塩野七生 『海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年』 中央公論社 上下巻 1989

ヴェネツィア共和国千年史を書いたもの。
前から多くの人に勧められていたので読みたかった一冊。
「小国がいかにして地中海の女王と言われるようにまでなったのか」という
隆盛の上巻と「本質的な衰退」に立ち向かっていく
苦闘の下巻からなるとても興味深い興衰史。
イタリアに関する知識、記述は多く正確だがペルシア、
トルコ(特にオスマン帝国)に関する知識、記述はかなり一方的で
地中海世界の正確な歴史とはいいがたい面はあるが、
一つの隆衰史としてはとても面白く、また含意も多いと思う。

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1996 11/2
歴史
まろまろヒット率5

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