spenser “The Faerie Queene”
「労苦のあとの眠り、しけのあとの港、
戦いの後の平和、生のあとの死は大いなる喜び。」
○To see the world in a grain of sand,
And a heaven in a wild flower,
Hold infinity in the plam of your hand,
And eternity in an hour.
from William Blake “Auguries of Innocence”
「一粒の砂に世界を観じ、
一輪の花に天界を見る。
掌中に無限をおさめ、
一刻に永遠をつかむ。」
○What’s in a name? That which we call a rose
By any other name would smell as sweet.
from William Shakespeare “Romeo and Juliet”
「名前ってなんなの? バラの花を
別の名前で呼んでも、甘い香りは同じこと。」
○Come forth into the light of things!
Let nature be your teacher!
from William Wordsworth “The Tables Turned”
「出てこい、万物の光の中へ!
自然を教師とせよ!」
○What should they know of England
Who only England know?
from Rudyard Kipling “The English Flag”
「イングランド市価知らぬ人に、
イングランドの何がわかるか。」
○Heard melodies are sweet, but those unheard
Are sweeter.
from John Keats “Ode on a Grecian Urn”
「聞こえる調べは美しい。聞こえぬ調べは
さらに美しい。」
・・・ううん、詩文は良いっすねえ!
やっぱり進学も就職もせずに中原中也のような人生を
送ってやろうかとも考えているっす(^^)
1998 12/12
名言集、語学
まろまろヒット率3