まろまろ

  「まったりする」、「のんびりする」などと同意。

  らぶナベは一般的な表現だと思っていたが実は違うことに最近気がついた。

  NHK教育の『おじゃる丸』で「ほ~、麿はプリンが好きなのじゃ~」などと

  言っていることを聞いて自然に身に付いてしまったようである。

  しかし一度身に付いた表現はなかなか変えることができないので今でも普通に使っている用語である。

  また、派生用語としてまろみあんが存在する。

  用例:「今日の会議はまろまろしてたな」など

追記:2006年5月26日~2011年7月19日まではハンドルネームとしても「まろまろ」使用。

まろまろ読書日記HP正式スタート

開始から実に一年以上の紆余曲折を経たがようやくスタートを切れた。
これで常備メディアをはじめて持ったことになる。
電子メールを使えるようになってから6年の歳月が流れ、
あまりに遅すぎたといえば遅すぎたHPデビューだが
その分、公開する読書禄や経験談のストックが充実したので良しとしよう。
吹けば飛ぶような小さな小さなメディアだが
これが社会を変える基点になるかもしれない(^-^)
(http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/8932/)

2001 7/19
出来事メモ、進路関係、サイト運営

北川善太郎 『近未来の法モデル-近未来から現代を考えるー』 国際高等研究所選書 1999

NHK朝の連ドラ『ちゅらさん』を見て不覚にも感動している、
らぶナベ@でもほとんどの人には通じないので哀しいっす(T_T)

さて、『近未来の法モデル-近未来から現代を考えるー』北川善太郎著
国際高等研究所選書(1999年初版)。
そもそも法は社会的なトラブルに直接的に対処するための道具だけど、
システム契約やコピーマート、大量被害発生事件、DNA治療などのような
問題は今までの法概念では対処しきれていないと言われている。
それらをどう捉えるのかについて学際的に研究している
民法出身の研究者が書いたブックレット。

まだ研究途中だし分量の薄いブックレットということで
あまり突っ込んだ研究成果というのはなかったが、
まず近未来の法システムを考えて、
それを現代の問題に当てはめてみるという、
意欲的&科学的な手法を使っている点に興味を持った。

以下は興味をもった点の引用・・・
・重要なのははじめから法律問題が法律問題として取り上げられるのではなく
問題の発見と確定から始まり、その問題の解決を模索する過程で、
次第に法モデルに焦点が絞られることである。

・損害とは異なり被害はもともと法律概念では必ずしもなかった。
(中略)被害は、一定の利益について人の行為、物、自然現象に起因する、
期待と現実の不一致状態ということができる。

・事後救済では公式の解決方法と非公式の解決方法間に深い相関関係がある。
(中略)これを私は両者の共鳴現象といっている。

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2001 7/6
法学一般
まろまろヒット率3
法務 キャリア

司馬遼太郎 『歴史と視点―私の雑記』 新潮社 1980

らぶナベ@今回も我ながら暇人のような読書っす(^^;
さて、『歴史と視点-私の雑記-』司馬遼太郎著(新潮文庫)1980年初版。
僕は時々司馬さんの文章が無性に読みたくなることがある。
その物事の見方とか人物評や罪のない決めつけとかが好きなのだろう。
そんないつもの発作が起こった時に本屋で見つけたので 迷わず購入した歴史エッセイ。
そのもののタイトルから彼の視点についての考察を期待したが、
完全に歴史随筆であって「歴史と視点」ということなら、
前に読んだ『手掘り日本史』の方がはるかにこの点に重点がおかれていた。
ちょっとがっかりしたが、太平洋戦争当時に北関東守備の戦車部隊に
配属されていた彼自身のエピソードはすごく興味深かった。
東京湾から連合軍が上陸した際の南下迎撃作戦の説明を受けた時、
東京や横浜という人口集中地域を通るのに道路が空っぽという前提で
作戦の説明が終始したのに疑問を感じた司馬さんが、
「戦車が通る道路に人が溢れているのではないか?」と質問した。
将校はこんな質問については考えもしなかったらしく、
しばらく間があってから「轢っ殺してゆけ」と言ったというそうだ。
(「何のための迎撃作戦?」とはこの場合愚問のようだ)
この経験から沖縄戦で日本軍がおこなった住民への虐殺を、
一説で言われている沖縄だけの特殊な事情だったとは思えないらしい。
思想や権力を「善悪は別にして白昼のオバケ」と呼ぶ彼のスタンスの原点が
このエピソードに集約されているだろう。

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2001 7/1
エッセイ、歴史
まろまろヒット率3

我妻栄 『法律における理屈と人情』 日本評論社 1955

『レオン』ではゲーリー・オールドマンが一番カッコ良いと思っている僕は
とても少数派だということに気がついてショックを隠しきれない、
らぶナベ@ジャン・レノなんかよりずっと良い演技していたのでは??

