いきなりだけど僕はディズニーランドが苦手だ。
理由はいくつかあるけど、とにかく気が引けてしまう。
そんな僕でも最近なぜか楽しいと思えるアトラクションがある。
ディズニーシー(支店)の“シンドバッド”とディズニーランド(本店)の“カリブの海賊”だ。
二つとも“センターオブジアース”(支店)や“ビッグサンダーマウンテン”(本店)のように
別にスピード感があるものでもないし、
“プーさんのハニーハント”のようにキャラクターの吸引力があるわけでもない。
でも不思議なことにこの二つのアトラクションに乗ると妙にワクワクしてしまうし、
自他ともに認めるディズニー苦手の僕でも楽しいと感じてしまう(不覚なり)。
どうしてなんだろうと思って記(メモ)を振り返ってみると、
この二つのアトラクションを面白いと思い始めた時期と
このWEBサイト(HP)を立ち上げた頃がちょうど重なっていることに気づいた。
そういえばこの二つのアトラクションの舞台となる昔の海のイメージと言えば、
「嵐や難破などの危険が多くて海上で生活することなんて無理」(陸の代わりにはらなない)、
「魔物が住むとまことしやかに信じられるほど怖い存在」、
その上「やっと陸についても言葉が通じないことが多々」
・・・という危険で暗いマイナスイメージなものだった。
でもその一方で、
「違う世界と接することができる」、
「新しいコミュニケーションが生まれる」、
そして「ごく少数者は大成功を収める」
・・・という明るいプラスイメージもあった。
不思議なことにこれはいまのWEB(ネット)に対するイメージとすごく近い。
陸をオフラインに、海をオンラインに置き換えてみればまるで同じだ。
そしてそんな海にこぎ出していった船乗りたちといえば
「羅針盤を使いこなして海図を読む技術力」がまず要求される。
そして船長には「潮流を読んで舵を切る判断力」が必要になる。
船をWEBサイトに置き換えてみればこれまたピタリと当てはまる。
WEB上で活動するにはまずある程度の技術力が必要になる。
そしてWEBサイトを運営するのはそれこそ「荒らし」もある流れを読みながら、
時には思いきって舵を切らなくてはいけない。
舵の重さはそれぞれの船で違うように、その判断の重みはそのWEBサイト独自のものだ。
“シンドバット”と”カリブの海賊”を楽しいと思えるようになったのは、
安全な定期航路や豪華客船が確立する前の、
魔物が住むような海に技術力と判断力を持って飛び出していった
海の男たちの伝説と自分が共鳴したからなんだろう。
今のWEBもまるで魔物がいるかのように恐ろしいことも多いし、
急変する天候のように不確定要素が高い。
今後はもっと安全に安心してWEBで活動できる時代が来るかもしれない。
でも、新しい世界と新しいコミュニケーションの可能性に賭けて、
不透明な今のWEBに積極的にこぎ出していくネットワーカーたちが
次の時代には伝説として語られることになるんだろう。
・・・こんな風に書くとずいぶんな飛躍があるし楽観的すぎるな自分でも思う。
でも、いまも語り継がれる船乗り伝説はどれも飛躍と楽観が共通している。
昔の海や今のWEBのようにマイナス面とプラス面が鋭く混在している舞台は、
きっとそんな伝説が生まれやすい土壌にあるんだろう。
このコラムを読んでいる貴方も200年後くらいのテーマパークのアトラクション
“パイレーツ・オブ・マロミアン”に登場したりするかもしれませんね(^_-)
2004 10/28
まろまろコラム
コラム補足(ちょい情報学話)
「サイバースペース」の語源になった「サイバネティックス(Cybernetics)」は、
奇遇なことにもともと「舵取り」という意味から来ていたりすることを発見。
(byウィナーさん)
情報と海って仲良しさんかもしれないですね。