石垣市立伊原間中学校「地元水産物PRワークショップ」の講師をつとめる※。
これは、キャリア形成教育の一環として、石垣市の伊原間中学校1年生を対象にしたもの。
チーム別に同世代に向けて地元水産物をPRするPOPを作り、それを相互評価(自分以外のチームに投票)と講師からの加点により1点選出。
選ばれたPOPを、石垣島にあるスーパー、サンエーに1月6日まで(年末年始期間含む)貼り出す、という流れのワークショップ。
このようなワークショップに設計したのは、情報発信の職業体験は、単なるシミュレーションではなく、
実際に成果物を作り、それが世に出るという体験が大切だと考えたからだ。
また、水産物の消費量はこの15年間下がり続けていること、特に40歳以下の消費が低いことから(平成28年度『水産白書』より)、
中学生が地元水産物に目を向け、同世代に訴えかけるPOPに取り組むことで、若者の視点・感性を取り入れた水産物PRの可能性の一つとして設計した。
このワークショップは水産業、小売業、行政、学校がそれぞれの立場で関与するという産学官連携のワークショップでもある。
当日は講師による解説の後、同世代に訴えるキャッチコピーと、それを強調するPOP作りに取り組んでいただいた。
最終的に4チームごとに出されたPOPから1点を選出したものの、講評では「コンペ(競争)があったからこそ1点が選ばれた」ことに言及し、
選ばれなかったチームも含めて、全員の成果であることを強調させていただいた。
POPを作り、それをスーパーに貼り出すという成果物はあるけれど、何よりも中学生の生徒のみなさんが、
地元水産物のPRに真剣に考えて取り組んだという機会の創造こそが、このワークショップの成果だと感じた。
初めての試みということもあり、当初はハードルの高さを懸念されることもあった担任の先生も最後は、新しい体験として価値があったとおっしゃっていたただいた。
このような産学官が連携した情報発信に、これからも取り組んで行きたい。
2016 11/30
出来事メモ、講義
※:2016年10月8日 『八重山日報』・第6面 「情報発信の魅力伝える 渡邊さんが川平小で講話 地域おこし隊員」
追記:2017年4月21日 『石垣島の中学生による地元水産物をPRするPOP広告作りのワークショップ~若者の水産物消費促進に向けた「石垣島モデル」の提案~を『漁協(くみあい)』163号に寄稿
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