さて、『法律における理屈と人情』我妻栄著(日本評論社)1955年初版。
以前、カメラマンから弁護士になった人が薦めていたのを思い出して
書店で見つけたときに思わず購入した一冊。
民法の世界ではとぉっても有名な学者さんが、
戦後まもなくおこなわれた新憲法&新民法啓蒙の公演をもとに書いた本。

内容は「法律における理屈と人情」(立命館大学で公演したもの)と、
「家庭生活の民主化」(税務庁で公演したもの)の二部構成になっている。
「法律における理屈と人情」の方は”理屈”=”一般的確実性”(法的安定性)と
“人情”=”具体的妥当性”とが法律解釈ではどのような関係になるのか、
どのように調整すべきなのかについて語っている。
以下は第一部の中にあったもののピックアップ&要約・・・
・法律論は理屈の筋を通して論理の枠を守り、
しかもその筋にそって人情と調和させることに務めなければならない。
(人情だけを前面に出して理屈を壊せばもはや法律論ではない)

・法律における理屈と人情を調和させる第一の手段は擬制(フィクション)。
法律の規定を大前提とし、事実を小前提として、結論を引き出すのだから、
大前提を動かすことができなければ、小前提を動かす。
結論の違ってくることは、いずれを動かした場合でも同じ。

・一般的確実性を崩さないで、しかも具体的妥当性について
できるだけ人情に適した結論を導きうるような解釈をすること。
その場合もっとも重要なことは、法律規定の存在理由、
立法理由にさかのぼってその規定を吟味すること。

☆(形式的解釈の重要性)現代社会は大きな精密機械のように個々の役割が
分化、絡み合っている。この個々の歯車が全体の構造も知らないで
一人で力んだところで機械を動かすことはできない。
まず複雑な機構を全部理解して形式的に判断すればどうなるかを理解する。
そうすれば全体の動きを止めないでしかも妥当な結論を出せるようになる。

・・・第二部の「家庭生活の民主化」の方はさすがに50年ちかく前に
書かれたものなので議論の前提である家族状況がかなり変化していて
しっくりとこない面が多いのだけど、最後のところで・・・
・家庭内の役割を夫だから妻だから子供だからということで、
かつての民法のように一概に法が分けるのはおかしい。
各自がそれぞれの才能と能力に応じて違う楽器を手にしながら、
しかも調和のとれた交響楽をかなでだす家庭が理想だ。
・・・としているところは役割分担という法の役割について、
彼なりに語っているところなので興味深かった。

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2001 6/26
法学一般
まろまろヒット率3
法務 キャリア

中嶋博行 『司法戦争』 講談社 2001

EU拡大を目的とするニース条約批准を否定したアイルランドの首相の名前が
「アハーン」首相だと知って世界の広さを感じている、らぶナベっす。

さて、『司法戦争』中嶋博行著(講談社文庫)2001年初版。
弁護士をやりながら小説を書いている著者が『検察捜査』
『違法弁護』に続いて出したリーガルサスペンス小説。
三つ合わせて司法三部作と呼ばれているらしい。
確かにこれで主役も女検察官、女弁護士、女裁判官と法曹三者がそろった。

内容は三部作の中で間違いなく一番面白い!
検察庁から出向している女性裁判官(最高裁民事調査室所属)が
沖縄でおこった最高裁判事の殺人事件を検察側の人間として
極秘に捜査することから物語はスタートする。
法曹三者による最高裁判事の熾烈なポスト争い、判事間の対立、
最高裁と内閣とのパワーバランス、警察と検察の相互不信、
アメリカでのビジネスロイヤー市場の活況、PL法、
次世代技術をめぐる日米間の熾烈な争い、行政改革、
果ては内閣情報調査室とCIAとの闘いまで、
スケールの大きな背景を殺人事件に直接的にからませて物語は展開する。
物語が進むにつれてなぜ「戦争」なのかの輪郭がはっきりしてくる。
突っ込める箇所はいくらでもあるけれど本質的なリアリティがあって
緊張感がある、著者のキャリアが活かされているのだろう。
(しかし商売敵だからってアメリカの弁護士に警戒心ありすぎ(^^;)
その分、三部作の中では一番分量が厚いけど、
物語の核心部分も二転三転するので読んでいて退屈しない。

