まろまろ@まろまろ記7周年を記念して替え歌「時代おくれのブログになりたい」を公開しています。
さて、『百年の孤独』G・ガルシア=マルケス著、鼓直訳(新潮社)2006。
南米の山あいにある町、マコンド。
そのマコンドの開拓者一族であるブエンディア家の人々にスポットを当てて、町の建設から発展、衰退、廃墟に至るまでの約100年間を通してえがく長編小説。
原著”Cien Años De Soledad”(1967)の新訳版。
前々から読んでみたいと思っていたけれど、悲劇的なタイトルと分量、そして独特の修飾語の長さから尻ごみしていた。
(7世代にわたるブエンディア家の登場人物たちは同名が多いので家系図を参照しないといけないのもハードルになった)
それが今回、特命係長プレイの合間に読んでみようと手に取った一冊。
読んでみると、確かに基本は悲劇、それも時には悲惨な場面もあるのだけど、陰湿さや悲壮感は感じられなかった。
悲劇的な内容も比較的からっとしていてスイスイと読めてしまう。
一つは展開がすごく早くて退屈させない点や、ところどころに思わず笑ってしまう場面が散りばめられている点などが原因しているのだろう。
また、読み進めるに従って忘れていた登場人物に思わぬスポットが当たったり、衝撃的な展開が折り重なっていて、あっという間に最後まで読んでしまった。
衝撃的なラストは独特の読後感を与えてくれる。
長編の、それも悲劇なのに、読み終わってからもう一度読んでみたいと思わせるのが心憎い(w
ラテン・アメリカ文学の最高傑作という前評判に負けない作品。
ちなみに僕のまわりではGabriel Garcia Marquezのこの本よりも焼酎の「百年の孤独」の方が有名だったりした(w
2008 8/1
小説、文学
まろまろヒット率5