宮川公男 『政策科学入門』 東洋経済新報社 1995

「入門」と書いているくせに専門用語の羅列でかなり難解。
まあ、何度も読むことになるだろうが、またしばらくしてから読み返そう。
オペレーションズ・リサーチ、システムズ・アナリシスやゲームモデル、
アリソンの記述に興味を持った。

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1996 3/6
政策学
まろまろヒット率3

プルタルコス、村川堅太郎訳 『プルタルコス英雄伝』 筑摩書房 上巻 1996

いわゆるプルタルコス『対比列伝』のこと。
上巻はテセウス、リュクルゴス、ソロン、テミストクレス、
アリステイデス、ペリクレス、アクキビアス、デモステネスが紹介されている。
古い訳本なので中巻、下巻は絶版か。かなり読みづらくはあった。

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1996 3/5
歴史
まろまろヒット率2

トム・クランシー、田村源二訳 『日米開戦』 新潮社 上下巻 1995

これでも情報・戦略パートの一人(え、他の人は・・・って?)の
らぶらぶナベ@最近始まった『新世紀エヴァンゲリオン』で
神学、哲学に興味を感じているっす。

さて、『日米開戦』トム・クランシー著(新潮文庫)を読んだっす。
『日米開戦』って言っても昔のお話じゃなくて今の現時点での
日米間の軍事衝突を想定したお話です。
原題は”DEBT OF HONER”っすけど邦訳の『日米開戦』のほうが
ゾクゾクしてきて良いですよね?(笑)
実際「ウッキーっ!」と楽しんで読めましたよ。

このトム・クランシーって人はアメリカでは結構有名な人で
『レッドオクトーバーを追え』
『レッドストーム作戦発動』(個人的にこれが一番好きっす、
あんまり売れてないらしいけど)
『愛国者(パトリオット)ゲーム』
『いま、そこにある危機』
・・・などの現代の国際紛争、国家間の危機的状況を想定した
シュミレーション小説を書いてる人っす。
国家間紛争などで対応と解決に奔走していく人々を
いきいきと書く手法は見事で
「危機的状況の下での政策とはどういったものだろう?
政策決定者とはどう危機に対処していかなくてはいけないのか?」
という風なことを楽しみながら考えさせられるので結構好きだったりします。

本の内容の方はしょせん作り話なのであんまり言うと
おもしろくないので控えますが24時間の間に
1:「意図されたある方法」でニューヨーク市場が大混乱におちいり、
ドルの信用が急落する
2:副大統領にたいするレイプ疑惑が明らかになる
3:インド機動艦隊(空母のある艦隊のことっす)による
アメリカ機動艦隊への牽制の強化
4:日米演習中に海上自衛隊による攻撃でアメリカ空母2艦が
攻撃不能になり原潜2艦が撃沈される
5:自衛隊によるサイパン、グァム島占領
6:日本の大陸弾道弾配備
・・・などがほぼ同時に起こり、アメリカは危機に立たされます。
日本、インドの真の目的とは何か?
太平洋に空母が展開できない上、日本に核武装され
本格的軍事行動に出れない状況下で安全保障問題担当大統領補佐官の
ジャック・ライアンはこの危機にどう立ち向かっていくのか?
後は読んでのお楽しみっす。
為替市場での日米間の攻防の記述が特に面白くて為になると思います。

さてさて前置きは良いとして、ここから本題ですが
では今、日本が軍事的にアメリカとまともにやりあえるようになるために
最低限必要な条件を少しあげてみましょう(おお、政策っぽい!)
1:憲法第9条改正と自衛隊の軍への昇格、徴兵制の復活
2:シーレーン独力防衛のためにV/STOL空母ではなく
正規空母の保有及び攻撃型原子力潜水艦の配備
3:必然的に核武装(大陸弾道弾配備含む)
4:長期資源確保のため東南アジアもしくは東シベリアへ
(もしくは両方へ)の軍事進行
5:ついでに情報・戦略パート代表案としてハワイ島の占領、
長期維持をあげときましょう
・・・以上のようなことが最低でも必要と考えられます。
(よかったぁH学部の人がこの会議室見てなくて(^^;)
これらどれ一つとっても「ばかげたこと」ですよね?
だから実際の日米開戦とは「ばかげたこと」なのです。
ここで重要なのはその「ばかげたこと」を半世紀前に止めれなかった
日本社会の問題点とは何なのか?という点に気づかなくては
いけないということです。
そこに戦略学の限界が見えてくると思います。
その限界を補ってくれるものが「政策学」ではないかと
僕は最近思っています。
とにかくアメリカとは殴り合いの喧嘩は絶対に避けて
外交戦略で勝負していかなくてはいけないということと
「政策学」への期待に胸が膨らむなぁというお話でした。
     この次もサービス、サービスっ
          ↑
最近言わへんなぁ葛木三佐、国際公務員ってお仕事大変やから?

