石田修大 『日本経済新聞「私の履歴書」名語録』 三笠書房 2008

教え子が希望する進路に進んで感無量な、まろまろです。

さて、『日本経済新聞「私の履歴書」名語録』石田修大著(三笠書房)2008。

日本経済新聞の最終面に連載されている「私の履歴書」の中から、それぞれの人を象徴する言葉を抜き出した名言集。
著者はかつて日経新聞の記者として「私の履歴書」を担当していた人物。
「私の履歴書」には最近ちょっとした縁があったので、これも機会にと手に取った一冊。

読んでみて特に興味を持ったのは、阿久悠(作詞家・作家)がメディアとしてのテレビについて語っている言葉だ。
たとえば・・・
「テレビを見る人は、自分の城の中で、もっとも自分が寛いだ姿勢で何かを行いながら、せいぜい二メートルの距離の小さく縮小されたスターを見る。そうなると、非日常の魔力は効力を発揮しない。だからテレビは、日常性の中での常識的な魅力を見つけなければならない。」
・・・というのは、今のテレビ・メディアの問題点にも通じる点だと感じた。

また、彼自身が企画した「スター誕生!」の方針である・・・
「テレビのスターとは、手の届きそうな高嶺の花か、手の届かない隣のミヨちゃんであるべきだ」
・・・という言葉は、アイドル全盛時代の立役者の一人としての言葉には重みがあった。

他にも、部下の失敗に寛容で知られる吉田忠雄 YKK創業者を紹介している箇所で、著者が・・・
「失敗をおそれるなという経営者は多いが、実際におそれる必要はないことを吉田のように制度や実例で示さなければ、社員は動き出さない。」
・・・と述べているのにも妙に納得してしまった。

以下は、その他でチェックした箇所・・・

○「・・・会社にしがみつかず、反対されても言いたいことを言い、やりたいことに挑戦した。人間は何かにしがみつくと本当の力は出せない。」
鈴木敏文 セブン&アイ・ホールディングス代表取締役社長・CEO

○「私は自分と同じ性格の人間とは組まないという信念を持っていた。自分と同じなら二人は必要ない。」
本田宗一郎 本田技研工業創業者

○「人にほめられて有頂天になり、人にくさされて憂うつになるなんておよそナンセンス。
なぜなら、そんなことぐらいで自分自身の値打ちが急に変わるものではない。」
立石一真 オムロン創業者

○「ぼくは自分に与えられた仕事がつまらないと認めることが厭なので、つまらないと思える仕事ほど一生懸命やるところがあった。
・・・すると、その無駄な抵抗ぶりと期待以上の成果を見ていてくれる人がいた。常にそうだった。」
阿久悠 作詞家・作家

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2009 3/30
名言集
まろまろヒット率3

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