司馬遼太郎 『功名が辻』 文藝春秋 全四巻 1976

ひそかに”まいぽえむ”を更新している、らぶナベっす。

さて、『功名が辻』(全四巻)司馬遼太郎著(文春文庫)1976年初版。
ここ数ヶ月取り組んでいた事柄がひと段落したので(出来事メモ2002/9/6)、
次のことを考えるためにも一呼吸入れようと買った歴史小説。
武勇も知略も器量もない、凡庸な山内一豊を土佐24万石の国主に押し上げた
山内一豊の妻・千代を主人公にした物語。

戦国末期の激動の時代の中で出世を重ねてゆく話には単純に心が踊ってしまう。
やはり司馬さんはこういう明るく坂道を登るような人生をかくのがうまい。
ただ、久々の司馬作品なのに実際に読んでみるとつらく感じることも多かった。
この作品は千代が夫の自尊心を傷つけずに導いていく過程が
物語の根幹部分になっているのだけど(面白さの中心もここにある)
自分もこんな風にされたらイチコロだなと思わず納得してしまうことが多かった。
納得する度に「男ってなんて単純なだろう」と自分の薄っぺらさや小ささに
自己嫌悪しながら読書した不思議な作品(^^;

今まで司馬作品の中では、
『燃えよ剣』は男の教科書、
『坂の上の雲』は仕事の教科書、
『竜馬がゆく』は生きる教科書だと思っていたが、
この『功名が辻』は女の教科書といえるだろうか。

ちなみにこの作品を読んでいる最中にたまたま立ち寄った
岐阜の郡上八幡はこの作品の主人公・千代が生まれた土地だった。
(詳細は西行法師プレイとしてアップ予定)
意外な縁を感じた一冊でもある。

この本をamazonで見ちゃう

2002 9/18
小説、歴史
まろまろヒット率4

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