北川善太郎 『近未来の法モデル-近未来から現代を考えるー』 国際高等研究所選書 1999

NHK朝の連ドラ『ちゅらさん』を見て不覚にも感動している、
らぶナベ@でもほとんどの人には通じないので哀しいっす(T_T)

さて、『近未来の法モデル-近未来から現代を考えるー』北川善太郎著
国際高等研究所選書(1999年初版)。
そもそも法は社会的なトラブルに直接的に対処するための道具だけど、
システム契約やコピーマート、大量被害発生事件、DNA治療などのような
問題は今までの法概念では対処しきれていないと言われている。
それらをどう捉えるのかについて学際的に研究している
民法出身の研究者が書いたブックレット。

まだ研究途中だし分量の薄いブックレットということで
あまり突っ込んだ研究成果というのはなかったが、
まず近未来の法システムを考えて、
それを現代の問題に当てはめてみるという、
意欲的&科学的な手法を使っている点に興味を持った。

以下は興味をもった点の引用・・・
・重要なのははじめから法律問題が法律問題として取り上げられるのではなく
問題の発見と確定から始まり、その問題の解決を模索する過程で、
次第に法モデルに焦点が絞られることである。

・損害とは異なり被害はもともと法律概念では必ずしもなかった。
(中略)被害は、一定の利益について人の行為、物、自然現象に起因する、
期待と現実の不一致状態ということができる。

・事後救済では公式の解決方法と非公式の解決方法間に深い相関関係がある。
(中略)これを私は両者の共鳴現象といっている。

この本をamazonで見ちゃう

2001 7/6
法学一般
まろまろヒット率3
法務 キャリア

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です