僕が去年内定していて現在株を所有している、
株式会社エニックスの社長である福嶋康博の本。
大学院の講義で使うことになるかもしれないので株主総会でもらった本。
いかにも企業トップの出しそうなタイトルと出版社にかなり引いたが
「まぁ社長が書いた(?)本なんてこういうものだろう」と読んだ一冊。
内容は予想通り自分の半生と成功談と成功した考えが書かれていた。
彼とは最終面接も含めた採用過程で三度会って少し話をする機会があって
後で聞くとどうも彼に気に入られて採用が決定したそうだが
僕自身彼には憎めないというか好感を持っていた。
ただ、それを本にすると薄っぺらくなってしまうなという感じだ。
そうした中でそれでも印象に残った箇所が・・・
「まわりの人には常識であっても、自分が心から納得できるものでなければ、
自分にとっては”不自然”なこととしか思えない。
つまり、自然さとは自分が納得できるかどうかということなのである。」
・・・というものだ、確かに強く納得できる。
また・・・
「私は不安のために行動を起こしているのである。」や、
「小さなことをやるのも、大きなことをやるのも苦労はそう変わらない。
だったら高い目標を持って、自分自身を信じて大きなターゲットで
ナンバーワン目指してチャレンジしたほうがずっとやりがいがある。」
・・・のような意見・・・
「自分が正しいと思ったことは三回では主張し続けろ。」
・・・というところは直接彼から聞いたことがあるだけに印象深い。
そしてやっぱり慎重だなと思ったのが、
訴訟を起こすときも勝つことではなく
「どういう情況になるとウチは負けるのか?」と負ける条件を並べて
それらを確実に潰していこうという姿勢だ。
事業に関しては・・・
「事業をやるならば、玄人よりも素人のほうが当たることが多い。
玄人はアイデアがでてきても業界の常識に縛られてしまって
簡単にダメだと判断してしまうからである。素人ならば、
いいと思ったことを素直に実行するから施工する可能性が高い。」
「企画マンとしての固定概念を打ち破るような発想は、
ゼロから考えるところにあるといえる。」
「自分は強いから勝つことになっているという自然体で臨んだからである。」
・・・などは彼らしい(エニックスらしい)意見。
「周囲の人間が悲観的に振れている現代では、
マイナス思考で物事を考えている人が多い。
その常識に照らして合わせて考えるクセをつけてしまうと、
どんどんマイナス思考へのスパイラルに陥ってしまう。
そこで、世間の常識というモノサシ自体が本当に正しいものかどうかを、
疑うことからはじめることをおすすめしたい。」
・・・とは成功者だから言えることだがそれだけに言う価値があるだろう。
1999 7/11
経営学
まろまろヒット率2