ただ、この人の書く物語は出てくる人間や組織内部での関係が
精神的にどれも窮屈そうで線の細い視点ばかり目立つ。
そこらへんが読んでいてちょっとうんざりする面もある。
ちなみにこの人の小説は常に司法の構造的な問題点をプロットの根底において
書かれているけどどの作品もほとんどまったくと言って良いほど
法廷シーンが舞台にならない。
一度彼の書いた法廷ものを読んでみたいと思う梅雨の合間。

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2001 6/20
小説、法学一般
まろまろヒット率4
法務 キャリア

伊藤真 『伊藤真セレクション1 司法試験択一過去問集[憲法]』 法学書院 2000

最近自分はゲームメイカーやストライカーではなく、
アウトサイドを駆け上げるサイドポジションが合っているんじゃないかと思う
らぶナベ@「ナベッカム」と呼んで欲しい(^_^)

さて、『伊藤真セレクション1 司法試験択一過去問集[憲法]』
伊藤真監修(法学書院)2000年初版。
問題集だけど解説も多くて一通りやり終わったら
「読んだ」という感じになるので読書録に記録。
(「なるほど」と感心することもけっこうあった)

そもそも過去問を練習してみようと思って買ったは良いけど
あれだけ基本書を読んでいてもちんぷんかんぷんな問題も多くて
最初はほとんど手もつけなかった。
これはいかんと思って司法試験予備校と契約して
伊藤真のDVD講義を見てから取り組むとかなり解けるようになった。
憲法を「個人を尊重するための権力への制限規範」という前提でみれば
複雑な問題もある程度目処をつけることができることは眼から鱗(^^)
尻上がりで解けるようになり最後までやってみると
一度目なのにトータル46%ほど正解率があったのには驚き。
復習や確認用としてはかなり良い教材では?

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2001 5/27
法学一般、憲法
まろまろヒット率3

講談社 『隋唐演義』 安能務 全3巻 1999

ニュースで坂口厚生労働大臣を見るたびに横から「フーッ!」っとふいて
はるか・かなた師匠の芸をやってみたくなる、
らぶナベ@僕が厚生労働省のキャリアだったら職を捨ててやってます(^^)

さて、久しぶりに通して読んだ歴史小説『隋唐演義』全3巻
安能務著(講談社文庫)1999年初版。
『封神演義』、『三国志演義』と共に三大演義ものとして
中国ではポピュラーな物語。
著者は中国ものをよく書いていることで有名らしい。

内容は統一期の隋初から安史の乱が終了する唐中期までの約二百年の物語。
南北朝の統一、煬帝の宮廷での退廃的な生活、唐建国と混乱の収集、
則天武后の王朝樹立、玄宗皇帝によるクーデター、楊貴妃との情愛、
安史の乱・・・と、この時代はエピソードには事欠かない。
以前読んだ『翔べ麒麟』を選んだ時もそうだけど
どうも僕はこの時代に漠然とした興味があるみたいだ。
儒教の影響が強い中国史の中では女性が一番強かった時代だったし、
(実力で成り上がった唯一の女性皇帝まで出てきているんだから)
国際色豊かでもあったので多彩な人材が活躍した時代だからだろう。
そして唐の太宗、李世民に興味があるみたいだ。

そんなこんなで期待して読んでみたけれど
著者の文体が軽すぎるように感じていまいち乗り切れなかった。
せっかく面白い人材や話がいっぱいあるんだから、
もっと叙情豊かにえがいてくれればいいのにと思うことが多々あった。
力はめっぽう強いが単純でだまされやすい前半部分の主役・秦叔宝に
あまり感情移入できなかったというのもあるけれど、
李世民や則天武后はもっと彼らの政治、戦略面を書いて欲しかった。
勝手な予想だけど、どうも著者は政治と言えばコソコソと人を蹴落とす
小物のやること、みたいな価値観があるみたいだ。
それで政治物語が主流になってくる物語の後半部分は登場人物の魅力を
えがききれずに姑息な話ばかりになって読んでいて退屈してしまう。
私見では13歳で男を知ってから死ぬ間際まで夜は男を離さず、
僧院に送り込まれても宮廷に復帰して最後は皇帝にまでなった則天武后は
実にスケールの大きい人物だと思うんだけど。
(それも優秀な宰相を抜擢して国政を安定させている)
彼女のそういう面をこの著者の視点ではうまくえがけていなかったのが残念。
中国史を書くってやっぱり難しいんだろうなと痛感した一冊でもある。

