NHK朝の連続テレビ小説。
うるさいくらいキャラ立ちした登場人物、物語の鍵となる音楽、張りめぐらされた伏線、散りばめられたパロディ、やや毒のある演出など、宮藤官九郎(クドカン)脚本らしさが発揮されている。
特に何度か登場する、現在と過去を重ね合わせる演出を通じて登場人物たちが自分の過去との和解するシーンは、胸に込み上げてくるものがある。
また、実際の映像を使わずに東日本大震災を表現する演出にも胸が締め付けられた。
そんな数ある印象的なシーンの中でも、第91話で「ダサいくらいなんだよ!それくらい我慢しろよ!」と主人公のアキが親友のユイに言うシーンは強く印象に残っている。
日常でも、「ダサい」、「恥ずかしい」という言葉の中に、口にする人の目的よりも自意識過剰を優先する姿勢を見いだすこともあるので、強い共感を覚えた。
振り返って見れば、この『あまちゃん』は人生で初めて通して観た連続テレビ小説であり、15分×156話=2340分(39時間)という時間は、これまで観た最長のコンテンツとなる。
そして飽きっぽいので映像作品は得意ではないのに、残り時間が少なくなるにつれて終わってしまうことに寂しさを感じた初めての映像作品でもある。
2013 10/10
もろもろ鑑賞、ドラマ
まろまろヒット率5