宇気郷公民館講座「ソーシャルメディアと情報発信」の講師をつとめる

松阪市宇気郷地区市民センターで開催された宇気郷公民館講座「ソーシャルメディアと情報発信」の講師をつとめる※1、※2。

宇気郷地区は、「うきさとむら」という通称で呼ばれることもある松阪の山里。
山里(中山間地域)は隔地という地理的条件や過疎化が進む社会的状況から、ICT利活用の重要性が高い地域。
特に災害時の緊急情報の流通や平常時の魅力発信では、市民によるICTの利活用が有効で、
そのためには市民レベルでの情報リテラシー向上が求められる。

そうした地域性を持つ宇気郷公民館からの依頼を受けて、「ソーシャルメディアと情報発信」をテーマで講義する機会をいただいた。
宇気郷地区で情報発信講座が開かれるのは今回が史上初とのことなので、内容は分かりやすさと実習性をより重視したものに構成した。
具体的には90分講座を・・・
1部:情報発信の効果と意義
2部:ソーシャルメディアの概要と活用事例
3部:質疑応答&実習
・・・と3部構成に分け、1部は松阪市新規採用者研修会「情報リテラシー」
2部は松阪市情報管理担当者研修会「ソーシャルメディア基礎」の内容をそれぞれ市民向けにアレンジ。
3部はFacebookの実習をしながらの質疑応答という配分にした。

当日は宇気郷地区の消防団の団長さんや、Iターンで移住された方、地域のお寺の方などの山里で活躍されている方に参加していただいた。
また、宇気郷地区市民センターのセンター長がFacebookで告知したこともあり、四日市在住の方や、
松阪市在住でありながら今回が初めて宇気郷地区に来たという方もご参加いただいた。
そうした多彩な参加者がいらっしゃったということもあり、3部ではソーシャルメディアの特徴であるツナガリの可視化を実践。
希望された方にはその場でFacebook登録をお手伝いしながら、参加者同士で自己紹介をおこない、お互いに友達作りをしていただいた。
グループワーク的な要素を持つ実習だったこともあり、3部終了後も参加者の多くは自主的に残って対話の場に発展することとなった。
今回の講義の目的は一方的なレクチャーではなく、参加者一人一人が情報リテラシーを向上して、
主体的にソーシャルメディアを利活用することだったので、このような対話の場に発展したのは講師としても嬉しく思った。
(当日の様子)

また、今回この「ソーシャルメディアと情報発信」講座が開催された宇気郷地区は、山里という地域性から、
これから日本の各地域が直面する過疎化と高齢化の課題に対して、先取りして取り組んでいる地域でもある。
その課題への取り組みの一つとしてICTを利活用することは、僕自身が「情報のかけ橋」とも共鳴している。
情報発信講座は宇気郷地区では初の開催ということだったけれど、僕自身も山里での講座を担当するのは初めての機会だった。
貴重な機会をいただいたご縁に感謝しながら、これからも山里の「情報のかけ橋」作りに貢献していきたい。

2012 7/4
出来事メモ

※1:2012年7月11日 『中日新聞』朝刊・第14面 「災害時の連絡にフェイスブックを 松阪宇気郷 過疎の山間地で活用講座 集落孤立の恐れも 万一に備え住民ら学ぶ」 宇気郷公民館「ソーシャルメディアと情報発信」
※2:2013年3月7日 『朝日新聞』朝刊・第22面 「ソーシャルメディア いいね! 松阪・宇気郷公民館 40~50代が勉強会」

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