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2001 5/26
小説、歴史
まろまろヒット率2

ある企業間の橋渡し役を再びつとめる―第二次初台会談―

16日の夜にある人からかつて橋渡しをした企業との会合をと話を振られる。
「今さら僕が出るまでもないでしょう」と当初は遠慮もあって乗り気ではなかったが
「会合が中断した間にお互い出世してしまって組織を背負う立場になってしまった。
フリーの立場である君が間に立ってくれた方が角が立たない」と言われたので引き受ける。
それに演出的にも最初に両社の間を取り持った僕が会合が再開される時に再び出てくるのは
面白い演出になるようだ(エンターテイメント業界らしい)。
引き受けたもののこれはタフな仕事になるかなと考えた。
前回さえある企業内では双方の地位についての感情論があったのに
今回は双方だいぶ体制が変わっている。
さらに新体制になってまだ半年くらいしかたっていないのでどういう風に彼に伝わるかは微妙だと考えた。
一晩考え抜いたお伺いメールを翌朝その企業の担当の方に出した。
双方の担当者は二人とも出世したので妙に込み入った話になる今回は僕は行かないでおこうかとも思ったが
ここまでやったんだから最後までやった方が良いという意見もあり一緒に同行することになった。
午後の新大阪発の新幹線で落ち合って東京に向かった。
まさか東京長期滞在から帰ってきて1ヶ月も立たないうちに東京に再び行くことになるとは運命の不思議さを思う。
(しょうもないことで運命を持ち出すようだが東京を発つ時には次に東京に来るのは2、3年後だなと思っていたから)
車内で担当の人と前回のことを思い出して話し合った。前回会合をマネイジするために一緒に東京
に行った時は僕は彼女との間が戻るか戻らないかの時で前日もまったく眠れず精神的に大変だった
ことが印象に残っているが「彼女から気持ちが離れた分成長したんじゃないか」と言われた、ちょっと納得。
本社にて二人がいざ話し合いに入ると以前と同じような熱い空気がありかなりぶっちゃけトークをし始めた。
僕がポスト役を務めたとはいえその場に同席させてもらえたというのは
とてもとても勉強になったし感じることも多かった。

組織としての双方の企業が、そして個人として担当の人たちが会う機会があるのは僕としての喜び
でもあるので(1999年の初会合参照)、
それに僕自身が力になるならこれほど嬉しいことはない。
てっきり軋轢や抵抗があるだろうと思い、いくつかルートも用意して、
さらに僕自身の精神的安定のために『龍馬がゆく』を読み返したりしたが今回は坂本龍馬活躍せず(^^;
全八巻あるはずなのに僕の『龍馬がゆく』はめっちゃ薄い(笑)
しかし僕が蒔いた種は強い根っこがはえていたことを確認できたことは人生の楽しみがまた一つ増えた。
僕もウカウカしてられないなとモティベーションアップにもなったとてもとても有益な出来事だった。
(本当の日記はさすがに非公開)

2001 4/19
出来事メモ、進路関係

塩野寛 『法医学 推理する医学―死体は真実を語る』 羊土社 1998

『レオン』は何度見直してもゲーリー・オールドマンの演技が
一番印象深いと思う、らぶナベ@だって痛いもん(^^;

さて、『法医学ー推理する医学~死体は真実を語る・・・~』
塩野寛著(羊土社)1998年初版。
法医学の本を読むのは始めてだし馴染みの薄い科学書だけど
法律関係を学ぶ僕にとってはまた別の意味がある一冊。
神田神保町の本屋で見つけて思わず衝動買いしてしまった。
内容の方はかなり面白い!
「男の睾丸はおもりとなるか」(溺死)、「オンディーヌの呪い」
(乳幼児突然死症候群)など各項の題名のつけ方もセンスがあって楽しい。
ただ専門書ではないので物足りない面もあるが
これ以上深くなるとまた読みにくい本になるのだろうと思う。
民事専門のはずなのにこんな本を読んでしまうと
刑事事件を担当したくなる(^^;

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2001 4/1
法医学、自然科学、法学、その他
まろまろヒット率3