滝口弘光 『法律のしくみと活用法事典』 自由国民社 1999

らぶナベ@昨日僕の「326」の読み方がずっと間違っていたことを指摘されて
その意味がやっと分かったっす(そのまま読んでた素直な僕)。

さて、『法律のしくみと活用法事典』滝口弘光著(自由国民社)1999年初版。
最近はずっと法学の理論書を中心に読んできたので
そろそろ現実的な生々しい視点も持とうと手に取った本。
実際に読んでみるとかなり良かった、お薦めの一冊!(^o^)
内容は当たり障り無い司法関係の仕組みから
普段話題になりにくいその裏側まできっちり書いてくれている。
例えば弁護士会は都道府県に一つしか無いのが普通だが
東京だけは弁護士会が三つに分裂していて牽制し合っているなど。
決して理論書には載っていないことを紹介してくれているし、
実務的な点でも内容証明郵便の作り方と送り方、
サインする時に気をつけた方が良い契約書のフレーズ、
弁護士の依頼の仕方や費用など実に丁寧に解説してくれている。
「こういうのを知りたかったんだ!!」と思えるような内容だ。

特にこの本の中で印象に残っているのは・・・
「~法違反だ」とか「~が規則だから」という風に言われたり、
相手側の弁護士に説得されるとすぐに真に受けてしまい
言われるままに従う人たちがまだまだ多いらしいが、
自分に不利な法律知識をわざわざ相手に教えるお人好しはいないし
弁護士はあくまで依頼者のために働くものだという警告についてだ。
「義務は果たすべきだがそもそもその義務があるかが問題」、
「正義や義務には幅がありその中でどちらを有利にするかが重要」
・・・などの警告は法律と接する機会があれば意識しておいたいものだ。
こんな風に面白いしためになる本だがあえてケチをつければ
やたらと「予防法務」ということを強調していて
問題が起こってしまう前から弁護士に相談することを勧めているが
そもそも弁護士の相談料は30分5000円もするものだから
せっぱ詰まらない限り誰も相談はしないやろと突っ込んでしまう点だ。
結局「営利ではない」とか言いながら営利活動を規制すれば
結果としてその規制を利用した形で歪んだ営利が出てしまう。
その上、そこには競争原理が働かないので
その歪みは決して自然修正されることは無い、
社会主義国家が失敗したことと同じことだなっと感じた。
司法ビッグバンで議論になっている弁護士の競争自由化は
この点でもぜひ押し進めて欲しいものだと改めて感じた。

以下その他で特別にチェックした箇所・・・
☆医療事故の場合は債務不履行という問題として捉えられることが多い。
→「委任契約の下での善良なる管理者の注意義務」を怠ったという趣旨。

☆「仮差押え」は裁判官との「審尋」の後に「保証金」を供託すれば可能。
その際には「疎明」だけで十分(証明よりも曖昧で良い)。
→仮差押えは速く静かにおこなえ!

☆「民法第709条」は飛び抜けて重要!!
→セクハラから殺人まですべての損害賠償に適用される条文。

☆不法行為による損害賠償の消滅時効は・・・
・損害及び加害者を知った時から3年
・不法行為の時から20年
→犯人と損害がわかっているなら速く起訴しないと損害賠償ができなくなる!

○遺産相続の時に取り分を足すのが「寄与分」、引くのが「特別受益分」。

○「1行が勝敗を決する」とまで言われるくらい書証が重要。
→書証>人証

○地裁では裁判官が三人出てくるがNo.2が右陪席(傍聴席から見れば左)
と呼ばれ中堅判事が担う、左陪席は五年以内の若手が担う。

○「和解」の最大のメリットは控訴がないこと、
和解と言っても一般的な仲直りとはまったく違う。

○「即決和解」には裁判抜きで強制執行できる力がある、
「公正証書」にもその力があるが「示談」にはその力は無い。

○裁判以外でも弁護士会が開設している仲裁センターの利用で
解決できるものもある。→裁判沙汰にしたがらない企業はよく利用する。

○一方の不倫が原因で別れたときはその一方だけでなく
その一方の不倫相手にも責任があるので慰謝料を請求できる。
(ただし子供からの慰謝料請求は認められていない)

○調停離婚や裁判離婚の場合は専業主婦が財産分与割合で
半分をもらうことほとんど無理→30%が相場。

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1999 12/5
法学一般
まろまろヒット率3

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