司馬遼太郎 『人間というもの』 PHP研究所 1998

まろまろ@ほとぼりがさめつつあるので(w石原さんとの対話記出来事メモにアップしました。

さて、『人間というもの』司馬遼太郎著(PHP研究所)1998。

司馬遼太郎の作品の中から名言、格言と思われるものをテーマにそって抜き出した名言集。
手に取ってみると昔読んだ作品でも忘れている一節もあったし、その一節のためにこれから読みたいと思うものもあった。

中でも心に響いたのが、「陰気な舞手は(略)たとえたくみに舞ってもひとびとはその巧みさよりもその欠点に目がゆく。
逆に陽気な舞手ならば、(略)少々下手に舞っても、観衆はその陽気にまどわされ、つい欠点に目がゆかず、長所にのみ目がゆく」
『新史 太閤記』
→これは以前、『新史 太閤記』を読んだ時にもメモをした一節。
確かに暗くやれば小さな欠点でも目立つけど、明るくやれば欠点も愛嬌になるというのは真実だとあらためて感じた。

そして、「わけ知りには、志がない。志がないところに、社会の前進はないのである」
『菜の花の沖』
→今年はわけ知りの人たちと多く会う機会があったけど、確かにわけ知りの人が何か新しいものをつくったのを見たことがない。

また、「歴史上の人物で宣伝機関をもっていたひとが高名になる。
義経は『義経記』をもち、楠木正成は『太平記』をもち、豊臣秀吉は『太閤記』をもつことによって、後世のひとびとの口に膾炙した」
『坂の上の雲』
→著者の言う宣伝機関とは物語のことだけど、物語として後世に語られる人物が影響を残せるんだろう。

他にも、「人は、その才質や技能というほんのわずかな突起物にひきずられて、思わぬ世間歩きをさせられてしまう」
『ある運命について』

「世の中が変化すれば、変化したそのときを境にそれ以前を昔というのだ。歳月ではない」
『城塞』

「人間、思いあがらずになにができましょうか。
美人はわが身が美しいと思いあがっておればこそ、より美しくみえ、また美しさを増すものでござりまする。
才ある者は思いあがってこそ、十の力を十二にも発揮することができ、
膂力ある者はわが力優れりと思えばこそ、肚の底から力がわきあがってくるものでございます」
『国盗り物語』

・・・などが胸に響いた。

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2007 11/21
名言集
まろまろヒット率3

“司馬遼太郎 『人間というもの』 PHP研究所 1998” への0件の返信

  1. らぶナベさんのこの記事を見て
    改めてもう一度「人間というもの」を読もうと思いました。

    それから、らぶナベさんが取り上げた
    いくつかの名言はスッカリ
    忘れていたので、思い出しました。

    陽気な豊臣秀吉の舞いの話などは
    非常に参考になりますよね。

    すばらしいブログですね!
    らぶナベさん、ありがとうございました。

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