塩野七生 『男の肖像』 文藝春秋 1992

今年はまろみあん茶話会(オフ会)を開催してみようかとも思っている、まろまろです。

さて、『男の肖像』塩野七生著(文藝春秋)1992。

『ローマ人の物語』『海の都の物語』『マキアヴェッリ語録』などで知られる作家、
塩野七生が歴史上の人物に対して人物批評するエッセイ。

雑誌連載だったということもあって、一人一回の読み切り形式になっているので読みやすい。
著者自身も書いているけれど、あまりよく調べていないで想像だけで語っている部分も多く、
これまで読んだ著者の作品の中では、分量的にも内容的も一番軽い本。

ただ、軽く書かれているだけあって、著者の主観がそこかしこに散りばめられている。
特に「惚れる」というところに注目して人物批評をしているのがおもしろいと感じた。
たとえば、西郷隆盛について批評している回では・・・
「この人の許で死ねるならば、死さえも甘く変わるとなればどうだろう。
私がもしもあの時代に生まれていたならば、坂本竜馬あたりは他の女たちにまかせておいて、西郷隆盛に惚れたであろう。
そして、田原坂あたりで、銃弾うけちゃったりして・・・」
・・・と語っているのには思わず笑ったしまった。

また、ウィンストン・チャーチルの批評の回では、「不名誉なことをしながら高潔さを失わなかった」という点で、
ウィンストン・チャーチルを「最後のヨーロッパ人」と批評しているのも印象深い。

著者の他の作品同様、優しい眼で読めばけっこうおもしろい一冊。

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2009 5/6
歴史、エッセイ
まろまろヒット率3

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