エルネスト・チェ・ゲバラ 『ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術』 中央公論新社 2002(原著1960)

ジャージ・コミュで突発的にゲリラオフ会を開催した時に「チェ・マロバラ」と名乗ったら、
複数のまろみあんから「チェ・ゲマロの方がいい!」と総括された、チェ・ゲマロ@自己批判プレイです。

さて、『ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術』エルネスト・チェ・ゲバラ著(中央公論新社)2002(原著1960)。

ゲリラ戦を駆使してキューバ革命を指導し、その後も各地で戦ったチェ・ゲバラが書いたゲリラ戦の基本書。
最近、まわりで「ゲリラ的な」という表現をよく耳にするし自分でも使うことがあるので、
ゲリラ戦略とはどういうものか、まとまっているものを一度読もうと思って手に取った一冊。

内容はキューバ革命という特殊事例から、ゲリラ戦に共通する一般法則を導き出そうとしている。
同じような目的で書かれた毛沢東の『遊激戦論』(抗日遊撃戦争の戦略問題)と比べると、
ゲリラの戦略・戦術だけでなく、その支援作り、実際の生活面なども書かれてあって、
こちらはどちらかというと革命書に近い。

読んでみると、正規軍ではなく、根拠地をつくりながら移動し、小回りがきいて、相手の意表をつく展開をする・・・
そんなゲリラ戦略に、コンテンツ分野やWEBなどの新しい領域で活躍する個人やコミュニティと共通したものをあらためて感じてしまった。
思わずゲバラ帽ではなくゲマロ帽を作ろうかなと思った(^_-)

以下は、チェックした箇所(要約含む)・・・

○勝てそうでないかぎり、いかなる会戦も戦闘も小衝突もやらない
<第一章 ゲリラ戦の一般原則>

○戦略とは全般的な軍事情勢からみて達成すべき目的およびこれらの目的を達成するための全般的な諸方法の分析
 戦術とは大きな戦略的目的を達成するための実際的方法のこと
<第一章 ゲリラ戦の一般原則>

○住民の絶対的な協力と、その土地についての完全な知識が必要
→この二つの条件は、ゲリラ戦士にとって一瞬間もゆるがせにすることはできない
<第一章 ゲリラ戦の一般原則>

○ゲリラ兵士に要求される基本的特質=柔軟性をもち、あらゆる環境に適応し、
戦闘中にどんな思わぬ事故がおきてもそれを逆用する能力をもつこと
<第一章 ゲリラ戦の一般原則>

○敵の縦隊のどの部分を攻撃する場合でも、先頭隊はかならずたたいておかねばならない
→敵兵は先頭に立つことを嫌がり、敵内部に反乱じみた空気を引き起こすため
<第二章 ゲリラ部隊>

○ゲリラ戦のもっとも重要な特徴のひとつは、敵と味方の間の情報にいちじるしい差違があること
<第二章 ゲリラ部隊>

○テロは無価値→効果を生まないし、人民を革命から離反させ、割りに合わない人的損害を味方にもおよぼす
<第三章 ゲリラ戦線の組織>

○メディア宣伝は、内(ゲリラからの発信)と外(外部に源をもつ)の相互に補い合う二つのタイプの組織からつくる
<第三章 ゲリラ戦線の組織>

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2006 1/13
戦略論
まろまろヒット率3

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