村上春樹 『スプートニクの恋人』 講談社 1999

セカンドライフを薦められているけれど、そもそもファーストライフでいっぱいいっぱいな、まろまろです。

さてさて、『スプートニクの恋人』村上春樹著(講談社)1999。

ぼくは小説家志望のすみれに恋をする。
恋愛という感情を知らないすみれは、ある時、年上の女性ミュウを愛してしまった・・・
コメディ小説のような、ミステリー小説のような、恋愛小説のような、そんな村上春樹らしい一冊。

中でも印象深かったのは・・・
「この女性はすみれを愛している。しかし性欲を感じることはできない。
すみれはこの女性を愛し、しかも性欲を感じている。
ぼくはすみれを愛し、性欲を感じている。
すみれはぼくを好きではあるけれど、愛してはいないし、性欲を感じることもできない。
ぼくはは別の匿名の女性に性欲をかんじることはできる。しかし愛していない。」
・・・というぼくが関係をまとめるシーンだ。
「人はお互いに近づくことはあっても決して交わることのない人工衛星のようなもの」とする、
この小説のテーマ(孤独)をプロットとして表現していて面白かった。

今まで読んだ村上春樹小説の中では一番しっくりきたけれど、主人公が何だかんだでモテまくるのがやっぱり気になった(w

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2007 6/12
小説
まろまろヒット率3

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