自分は数学的なものが決定的に足りないので、
この時期に少しでも補おうと思って読んだ一冊。
著者が左派な上にもともと1964年に出版されたものなので、
どうも不適切な例えや納得できないものも多々あるが数学の流れ、
歴史などはとても良く分かる。
後半は数学教育論になっていまいち面白くないが、
前半の数学の迷信シリーズなどはためになると思う。
特に「公式を使うにしても、その公式のことをちゃんと知っていなないで
その公式には不適切な状況で使い、その公式が無意味だと認識する過ちが
多い」という風なことを言っていたのは社会科学にも当てはまると思う。
印象に残ったのは「自然科学の分野は、それぞれの境界が曖昧に
なってきている」というところ。
これは社会科学が現在直面していることでもある。
1997 4/3
自然科学、数学
まろまろヒット率3