近頃TIPNESSに出没する、らぶナベ@見かけたら声かけてくださいな(^^)
さて、『王家の風日』宮城谷昌光著(文春文庫)1994年初版。
商(殷)から周に王朝が変わる紀元前11世紀の古代中国を舞台にした小説。
商を支えようとした箕子を中心に商王朝の滅亡をえがいている。
前に読んだ同じ著者の『太公望』が商を倒す周側の視点だったので、
この『王家の風日』と『太公望』はちょうど舞台の裏表の関係になる。
(こちらの方が先に出版されている)
この本の主役的な存在である箕子は太公望にもっとも警戒された人物なので、
太公望の頭脳戦がもっと読みたいと思った僕は思わず手にとってしまった。
何しろこの本の主役的な存在である箕子は、
太公望にもっとも警戒された人物だからだ。
期待して読んでみると太公望の出番自体はそれほど多くないけれど、
冷酷非情なまでの合理主義は存在感抜群だった。
できれば『太公望』ではも彼のそういう非情な面も織り込んでほしかった。
2003 1/15
小説、歴史
まろまろヒット率2