司馬遼太郎 『播磨灘物語』 講談社 全四巻 2004(新装)

らぶナベ@「ドラゴンボール占い」の結果が亀仙人だったのでちょっと凹みました(>_< ) さて、『播磨灘物語』司馬遼太郎著(講談社)全四巻2004新装。 豊臣秀吉の参謀として活躍した黒田官兵衛孝高(如水)を主役にした歴史小説。 友人が黒田官兵衛に興味を持っていると言っていたのを耳にしたのと、 別の古い友人が「俺って黒田官兵衛っぽいんだよな」とつぶやいたのを思い出して読んでみた司馬作品。 読んでみると、播磨の端っこで鬱々として京都に出かけていった青春時代、豊臣秀吉との出会いで調略に全力をかけた日々、 反乱を起こした荒木村重を説得しに行ったのに投獄されて生死をさまよった時期、 竹中半兵衛とのお互いを認め合う友情の逸話など、 見所満載のはずが読み終わってみると消化不良な気持ちになった。 黒田官兵衛のあっさりした性格もあるのだろうけど、何よりも山崎の合戦以降のことは 最終章「如水」だけで要約されていて、駆け足に書かれていたのが残念だった。 関ヶ原の戦いで九州を席巻しようとした彼の姿ももっと書いてほしかった。 ちなみに僕は司馬作品の中に出てくる「中国大返し」のシーンがいつも印象に残る。 『新史太閤記』『功名が辻』でも印象深かった(自分と重ねあわせることもあった)けど、
この作品でも大急ぎで引き返す中で秀吉が馬上から大声で言った言葉を祐筆に書かせて、
各地に手紙で送る姿には今風に言うところのモバイル・コミュニケーションな姿をかいま見て印象深い。

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2005 12/1
歴史小説
まろまろヒット率3

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