向山淳子+向山貴彦 with studio ET CETRA・たかしまてつを 『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』 幻冬舎 2001

まろまろ@実家にいる猫のホームズ(推定17歳以上)もかなりビッグファットキャットです。

さて、『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』向山淳子+向山貴彦 with studio ET CETRA著、たかしまてつを絵(幻冬舎)2001。

英語で論文をつまみ読みするだけでなく、ちゃんと英語の本も通読していこうと本を探していたら、
ペーパーバック紹介サイトなどでよくオススメ本として紹介されていたので手に取った英語の解説書。

英文の仕組に注目した解説本なので英文法の本に分類されているけど、
「言語は生き物で、本来はルールも文法もなく、慣例のみが存在するもの」として、
教科書的な文法ではなく小説などに出てくるアレンジの読み取り方なども解説している。

「英語を聞き取れないのは、発音が分からないからでも速度が速すぎるからでもなく、その文を見たことがないから」、
逆に「英語を聞き取ってもらえないのは、発音が悪いからではなく、文を切るところ(息継ぎの場所)がおかしいから」
というスタンスで英文を読みこなすことが上達の近道だとしている。

読んでみると例文に連続性があって、全体を通して一つの物語(big fat cat)になっているのが特徴的。
その物語がけっこうおもしろいので、最後は英文法だけでなく物語として読み終えた充実感がある。

また、イラストも充実しているので内容がイメージしやすかった。
特に化粧品(冠詞)と接着剤(前置詞)はどうしても日本語には訳せないし無理に訳すと変になるけど、
英語のニュアンスをつかむためにはイメージできるようになる必要がある。
そこで、たとえば・・・
“a”と”the”はその単語にスポットライトをどう当てるかの違い
→”a”=ぽつんとしたスポットライト
→”the”=華やかなスポットライト
・・・とイラストで紹介しているのは、なるほどと感じた。

「言語を学ぶ魔法の手段はありません。でも、言語自体は魔法です。時間も距離も越え、人と人をつなぐ人類最大の発明品です」
とする著者の姿勢に共感を持った一冊でもある。

ちなみに「世界一簡単」とあるけれど、本当に初心者には難しいので中級者以上にオススメ。

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2007 11/30
語学、英語
まろまろヒット率3

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