『機動警察パトレイバー2 the Movie』 (映画)

押井守監督の「古典研究」を復習するための僕が研究会長として研究上映した作品の一つ。
この映画も最初に観たときから10数年ぶりの鑑賞になる。

2002年のある日、ミサイル発射によって横浜ベイブリッジが爆破された。
映像にうつっていたのは自衛隊機と思わしき機影だったが自衛隊には該当する機体は無かった・・・
クーデターを装った連続テロによって現代の東京で戦争状態を再現しようとするテロリストと、
それに対する特車二課後藤隊長の戦いを中心に物語は進んでいく。
元ネタになった『二課の一番長い日』を超える緊張感とリアリティで全編ピリピリとはりつめた空気を感じる作品。

公開されたのが1993年という、阪神大震災もオウム事件も9.11同時多発テロもまだ起こっていなかった時期だということを考えると、
都市生活に対する心理的打撃を扱ったこの作品があらためてすごい作品だということがわかる。

ちなみに『二課の一番長い日』もすでにパトレイバー本来のラブコメ基調から逸脱していた感じだったけど、
この劇場版第二段にいたっては主要な登場人物たちが後藤隊長、南雲隊長、首謀者の柘植、防衛庁の荒川(声優:竹中直人)と、
もはや完全にオヤジたちの物語になっている。
最後のレイバー戦が余分に思えてしまうほどだ。

ラブコメや学園モノとして企画を通して最後は自分の好きなことをやる・・・
押井守監督自身が「カードのめくり方が大切」と言った意味があらためて感じられた。

このコンテンツをamazonで見ちゃう

2006 3/3
もろもろ鑑賞、映画
まろまろヒット率5

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です