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1996 2/18
小説
まろまろヒット率3

マックス・ヴェーバー、大塚久雄訳 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 岩波書店 1989(改訳)

DIE PROTESTANTISCHE ETHIK UND DER GEIST DES KAPITALISMUS
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(政治・行政)
政治・行政パート春休み課題一番乗り!の、らぶらぶナベっす。
ついに読みましたよ!
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(以下「ぷろりん」)』
岩波書店
マックス・ヴェーバー著、大塚久雄訳

僕がこの本を春休みの課題に選んだ理由・・・
1:何はなくとも社会科学をする上での必読書
2:一回生のうちにヴェーバーを読んでいれば後々それが糧となるだろう
3:文庫本一冊だけなので読みやすそう(実際は結構ひるみましたけど)
・・・以上の理由からですが『社会科学の方法』(大塚久雄著)
『職業としての政治』、『職業としての学問』(以上ヴェーバー著)を
今まで読んできたのもこの本を読むための準備みたいなもんです。
この本に関しては前々から読みたい読みたいと強く思っていたので
あんまり客観的な動機づけは導き出せません。(笑)
読む時に気をつけたポイントとして
1:とりあえず初読では大きな流れをつかもう
2:1の理由から脚注がやたら多いけど神学上の多様な解釈、
この本の批判に対する反駁、引用書(特に神学書)の紹介などは
ざっと目を通すにとどめておこう
・・・という2点にそった政策でのぞんでみました。
実際、そうして読んでみると思っていたよりスムースに読めました。
予想どうり中だるみはしましたが、それでも342ページ目から
急速に面白くなります。

さて肝心の内容ですが禁欲を重視するプロテスタント(新教)の人たちが
西欧で資本主義発達の担い手になったことは歴史でやりましたよね?
ネーデルラントのゴイセン、フランスのユグノー、
イングランドのピューリタンなどなどプロテスタントが中産階級として
資本主義社会の中心、時には独立・革命の主役となったわけです。
語弊を恐れず簡単言ってしまえば
「金もうけ(「営利追求」)はあかん!っていうてる宗教の人が
何で世界一の金もうけ(「資本主義社会形成」)をしたんや?」
というごく単純なナゾを解きあかそうというところから話は始まります。
答えはプロテスタンティズム、特にカルヴィニズム(カルヴァン派)の教義が
持っていたある特徴が資本主義的活動を合法化し、
後押したからだと言います。
「そのある特徴とは?」・・・
そこまで言ったら読む楽しみがなくなるので実際に読む時の
楽しみにしてください。キーワードは「◯◯◯的禁欲」と
それから発展した「◯◯的◯◯主義」です。
(抜けてるとこに当てはめてねっ)
その神学上の説明にこの本の大部分をさいています、
好みの問題かも知れませんがそこがちょっと中だるみするとこです。

ここで忘れてはいけないのがプロテスタンティズムが持っている
「ある特徴」に対しての説明がこの本の中心となっていますが
(題名からしてそうですよね)
この本は決して「単なる神学書ではない!」ということです。
人の宗教意識、現代では単に「意識」とひとまとめに言っても良いでしょうが
その意識がいかに社会に影響していくのか社会形成の上で
重要なアクターとなるのかを科学的に証明した本であるという事です。
だからこそヴェーバーは社会学の祖とまで言われていると思います。
訳者の大塚久雄も解説で「マルクスの一元論」、
「ヴェーバーの多元論」と面白いことを言っていましたが
ヴェーバーは宗教面だけから社会を見ようとしたのではないのです。
なるほどそうするとこの本はヴェーバーが生涯をかけた研究の単なる
「始まり」でしかなかったということも読み終えてみてわかってきます。

最後に結論としてこの『ぷろりん』は単に大筋を追って読むなら
噂ほど難解ではないし噂道理、確かに社会科学の重要な「何か」に
かすかに触れられそうな気がする本です。
そして噂以上に必読に値するものなのではないでしょうか。
「これは一度は読んでみるべきやで。意外と面白いし絶対タメになるって!」
(強い推薦)
と断言できる書物、それが読み終えての感想です。

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1996 2/13
社会学、学問一般
まろまろヒット率5

