神谷バーの「電気ブラン」


浅草にある神谷バーで電気ブランをいただく。

電気ブラン(デンキブラン)とは、神谷バーが独自開発したブランデーベースのカクテルのこと。
なぜ電気という名前がついているかというと、この電気ブランが生まれた明治時代は新しいものに「電気○○」と名づけるのがハイカラなネーミングだったからとのこと。

飲んでみると、度数が高くて強烈なブランデーの風味がある。
普段はお酒をほとんど飲まない僕にとってはキツい味で、チェイサー(お水)と一緒じゃないと飲めないほど。
電気ブランは電気のようにしびれる味だから、と勘違いした人がいるのも納得できる一杯。

お酒をほとんど飲まない僕がなぜこの電気ブランを飲んだかというと、前日に開催したまろまろ記8周年特別企画まろまろ茶話会2009のポストまろまろ茶話会2009としておとずれたお店だから。

明治13年(1880年)の創業の神谷バーは、日本の洋風酒場の先駆け的な存在ということもあって、この電気ブランはさまざまな文芸作品にも登場している。
たとえば、太宰治の『人間失格』の中にも登場するし、あがた森魚は『電気ブラン』(『乙女の儚夢』収録)という歌もつくっている。
19世紀、20世紀、21世紀と3世紀にわたって文芸作品に影響を与えたこの電気ブランは、確かに読書日記をメインコンテンツにするまろまろ記の8周年を祝うに相応しい一杯。
ご一緒したまろみあんのみなさん、ありがとうございました☆
まろまろと今日ももぐもぐ。

浅草の「神谷バー」にて。

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