トム・クランシー、田村源二訳 『日米開戦』 新潮社 上下巻 1995

これでも情報・戦略パートの一人(え、他の人は・・・って?)の
らぶらぶナベ@最近始まった『新世紀エヴァンゲリオン』で
神学、哲学に興味を感じているっす。

さて、『日米開戦』トム・クランシー著(新潮文庫)を読んだっす。
『日米開戦』って言っても昔のお話じゃなくて今の現時点での
日米間の軍事衝突を想定したお話です。
原題は”DEBT OF HONER”っすけど邦訳の『日米開戦』のほうが
ゾクゾクしてきて良いですよね?(笑)
実際「ウッキーっ!」と楽しんで読めましたよ。

このトム・クランシーって人はアメリカでは結構有名な人で
『レッドオクトーバーを追え』
『レッドストーム作戦発動』(個人的にこれが一番好きっす、
あんまり売れてないらしいけど)
『愛国者(パトリオット)ゲーム』
『いま、そこにある危機』
・・・などの現代の国際紛争、国家間の危機的状況を想定した
シュミレーション小説を書いてる人っす。
国家間紛争などで対応と解決に奔走していく人々を
いきいきと書く手法は見事で
「危機的状況の下での政策とはどういったものだろう?
政策決定者とはどう危機に対処していかなくてはいけないのか?」
という風なことを楽しみながら考えさせられるので結構好きだったりします。

本の内容の方はしょせん作り話なのであんまり言うと
おもしろくないので控えますが24時間の間に
1:「意図されたある方法」でニューヨーク市場が大混乱におちいり、
ドルの信用が急落する
2:副大統領にたいするレイプ疑惑が明らかになる
3:インド機動艦隊(空母のある艦隊のことっす)による
アメリカ機動艦隊への牽制の強化
4:日米演習中に海上自衛隊による攻撃でアメリカ空母2艦が
攻撃不能になり原潜2艦が撃沈される
5:自衛隊によるサイパン、グァム島占領
6:日本の大陸弾道弾配備
・・・などがほぼ同時に起こり、アメリカは危機に立たされます。
日本、インドの真の目的とは何か?
太平洋に空母が展開できない上、日本に核武装され
本格的軍事行動に出れない状況下で安全保障問題担当大統領補佐官の
ジャック・ライアンはこの危機にどう立ち向かっていくのか?
後は読んでのお楽しみっす。
為替市場での日米間の攻防の記述が特に面白くて為になると思います。

さてさて前置きは良いとして、ここから本題ですが
では今、日本が軍事的にアメリカとまともにやりあえるようになるために
最低限必要な条件を少しあげてみましょう(おお、政策っぽい!)
1:憲法第9条改正と自衛隊の軍への昇格、徴兵制の復活
2:シーレーン独力防衛のためにV/STOL空母ではなく
正規空母の保有及び攻撃型原子力潜水艦の配備
3:必然的に核武装(大陸弾道弾配備含む)
4:長期資源確保のため東南アジアもしくは東シベリアへ
(もしくは両方へ)の軍事進行
5:ついでに情報・戦略パート代表案としてハワイ島の占領、
長期維持をあげときましょう
・・・以上のようなことが最低でも必要と考えられます。
(よかったぁH学部の人がこの会議室見てなくて(^^;)
これらどれ一つとっても「ばかげたこと」ですよね?
だから実際の日米開戦とは「ばかげたこと」なのです。
ここで重要なのはその「ばかげたこと」を半世紀前に止めれなかった
日本社会の問題点とは何なのか?という点に気づかなくては
いけないということです。
そこに戦略学の限界が見えてくると思います。
その限界を補ってくれるものが「政策学」ではないかと
僕は最近思っています。
とにかくアメリカとは殴り合いの喧嘩は絶対に避けて
外交戦略で勝負していかなくてはいけないということと
「政策学」への期待に胸が膨らむなぁというお話でした。
     この次もサービス、サービスっ
          ↑
最近言わへんなぁ葛木三佐、国際公務員ってお仕事大変やから?

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1996 2/18
小説
まろまろヒット率3

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