増田直紀 『私たちはどうつながっているのか―ネットワークの科学を応用する』 中央公論新社 2007

渡邊義弘@明日からは第47回常滑焼まつりです☆

さて、増田直紀 『私たちはどうつながっているのか―ネットワークの科学を応用する』 中央公論新社 2007。

6次の隔たり、スモールワールド、クラスター、スケールフリー、などのネットワーク科学の基礎を押さえながら、社会への応用も提案する一冊。

特に興味を持ったのは・・・

○安心に頼りすぎると、自分のコミュニティの枠を超えた出会いと一般信頼の醸成は阻害される
→一般信頼がない社会は、自分と異なるコミュニティとの情報交換がないネットワーク、つまり近道のないネットワーク
(6次の隔たりが実現できていない)
<第3章 6次の隔たりを使う>

・・・として安心(クラスター)のメリットだけでなくデメリットを指摘しているところだ。
その上で・・

☆スモールワールド・ネットワークを活用するには、6次の隔たり(情報)とクラスター(安心)の両方のバランスが必要
<第4章 クラスターを使う>

・・・と提案しているのは、かけ橋(bridging)と結束(bonding)の両方の面を強調する社会関係資本論と合致するものとして興味深かった。
(参考リンク:稲葉陽二 『ソーシャル・キャピタル入門 - 孤立から絆へ』 中央公論新社 2011)
ネットワーク科学の社会科学への貢献に可能性を感じさせてくれる本でもある。

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2013 8/23
ネットワーク科学、社会学
まろまろヒット率3

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