『自治体Webサイトはなぜ使いにくいのか?―“ユニバーサルメニュー”による電子自治体・電子政府の新しい情報発信』 安井秀行著 時事通信出版局 2009
ご縁があって4月から松阪市情報政策担当官に就任した、まろまろです。
さて、『自治体Webサイトはなぜ使いにくいのか?―“ユニバーサルメニュー”による電子自治体・電子政府の新しい情報発信』安井秀行著(時事通信出版局)2009。
地方自治体のWebサイトは使いにくいものが多い。
その原因と課題を整理し、ユニバーサル・メニュー(UN)を提唱する解説書。
中でも前半部分に当たる自治体サイトの問題と課題の解説が分かりやすい。
直接的な問題とその背景にある根本的な課題に分けて・・・
○直接的な問題
・知りたい情報が探せない
→1:そもそも情報がない、2:情報はあるが探しにくい
・情報が理解できない
→1:過不足が激しく理解できない、2:読ませる努力がない、3:リンクがない
○根本的な課題
・セキュリティ、手続き中心のサイト作り
・情報発信・申請主義中心
・広報と担当部署の組織的課題
・編集能力の欠如
・アクセシビリティ偏重のサイト作り
・・・と、整理されているのは理解しやすかった。
<第4章 自治体サイトの課題概観>
また、問題整理の中で自治体の申請主義的性格に注目して・・・
○申請主義の自治体側と、分かりにくく使いにくいために申請すらできないサイト利用者側の間に
大きな溝ができてしまっているのが、現在の自治体サイトの問題の本質的な課題
・・・と指摘している点も印象に残った。
<第3章 なぜ使いにくい自治体サイトが生まれるのか?>
本書が提唱するユニバーサル・メニュー(UN)については、まだ検討すべきものがあるとは思うものの・・・
○サイトには、持ち主である組織の課題や変革の可能性が内包されているから、
サイトを分析、改善していくことが組織そのものの変革を加速化していく
○自治体サイトの使いにくさに関する改善活動を行うことが、自治体サイトの組織変革につながる
・・・という理念には強く共鳴した一冊。
2011 3/13
ウェブ・ユーザビリティ、情報・メディア、デザイン論、HP・ブログ本、実用書
まろまろヒット率3


4月 22nd, 2011 at 3:39 PM
官僚的組織割が縦割りの弊害を持つと指摘されて久しい、そのとおりにWEBサイトを作れば当然それは使い難い。
理由として考え付くのは…
1)官僚組織の部局毎の自閉主義がそのままサイトに表れるため(出したい情報、出したくない情報、強調したい情報、したくない情報)
2)視点、思考パターンの複数化(当然部署ごとに担当者が異なり、それぞれの担当者の思考スタイルがサイトのそのパートに反映されるため、Aという部署のページの組み立てを理解してもBという部署のページを読むときにはその経験値が役立たない)
そういうわけで情報政策担当官殿はCIOとして、松阪市の情報の見方への一定のパターン(情報の出し方、強調の有無、サイト組み立ての思考パターン)を作る必要があるとおもわれますb