さて、梅本ゆうこ 『マンガ飯』 リトル・モア 2012。
マンガに出てくる料理の再現レシピを紹介する料理本。
題材となる漫画は少年向け、少女向け、青年向けと幅広いジャンルが参照されている上に、
料理のジャンルも再現が難しそうなもの(「これぞマンガ飯」)から、
日常でも再現できそうなもの(「日々のこだわり」)までに渡り、読んでいて飽きない。
個々の料理よりも印象的だったのは、著者が「漫画と同じものを作って、食べるだけで、日々の家事や食事がエンターテイメントになった気がした」と述べているところだ。
日常から連続した手軽な非日常という点で、遠足型消費と通じるものを感じた。
また、「コスプレ、フィギュア、聖地探訪などと同じく、マンガ飯もフィクションの世界を現実で追体験したいもの」という位置づけも納得。
料理本としてだけでなく、マンガ文化論としても読める一冊。
2014 6/2
料理本、マンガ
まろまろヒット率3