「据え膳食わぬは男の恥」ということわざに出てくる「据え膳」とは、
仏壇や神棚、お墓にお供えされている膳だと思っていたという、
言葉や物事を勘違いして覚えることの多いらぶナベ勘違い集のひとつ。
意味を考えたらすぐにその間違いに気づきそうなものだが、
「そんな罰当たりなことにあえて挑戦するような猛々しさ」と、
「干からびて不味そうなお供え膳をあえて食べるようなストイックさ」が
男として必要なんだという”べき論”的なことわざだと解釈して納得していた。
お墓参りや法事のときに出てくるお供え物を見るたびに、
「こんなものを食べないといけないなんて男になるって大変なんだなぁ」
っと幼心に思っていたものである。
この勝手な解釈の間違いに気づいたのはつい最近のことである。
一度意味づけをしてしまうとなかなかその間違いに気づきにくいという一例である。
類似例:「人生にあまり理由を求めすぎてはいけない」など