桂英史 『人間交際術―コミュニティ・デザインのための情報学入門』 平凡社 2001

白石美帆の女子大生役はギリギリ感がありすぎると思う、
らぶナベ@「オレンジデイズ」(北川脚本)見てます(^^;

さて、『人間交際術―コミュニティ・デザインのための情報学入門』
桂英史著(平凡社新書)2001年初版。
コミュニティ・デザイン関係の本を探していたら見つけた一冊。
タイトルの「人間交際」って何かと思えば、”society”の福沢諭吉訳だとか。
この本の中では著者なりに”information”を「知ることと伝えること」と訳したりしている。

内容はネット上のコミュニティから著者が専門とする図書館の再生までを扱っている。
特に「今あるネット論は高見から見下ろすようなものが多い」(1章)と批判して、
ハーバーマス(ハバーマス?”Jurgen Habermas”)の公共圏についても
「知識人が陥りやすい傲慢さ」だとして
「(近代の)公共性は雲をつかむような空間の問題ではなく
私生活の資本化を背景とした人間交際のかたち」としている(2章)のは面白い。

また、コミュニティ特有の自律性については人々の好奇心や向上心、功名心がもたらす
「ばらつき」や「かたより」があるという点に注目して、
(妥当か否かは別にして)いわゆるネティズンがネットに対して楽観的なのは
彼らがばらつきやかたよりを否定する自由や民主主義を
どこかインチキだと感じているからだ(1章)としているのには説得力があった。

ちなみに、たまたまこの本を読み始めた日に、著者と一緒に
「せんだいメディアテーク」設立に関わった氏原くん(水越研)から
著者の講義があるということを聞いたので顔を出してみた。
本の内容と外見が見事にユニゾンしていたということもあって、
そのまま教育学研究科特別講義「コミュニティ・デザイン論」を受講することに。

人間交際の面白さはこういう予測不可能な広がりですな(^^)

以下はチェックした箇所(一部要約)・・・・

☆コミュニティの本来の特徴は、何かを共有することで生まれる結びつき
→共通の属性をもつだけでは、母集団はコミュニティとは言えない
<第1章 情報はコミュニティのリソース(資源)である>

○コミュニティサイトが突出してユニークである点=
知ることと伝えることのルールが自律的にできあがることを想定している点
<第1章 情報はコミュニティのリソース(資源)である>

○ネット上のコミュニティは自分たちが決めたルールに従っているうちに、
いつの間にかはっきりとした意見や意志を表明している場合がある
→このような自律性はこれまでのコミュニティ&政治参加とは異なる
<第1章 情報はコミュニティのリソース(資源)である>

○コミュニティサイトではメンバー間で知ることと伝えることを
集合財として共有→その集合財を前提に活動するので帰属意識が自然に出る
<第1章 情報はコミュニティのリソース(資源)である>

☆コミュニティがもっている自律性は人々の好奇心や向上心、功名心がもたらす
「ばらつき」や「かたより」を背景にしている
→(妥当か否かは別にして)ネティズンがコミュニティサイトに楽観的な希望を託すのは
彼らが(ばらつきやかたよりを否定する)自由や民主主義をどこかインチキだと感じているから
<第1章 情報はコミュニティのリソース(資源)である>

○知識=行動や知覚あるいは思考の習慣
<第2章 ネットワーキングという人間交際術>

○ネットの本質はユーザ間でのリソースシェアリング
→ネットを新しい情報サービスと考えると本質を見誤る
<第2章 ネットワーキングという人間交際術>

○贈与の文化では(略)安定した関係をほとんど無意味なゲームにする
→安定した関係を無意味にすればするほどコミュニティは豊かになる
<第4章 コミュニティ・デザインのための人間交際術>

この本をamazonで見ちゃう

2004 4/22
コミュニティ・デザイン、図書館情報学、情報・メディア
まろまろヒット率3

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