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さて、『情報社会学序説―ラストモダンの時代を生きる』公文俊平著(NTT出版)2004年初版。
情報化による社会の変化を文明史的にとらえて、
著者が提唱する「情報社会・学」へつなげようとしている一冊。
「智民」、「智業」、「智場」などの著者独自の概念も盛り込まれていて、
これまでの著者の本のダイジェスト版とも言える。
『新ネットワーク思考』(バラバシ)と『スマートモブス』(ラインゴールド)に影響されたと
あとがきで書いているように、情報社会に関する基礎的な本のレビューとしてもまとまっている。
ただ、最後で付記されていた「情報社会の運営原則」がすごく面白いのに、
単なる箇条書きで深めてくれていなかったのは残念だった。
以下はチェックした箇所(一部要約)・・・
○三つの文化の構成要素(文化子)
・宗教文化=1:正統主義、2:目的主義、3:戒律主義
・近代文化=1:進歩主義、2:手段主義、3:自由主義
・智識文化=1:反進歩主義(存続志向)、2:反手段主義(目的重視)、3:反自由主義(規制重視)
<第二章 社会変化を捉える眼>
○情報化の駆動因=
1:エージェント化→個々の核主体が自分の頭脳の代りに演算力や判断力を持つ
エージェントを使って交流や共働の効率化を達成
2:共識化→各人が生み出す智識や情報を通識として通有したり、
不特定多数にも公開することが最初から予定し効率化をさらに達成する
<第二章 社会変化を捉える眼>
○公でも私でもない、共の原理に必要なもの=
1:協力の技術(評判、監視、制裁)の開発と活用を通じて共のシステムの円滑な運用
2:参加者相互間とシステムに対する信頼を確保する
<第四章 共の原理と領域>
○新しい時代の科学の曙といえる理論
60年代のCybernetics
70年代のCatastroph
80年代のChaos
90年代のComplexity
・・・は”C”で始まる
<第五章 情報社会の新しい秩序>
2005 1/26
情報社会・学、情報・メディア、社会学
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