マレーシア・プロジェクト

大学二回生最大のイベントの一つ研究入門フォーラムマレーシアプロジェクト実施。
このプロジェクトにすると決めてからこの時をめざして今まで生活してきた。
そして生まれて初めての海外渡航にもあたる。
最初に訪れたクアラルンプールではマラヤ大学で経済学と環境学の教授の講義を受けた。
学部長クラスが引率役のモンテ・カセム教授に挨拶に来るのには驚いた。
やはりこの人ただものではないと思っていたら「わたしここで教えてました」とのこと。
安心して彼についていくと同じところを二度ほどぐるぐる回る。
「どうたんですか?」と聞くと「場所わからないです」とのこと。
やはり別の意味でただものではない。(そういうとこめっちゃ好き)
マラッカではかつての貿易国をしのばせる遺跡と味のある町並みを見ることができた。
最大の目的地であるボルネオ島に渡ってからは、
コタキナバルで大学院を休学して現地の研究所で働く日本人と会って刺激を受けたり、
水辺のスカウで見たこともない生物を多く見たし、
オランウータンを野生に還すためのオランウータンリハビリセンターにも行けた。
サバ研究所では床一面ゴキブリがうごめく洞窟に行くことにもなった。
歩いている途中に滑ってゴキブリ大集合な地面に転びそうになった時は
人生で二番目くらいにヒヤッとした。
他にもジャングルで襲ってくるヒルたちなど強烈なインパクトを受けた。
さらに東南アジア最高峰のキナバル山に苦しみながらも二日かけて登った
(ロッジでは体調を崩して眠れなかった)ことなど忘れられないものばかりだ。
あ、それと帰国後にマラリアの疑いがあるとして緊急入院したことも(笑)

様々なことを学んだが一番の収穫の一つはカセム教授の30年にわたる
蓄積の片鱗を見れたことだ、例えば15日のサンダカン空港での
レクチャーでは「インタビュー、ヒアリングをする時にはそれについて
『どんな資料があるのか』必ず聞く」
また、興味ある土地に行ったときのテクニックとして・・・
「まず、一番大事な地理的要因をつかむ」
「人が住んでいるところを見つける」
「人が集まるところはどこかを見つける」
「商業地はどこに位置しているかを見つける」
以上を意識して歩けば後々はっきりしたイメージとして
浮かび資料を調べたときも吸収が早いとのことだった。
1996 9/2~21
出来事メモ、海外体験記

(キナバル山山頂付近にて)

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