『月刊やいま』281号「石垣市・平成29年は肉の年宣言!」特集のコーディネーターをつとめる

南山舎と石垣市が連携した『月刊やいま』281号「石垣市 平成29年は肉の年宣言!」特集のコーディネーターをつとめる。

石垣島は、もともと多様な畜産がある地域。
29がニクと読めることから、その地域性に光を当てるプロモーション事業「石垣市 平成29年は肉の年宣言!」を地域おこし協力隊として成果物にしたのが今回の特集。

内容は、「石垣島産の肉の美味しさと安全のこだわり」を軸に、育てる人(牛・豚・鶏・山羊の畜産農家の方)→届ける人(食肉センター)→守る人(畜産保健所)という肉の生産から消費者に届けるまでの流れを追いかける取材記事となっている。
そして未来をつくる人として、産学官連携で実施したジビエ調理開発ワークショップも取り上げ、石垣島で食肉に関わる人々を深掘りした特集となっている。

また、特集だけでなく、通常の連載コーナーも、気になることbest3→好きな肉料理best3、昼ごはん紹介→精肉店のお昼ご飯、など、できる限り肉に関するものにして、「まるごと石垣島産の肉特集号」という色合いにした。

振り返ってみれば企画段階から取材のコーディネートと同行、校正までトータルで関わったコーディネートは初めての経験となる。
石垣島の肉の美味しさと安全のこだわりが伝わる機会となることを祈っている。

2017 7/29
出来事メモ

大城敦・豊川明佳 『沖縄の業界地図』 沖縄大学 2017

渡邊義弘@石垣島生活10ヶ月目です。

さて、大城敦・豊川明佳 『沖縄の業界地図』 沖縄大学 2017。

沖縄県の産業別に企業の資本・人的関係を図解する一冊。

文章面では句読点、内容面では売上高・営業利益・経常利益が統一されていないなど、読みにくさはあるものの、本州とは違った産業の状況を視覚化しようとしている。
中でも興味を持ったのは…

ラジオ聴取習慣率=沖縄11.0%、岩手9.4%、鹿児島9.0%で全国1位
(ビデオリサーチ 「J-RADIO 全国ローカルラジオ聴取状況レポート」 2016)

…という点だ。
これについては、「車社会に加えてラジオが流れる小規模店舗で働く人が多いからではないか」、「昼間の聴取率が高いことは沖縄の独自性」としているのは注目した。

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2017 7/28
沖縄経済
まろまろヒット率3

まろまろ記16周年

2001年7月19日から始まったこのまろまろ記(旧まろまろ読書日記)が16周年を迎える。

2016年7月19日の15周年から16周年までのこの1年を振り返ってみれば、石垣島に引越をしたという大きな変化があった。
これまで石垣島や沖縄関連の本を読んできたことが、現在の仕事や生活につながり、基礎力としての読書の重要性をあらためて感じさせられた。

また、ファシリテーターをつとめたワークショップの報告をまとめて寄稿した
「読むこと」と「書くこと」が自分の根幹であることを確認することになった。
加えて、サイトも復旧。

これからも「読むこと」と「書くこと」を続けていきたいと感じた16周年。

2017 7/19
出来事メモ、サイト運営

和田一雄 『ジビエを食べれば「害獣」は減るのか―野生動物問題を解くヒント』 八坂書房 2013

渡邊義弘@ジビエ調理開発ワークショップに参加した生徒さんが農業クラブ大会の意見発表部門で最優秀賞を受賞しました。
(2017年7月2日 『八重山毎日新聞』・第11面 「八重農が5分野で最優秀 県学校農業クラブ大会 3分野でも優秀賞に」、2017年7月2日 『八重山日報』・第7面 「県農ク大会 八重農が躍進 意見発表部門で1位独占」)

さて、和田一雄 『ジビエを食べれば「害獣」は減るのか―野生動物問題を解くヒント』 八坂書房 2013。

霊長類と鰭脚類を主として研究してきた著者が鳥獣害問題を書いた一冊。

読んでみると、タイトルにあるようなジビエ(野生の鳥獣肉)利用についての記述は少なく、ほとんどが著者の研究の歴史に分量が割かれている。
タイトルと内容にギャップを感じた一冊。

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2017 7/11
鳥獣害、ジビエ
まろまろヒット率2

祖田修 『鳥獣害――動物たちと、どう向きあうか』 岩波書店 2016

渡邊義弘@八重山農林高校・八重山調理師会・石垣市の産学官連携で開催したジビエ調理開発ワークショップのコーディネーターをしました。

さて、祖田修 『鳥獣害――動物たちと、どう向きあうか』 岩波書店 2016。

鳥獣害とされる野生の動物と人間はどう接し来たのか、これからどう接していけばいいのかについて述べられた一冊。
内容は、動植物の命をいただかなければ生きていけない人間の本質について・・・

○自然や動物に対する「感動と畏敬、祈り、感謝」の心のプロセスは、どうにもならない矛盾の過程であるとともに、”矛盾の昇華”ともいうべき心の過程
→矛盾を昇華する心の働きこそ、庶民のなかに息づいてきたものであり、いつの時代も、またいずれの地域にいても、動物観の原典となるべきもの
<第8章 新たな動物観への展望>

・・・と、まとめ・・・

○「感動と畏敬、祈り、感謝」の念をもって動物たちと向きあい、私たちの「恐れながらの管理」によって、人に害を及ぼす野生獣を含む動物たちと折りあい「形成均衡の場所」、持続性に富んだ人と動物の「共存・共棲の場所」を創出する必要がある
<第9章 人と動物、共存の場所>

・・・と、結論づけている。

また・・・

○ジビエ食の普及は、日本の肉食化を特徴づける家畜肉とは異なる、もう一つの肉食の始まり
<第8章 新たな動物観への展望>

・・・と、ジビエ食を位置づけているのは印象的だった。

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2017 7/7
鳥獣害、ジビエ
まろまろヒット率3