ジョン・ヒューズ・ウイルソン、 柿本学佳訳 『なぜ、正しく伝わらないのか―戦争にみる情報学研究』 ビジネス社 2004

らぶナベ@「セカチュー」のエンディングロールでちょっとウルウルきたのは、
決して長澤まさみのような彼女がいなかった自分の高校時代を思い出したからではありません(T_T)

さて、『なぜ、正しく伝わらないのか―戦争にみる情報学研究』ジョン・ヒューズ・ウイルソン著、 柿本学佳訳(ビジネス社)2004。

イギリスの情報機関に20年以上勤務して今は研究者になっている著者が書いた、情報戦の本。
原題は”MILITARY INTELLIGENCE BLUNDERS AND COVER-UPS”。

方向づけ→情報収集→情報照合→解釈→配布→再び方向付け
・・・という風に情報が循環する「インテリジェンス・サイクル」を基本にして、
これまでの戦史の中でどのようにして情報伝達の齟齬が起こったのかを紹介している。
事例はノルマンディー上陸作戦(1944)、独ソ開戦(1941)、真珠湾攻撃(1941)、シンガポール侵攻(1942)、
そして9.11同時多発テロ(2001)を取り上げている。

どういう風に情報の行き違いが起こったかという事例紹介の部分が多くて、法則性の解明は少なかった。
だから訳題は「なぜ、正しく伝わらないのか」ではなく「なぜ、正しく伝わらなかったのか」の方が正確かもしれない。

「意図と能力を分けて考えるということは、情報の過誤を調べていく上では欠かせない問題」(1章)という点や、
「かつての情報員たちは秘密の情報を収集してくるのに苦労したが、いまは大量の情報から探し出すのに苦労している」(終章)としている点は妙に納得。
ちょっと前までは偵察衛星からの機密情報だったものが、いまは“Google Map”でグリグリ見れる情報環境の変化はやっぱり大きなものなんだろう。

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2005 10/3
情報・メディア、歴史、戦略論
まろまろヒット率3

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