マックス・ヴェーバー、脇圭平訳 『職業としての政治』 岩波書店 1984

まず読んで気がついたことは『職業としての学問』にも言えると思いますが
この本は一次大戦直後の1919年のドイツでの学生に対した
演説だということに気をつけなくてはいけないということです。
当時、左右両派の極端な政治宣伝に揺れ動く学生に対してヴェーバーは
政治にロマンティックな感動は重要ではない、
結果こそが必要だと言いたかったというこです。
「口上がたとえそれがどんなにすばらしいものであっても
現実の結果への目をふさぐな。」とさとそうとしています。
これは特定の宗教や思想に思考を支配された人たちへの
警告でもあるようです。抽象的に言ってみると・・・
「どんなに綺麗な個々の戦術的勝利もたった一つの下品な
戦略的勝利に負ける」というやつでしょうか
(お前もそろそろその思考支配から開放されろ!)。
・・・と誰もつっこんでくれそうにないので
よく自分でつっこみますが気にしないでください。
とにかくまず最初にヴェーバーを読んだということは
かなり有益だとおもいます、
政治学を学ぶ上でこれからのはずみにもなりますしね。
個人的にこの経験をいずれ読んでみたい
「ぷろりん(プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神)」への
良いステップにしてみたいと思っています(でも難しそうだし・・・)。
これからはたとえ本が薄くてもヴェーバーを読んだという現実の根拠に
依存した小さい自信をもってやっていきましょう。

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1995 11/7
政治学
まろまろヒット率4

岩田規久男 『経済学を学ぶ』 筑摩書房 1994

『経済学を学ぶ』視点を変えたい人に!
岩田規久男の『経済学を学ぶ』(ちくま新書)を読みました、
これはおもしろかったっすよ!すらすらとすぐに読めましたし
何より読んでいて自分の視点が今までいかに狭かったのかが実感できます。
「お前は読んだ本を安易に誉める・・・」って言われるんですが
良いものは良い!?しかたないっすね。
個人的に前に紹介した『経済学はむずかしくない』よりもおすすめっす。
「高速道路はなんで高いのか?」とか
「なんで学生には映画の学割があるんや?」、
「旧社会主義国ではなんで店先に行列ができてまうんや?」、
「なんでゴミ問題は解決に困難が伴うんや?」などなど
ちょっと見た感じでは直接経済学とは関係ないと思ってしまう事柄を
経済の観点からわかりやすく説明してくれて
今までもやもやして良くわからなかったことが
「ああ!そうなんや!」と目から鱗が落ちるようです。
ひさびさに読んでいて嬉しくなる経験をしました。
基礎演などで安直に(感情的に?)物事の不満や問題だけに注目し、
問題がそうなる経済的過程にほとんど注目しなかった単純な自分が
今、むちゃくちゃ恥ずかしいっす。
あらゆる社会科学に必要である
「熱い心と冷たい頭脳」には経済学的視点が不可欠であるというのが
実感できる本です。

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1995 11/7
経済学
まろまろヒット率5

都留重人 『経済学はむずかしくない』 講談社 1974

前に「何か読みやすくて簡単で経済の大まかなことがわかる本ないっすか?」
とある人に尋ねたらこの都留重人さんの『経済学はむずかしくない』
(講談社現代新書)を薦められたんす。
それで読んでいるときに違う人から「お、ええ本読んでるやん、都留重人か」
と言われました。「え、有名な人なんですか?」と聞くと
「知らんのか?サミュエルソンの愛弟子や!」と言われてしまいました・・・
知らん、知らん知ってたらもっと偉そうにするわ(笑)と
思って読んでいると、この人は何と園遊会で宮本憲一先生が薦めてくれた
岩波の『経済学事典』を編した人ではないか!
その上、サミュエルソンはみやけん先生が
「彼以来経済学はおもしろくなくなった」と評してた人じゃないか!
「何て偶然なんだ!?うっきー!」と思わず大先生の前にもかかわらず
お猿語で叫んでしてしまいました。
それでこれは状況が「読め!」とおれに言ってるなと感じ
勢いで一気に最後までよんでしまいました。
結果的に僕が初めて読んだ経済専門の本となりました。
内容のほうは出来るだけ簡単に、難しい言葉を避けて書いてくれているので
わかりやすかったです。
特に3章の「ミクロからマクロへ」はマクロ経済がどうして出来たのかを
アメリカの大恐慌を通じて説明してくれているのですがこれが目から鱗が
落ちる話で「重人なかなかやるやん!」と感心してしまいます。
ただぼくはバカなので4章、5章であつかった
国民所得の求め方、Y=C+I
経済成長率の求め方、G=x+y=α/β
・・・の式をいじくって応用するのが今一はっきりと
説明できるくらいまでには理解できませんでした。
この本を読んで「E・マンシュタイン並の数学的センスが必要だ。」と
痛切に感じたナベからでした。

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1995 10/21
経済学
まろまろヒット率4

マックス・ウェーバー、尾高邦雄訳 『職業としての学問』 岩波書店 1980

第一次世界大戦終結直後(1919)の学生に語った講演会。
「自分の目の前の仕事をしよう。予言者、指導者を求めちゃダメ」
・・・ということを言っている。
「学問と政策とは違う」、「盲目的であれ」というところには疑問を感じる。

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1995 10/3
学問一般
まろまろヒット率3