上村進・高橋邦明・土肥 亮一 『e-ガバメント論-従来型電子政府・電子自治体はなぜ進まないのか-』 三恵社 2012

渡邊義弘@「そうだ、うどん食べにいこう」と香川に行ってきました。

さて、『e-ガバメント論-従来型電子政府・電子自治体はなぜ進まないのか-』上村進・高橋邦明・土肥 亮一著(三恵社)2012。

電子政府と電子自治体を合わせたe-ガバメントの現状と論点について・・・

○バラバラに拡散しがちなe-ガバメント像について統一的・体系的な理解のためのフレームを与えられるよう、
電子政府・電子自治体のテーマを幅広く、網羅的に扱うことを目的にしている
<はじめに>

・・・と述べているように、制度や立法、人事などの行政的、政策的な面から、情報化の進展や情報システムなどの技術的、専門的な面まで、網羅的に扱っている。
網羅性に加えて、根拠となる条文や閣議決定の引用がしっかりとなされていることもあって、分量が500ページ近くに達している。
分厚い本ではあるけれど、e-ガバメントについて網羅性を持った貴重な本なので、今後も時代に合わせて改訂版を出していただきたいと思った一冊でもある。

以下はチェックした箇所(一部要約含む)・・・

○ICTの効用=利便性、自動性、高機能性、同報性・共有制
<第1章 e-ガバメントとは何か>

○行政という作用を構成する様々な行為の本質はある意味「情報の処理」そのものである=行政の中核部分を占める業務対象は「情報」
<第1章 e-ガバメントとは何か>

☆e-ガバメントの定義
1:インターネット技術によりオンラインでのサービス提供を行うこと及び行政プロセスを合理化・再構築(redesign)・大幅改善すること
 →行政サービスの向上
2:行政組織を再編成(reorganization)することによりコストを削減すること及び国民・企業・その他の政府関係パートナーに提供されるサービスの質・効率性を向上させること
 →政府業務プロセス・コスト等の改革
3:新たな民主主義空間を作り出し、公的主体・市民・企業の間の関係が参加型の視点(participatory perspective)に基づいて再定義されること
 →民主主義の進化への貢献
<第1章 e-ガバメントとは何か>

☆地方公共団体の情報化の責務は、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)の第11条、第12条、第20条で明記されている
<第1章 e-ガバメントとは何か>

☆e-ガバメントの意義
1:国民・企業の利便性の向上
2:政府のコスト削減・簡素効率化
3:政府の生産性向上
4:国民の政府への信頼性確保(透明性の確保)
<第2章 e-ガバメントを支える仕組み>

○e-ガバメントはサービスの標準化を可能にし、利用者側からみて国・地方の境界も無くしていく効果を有している
→他方、現実の世界においてはオンライン利用率の低い理由の一つが、このような境界の撤廃が進まず、
その原因はサービス供給主体が国・地方、各機関の間に分散していることだと指摘されている
<第2章 e-ガバメントを支える仕組み>

○地方自治体の情報化推進については「新電子自治体推進指針」、「地方公共団体におけるITガバナンスの強化ガイド」などのガイドラインが策定されている
<第3章 e-ガバメントに係る主な取組>

○e-ガバメントの現状は、教育も受けず、現場を見たこともなく、利用者としての意識も持たぬ者が意思決定し、企画、調達を進めている
<第5章 e-ガバメントの将来展望>

この本をamazonで見ちゃう

2012 10/8
電子政府・電子自治体、情報政策、情報・メディア、行政学、行政経営
まろまろヒット率4

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です