石井裕之 『なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて』 フォレスト出版 2005

接客業に向いていると言われるけれど実は顔の広い人見知りな、まろまろです。

さて、『なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて』石井裕之著(フォレスト出版)2005。

『一瞬で信じこませる話術 コールドリーディング』に続く、コールドリーディングの種明かし第2段。

「言語的・心理的なトリックを使って、初対面の人の心を読み、未来の出来事を予言すること」(この本の定義)、
であるコールドリーディング(Cold Reading)は、ニセ占い師、ニセ霊能者が使うことが多いテクニック。
この本では前作と同じく「テクニックに善悪はなく、それをどう使うかが問題」として紹介している。
これまた前作と同じく、コールドリーディングに乗った人を見かけたのと、
自分が無自覚に使っていないか振り返るために手に取った一冊。

読んでみると、前作が売れたちうこともあって、著者の文体がだいぶ軽くなっている。
また、1,2章は前作の復習、3章は様々な場面での応用になっていて、実際にオリジナルな部分は4章だけになってる。

ただ、4章で紹介された・・・
ウソを見分ける方法として、複数の含みを持たせる「マルチプルインプリケーション」(Multiple Implications)、
記憶を曖昧にさせる方法として、話を巻き戻す「ストラクチャードアムニジア」(Structured Amnesia)などは、
昔からよくある方法だけど、実際にうまく乗った人を横で見たことがあるので納得した。
(昔からあるということはそれだけ有効性があるということでもある)

また、「なぜ占い師は信用されるのか?」という問いには、「いつだって相談者に”興味をもってくれるから”」と応えているのが印象に残った。
確かに朝の情報番組で、占いのコーナーが視聴率が高いのは、ニュースは他人事だけど、占いは自分の事だととらえるひとが多いからだ。
前作よりも内容が薄いように感じたけれど、メディアのパーソナル化についても考えさせられた。

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2009 7/10
実用書、コールドリーディング、心理、コミュニケーションスキル、
まろまろヒット率3

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