渡邊義弘@下呂温泉に行ってきました。
さて、宮台真司 『14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に』 世界文化社 2008。
前に読んだ『きみがモテれば、社会は変わる。 宮台教授の<内発性>白熱教室』に感じるものがあったので、
同じ著者による同じ系統の本として手に取った一冊。
特に印象に残ったのは、仕事に関して・・・
○仕事をする人に「生きがい」を与えるために、仕事があるんじゃない
→社会が必要とするから―仕事をしてもらわないと困る人々がいるから―仕事がある
<4 <理想>と<現実>>
☆自己実現できる仕事があるという考えを捨てろ
→どんな仕事をするのでも「自分流」にこだわることだけ考えろ
<4 <理想>と<現実>>
・・・と述べているところだ。
2011年から東海地方に引越してきた自分の中の指針の一つ、『置かれた場所で咲きなさい』に通じるものを感じて印象に残った。
また・・・
○社会が完全じゃないから、人間は生きていけるし、社会も回っていく(略)
ぼくたちは、永久に不完全な存在だからこそ、永久に完全さを求めて前に進むことができる存在
<あとがき>
・・・と最後に述べているところは、社会学者としての著者の意思が伝わってきた。
(シンポジウムのパネリストでご一緒した時を思い出した)
以下は、その他にチェックした箇所(一部要約含む)・・・
○社会学が想定する公的(みんな)が成立するための条件=
1:何がみんなか、誰がみんなかについて、関係する人たちの「合意」
2:生きていくためにはこれが必要なんだという「コミットメント」(熱心な関わり)
<1 <自分>と<他人>>
○固有名詞の同一性は<世界>の単一性と同じ
=記号ではなく固有名詞を持つ入れかえ不可能な存在
<3 <こころ>と<からだ>>
○「承認」を求めてアタフタするのをやめて、女の子を「理解」するための「試行錯誤」に乗り出そう
→女の子を「理解」してあげられるようになったら、初めて君は女の子に「承認」される
<3 <こころ>と<からだ>>
○「競争動機」や「理解動機」で先に進んでも、砂粒のような知識の断片が集まりがち
→「感染動機」だけが知識を本当に血肉化できる
<5 <本物>と<ニセ物>>
○もし<死>の不安がずっと続くなら、必ず<生>に問題ががある
=<死>を「不安」から「生きるエネルギー」へと変えることができない<生>に問題がある
→一番辛いのは<世界>に触れることもできず<社会>の中で「承認」もされない<生>
<6 <生>と<死>>
2014 4/2
社会学、倫理
まろまろヒット率3